僕は、悪魔には頼まない主義
お父さんの帰りが遅い。最近残業ばっかりだ。ブカが仲間を連れて辞めたらしい。お母さんに言ってた。大人って大変だ。お母さんは今年からパートで、僕は五年生になったから学童保育も入れず、今年から鍵っ子だ。
ちょっと体格がいいって思っていたけれど、同級生からはデブだのブタだの、好き勝手言われている。お父さんやお母さんに相談したいけど、なかなかできない。これってイジメなのかなと思うけど。
仲良しだったケンちゃんも、僕のランドセルを蹴ってきた。最初は悪ガキのリュウジに命令されてだけど、今じゃ誰に言われなくても僕にプロレスの技をかけてくる。
朝、身体が重かった。身体の上に、黒いマントの子供がいた。
「よぉ、俺悪魔ね。お父さんの仲間っていうか仕事のね」
「そうなんだ」
「イジメられてるみたいだね。仕返ししてやろうか」
「いいよ、そんなことしたらクズになっちゃうもの」
悪魔を使ったら、お父さんみたいな殺し屋になっちゃうだろ。
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