概要
緑目の少年が砂漠にいたり、足の悪い少女がラクダレースの絶対王者だったり、もと山賊でダンサーのイケメンが王子になったりするちょっと変だけど、おもしろいかもしれない砂漠を舞台にした愛と友情のファンタジー長編小説。
全133話、毎日4話くらいアップ。どうぞよろしく
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!砂漠の国で展開する一大スペクタクル
砂漠の国で実際に暮らすような生活感と、エキゾチックで美しい登場人物たち。そして彼らが繰り広げる壮大な冒険。複雑に絡まりながらどんどん解き明かされていく人間模様。
エンターテインメントと人間ドラマが絶妙なバランスで描いてあり、読む者を飽きさせません。色んな立場の色んな人間が登場するのですが、彼らみんなにそれぞれの人生が見え、ひとりひとりに対する作者の愛情を感じました。
語り口はあくまでやさしくユーモアがあり、その中にちらりと人生の極意や哲学が垣間見えるところも魅力です。
各々の話がだんだんと繋がってひとつの流れになっていく展開も快感。一大スペクタクルを見届けた充実感がいっぱいのラストまでぜひお…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ウー、アハ
タイトルはラクダの鼻息である。
九月ソナタさんの作品はどれを読んでも面白い。
よってこの作品も面白い。
文章は誰にでも書けるが、語り部になるには、何をしたからどうなる、というものでもない。
豊かな読書歴を持つ人というのは、ともすればその量にものを云わせるようなところがあるが、それは批評家のやることで、書き手にとって大切なことは量ではなく「質」である。
読めば裾野が広がるので、最新流行だけをよしとするような安直な判断に甘んじないという理由だけでもあらゆるジャンルを読めるだけ読んだほうがいいだろうと考えてはいるものの、読書量だけを誇ることほどの愚はないとも思ってる。
たった一冊…続きを読む - ★★★ Excellent!!!砂漠の王子は何者なのか?運命の出会い、三人の未来が灼熱の砂上で交錯する
砂漠の村で兄と暮らす少年リクイは、兄の徴兵をきっかけに孤独な日々を送っていた。そんな彼を支えるのは、兄の幼馴染みでラクダ乗りのサララ。
ある日、リクイは市場でナッツアレルギーの発作を起こし、サララの機転と名医の治療で一命を取り留める。一方、王太子を失ったJ国では、世継ぎ問題が深刻化していた。国王の側近ハヤッタは、行方不明だった王女の息子、ニニンドを探し出す。彼は旅芸人一座の座長として生きていた。
J国へ行くことを拒むニニンドだが、ハヤッタの説得と乳母の病気をきっかけにJ国を訪れることに。そして、春の祭りのラクダ競争で、サララ、リクイ、ニニンドの運命が交錯する。それぞれの思惑が絡み合…続きを読む