第13話 刀匠ムラマサの鍛冶素材探し―3
ムラクモ:
「物好き、と云うつもりはないけどもわざわざ足を運ぶのは
職人気質と言うべきかい?」
ムラマサ:
「そうなりますかね・・・俺を作った人物は商人でもり、職人でも
ありましたから・・・その影響がないとは言い切れないでしょうね」
・苦笑混じりにそう答えるムラマサ。
・ムラマサ的には自分の要求している上質の素材を入手するには
やはり現状、障害となっている無法占拠者を叩き出す以外ない。
・そこで対応できるのは自分らの様な特化戦力の権化とも云える
神話・幻想などの装備の擬人化たる存在の大きさは想像以上であるのは
言わずもがなだろう。
クサナギ:
「とはいえ、1人で行かせるのはな・・・」
ムラクモ:
「付いていきたいんだけども、ボクら仕事溜まってるからなぁ~」
・役職的な都合もあってかムラクモとクサナギは動けない。
・現行で生徒会で動けそうなのは実は誰もいないのが実状。
・ムラマサに付いていけそうな即時戦力となる人物が今すぐいないのだ。
ムラマサ:
「別に1人でも問題ないが・・・」
クサナギ:
「1人だと諸々大変だよ。素材集めもしたいんだろう?」
ムラマサ:
「むっ・・・」
・見透かされたことに少し言葉に詰まるムラマサ。
・鉱山のリザードマン退治の過程で使えそうな素材があればそれを回収しようと考えていた。
・無論、商人連合との交渉などはする予定ではあるが良い物はすぐに持ち帰りたいというムラマサの商人魂も多分にあった。
?????:
「どうしたんですかい?会長と副会長にムラマサさんが雁首揃えて」
・不意にこちらに声を掛ける者がいた。
・ムラクモらはその声の人物の方へと顔を向ける。
・十文字を模した長槍を担いだ長身の男性がそこに立っていた。
・服装は制服の前を開けた黒いインナーが着込んだ武闘派を思わせる後ろ髪を短くまとめた活発で陽気な印象も受けるどこか狂気的な印象も無くはなかった。
・彼の名は【人間無骨】。
・日本の戦国時代において活躍したとされる【蜻蛉切】らと並ぶ名槍である。
ムラクモ:
「おや、ムコツくん。どうしたんだい?」
ムコツ:
「いや、いつもの日課終わってメシでも食おうかと思ったら会長サンらの声が聞こえたモンでよ」
ムラクモら3人:
「「「・・・・・・・・・・・・」」」
・一瞬、3人はムコツに視線を見せた後、黙って顏を見合わせる。
・しばしの沈黙の後、何か決まったのか3人はうんと頷いた。
ムコツ:
「―――――――?」
・その様子にムコツはただ首をかしげるだけだった。
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