概要
小説を書くために会社を辞めた。三年後、僕は小説を書けなくなっていた。
三年前、僕は応募総数千三百二十六作の文学賞を受賞した。
四十二歳。地方の自動車工場で十八年間働いてきた僕は、受賞をきっかけに会社を辞め、専業作家として生きることを決めた。
これからは一日中、小説を書ける。
一般文芸も、異世界ファンタジーも。
頭の中にある物語を、好きなだけ形にできる。
そう信じていた。
しかし、新作の企画は通らず、預金は減り続ける。
やがて生活費を稼ぐためにWebライターの仕事を始めた僕は、あることに気づく。
毎日、文章を書いている。
それなのに、自分が本当に書きたかった小説は、ほとんど書いていない。
専業作家として過ごした三年間。
それを僕は考えていた……
四十二歳。地方の自動車工場で十八年間働いてきた僕は、受賞をきっかけに会社を辞め、専業作家として生きることを決めた。
これからは一日中、小説を書ける。
一般文芸も、異世界ファンタジーも。
頭の中にある物語を、好きなだけ形にできる。
そう信じていた。
しかし、新作の企画は通らず、預金は減り続ける。
やがて生活費を稼ぐためにWebライターの仕事を始めた僕は、あることに気づく。
毎日、文章を書いている。
それなのに、自分が本当に書きたかった小説は、ほとんど書いていない。
専業作家として過ごした三年間。
それを僕は考えていた……
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「悔いのない人生」の椅子取りゲーム。
ライン工として着々に、けれども悶々と時を過ごしてきた男。
そんな彼の作品が、文学賞に入賞する。
1000を超える候補の中から、自分のものが選ばれて、「独特な感性」「今後が楽しみ」なんてお偉いさんに言われたら、もう堪えきれなかった。
少しでも時間が欲しい。書きたい作品はいくらでもある。第二第三の名作を世に出したい。
男は仕事を辞め、作家一本に絞ることを選ぶ。が、そこは苛烈な椅子取りゲームの世界であった――
・
当たり前だが人生は一つしかない。
しかし、人の前にはいつだって平和で退屈な日常の道と、自由で刺激的な非日常の道、苦難に満ちた道、快楽に溺れる道……様々な道が…続きを読む