神の料理人と不遇の王子が紡ぐブロマンス。最後まで見届けてほしい作品。

このお話は神の料理人ルネと、奪われた王都を奪還すべく立ち向かう王子エティエンヌの物語です。

まず神の料理人とはなんぞや?と思われることでしょう。
マナにあふれた食材を調理すれば、魔法の力を宿す料理が作れる。その料理を作れる者のことを神の料理人と呼びます。
王子エティエンヌはそんなルネの力を欲し、魔法の力を得ることで王都を奪い返そうと試みます。

物語の前半はルネの様々な料理の魔法で奪われた領地を奪還していくエピソードに加え、エティエンヌという人物の掘り下げにもスポットが当てられます。
父であり前王でもあるヴィクトールの呪縛に捕らわれているエティエンヌ。
ヴィクトールの元で「神の料理人」として、また友としてそばにあったルネ。
この二人が料理を食べるたびに、少しずつ……本当に少しずつですが関係が変わっていく。

そして物語の後半になると、読者の手を止めない展開が訪れます。
きっとあなたも私と同じように叫び、愕然とし、泣き、そして感動するはず。
ぜひともこの後半……王都に辿り着いてからのルネとエティエンヌの二人を最後まで見届けてほしいです。

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