何かと、甦らせた日
小さな会社に強盗で入ったら、うっかり刺しちまって、そのあとはよく覚えてねぇ。見えねぇゲンコツで二発殴られた気がする。顎が砕けちまって、警察病院に担ぎ込まれた。
翌日、弁護士から刺した社長が生き返ったと聞かされた。とにかく俺は、強盗殺人から強盗傷害に罪状が切り替わった。死刑の確率はゼロになった。
病院にあの社長が来た。何の話かとおもいきゃ、お礼がしたいだと。なんでも叶えると。この男通夜の日に甦り、入れ替わりに奥さんが亡くなったらしい。俺は、男に記憶を取り戻したいと願った。
俺は、二年前見知らぬこの街にいた。記憶がない。社長はよくわからない言葉を唱えると、俺の記憶が瞬時に戻った。すべてを理解した。
俺は社長の腕を取り、指輪を奪った。これが厄災の指輪。右の義眼を外し、タイムホールを呼び出す。未来に持って帰る、これで人類の滅亡を防げる。
その前に、指輪に頼みこの男の記憶を消し、死んだ奥さんを甦らせておいた。
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