概要
死神の世界に迷い込んでしまった人間の少年、ロミ。現世に戻れるまでの間、彼は死神ウィルの植物園の手入れを任される。そこで実るのは祝福か、呪いか。これはロミと、植物園の木の物語。
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なるべく毎日更新目指します。
完結させる予定です(誓)。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ほのぼのした語りや風景は童話のよう。だがそこは、病の木のある死神の世界
記憶を失い、見知らぬ森の中で目覚めた、優しい少年ロミ。
そんな彼を拾って、親切にしてくれたのは、死神のウィル。
そして訳あり少年の、オリオ。
のどかで美しいその場所は、なんと、死神の住む世界でした。
ほのぼのした語りや風景は、ほっこりできる童話のようです。
が、人間の命を刈り取る死神の植物園には、病の木が育てられているという、発想や設定がすごい作品。
そして主人公ロミも、美しい病の幼木に魅せられていくのです。
一見、平穏で温和な世界の下に潜む、人の生死観への問いかけに、答えはみつかるのでしょうか。
読みやすく、価値観というものを考えさせてくれて、とても面白いです。
ぜ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!死神の世界で生と死に心で向き合う。
主人公のロミが迷い込んだのは、
現世と来世の狭間にあるような死神の世界。
とても幻想的で美しく、それでいて暗い部分も潜んでいる、
まさに不思議で霧がかった場所。
そこに住む死神や同じく迷い込んだ少年と物語が展開していくのですが、
とにかく奥深くて、考えさせられます。
良い意味でただ怖いだけの死神と全然違うんです。
あの鎌こそ持っているのですが、
死神という仕事、考え方、人の接し方に驚かされます。
死神の世界というのに、とても温かい気持ちにもなれるのです。
私が言うのも非常におこがましいのですが、
作者様の発想や世界観づくり、そして言葉選びに毎話驚きます。
読みながら、「お〜、そうい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!瑞々しい死に神の世界で少年の願いは何処へ向かうのか
生きながらにして死に神の世界に迷い込んでしまったロミは、美しい若木に出会います。現実の世界に帰ることが出来ないロミは、同じくこの世界に留まる少年オリオと優しい死に神ウィルと生活を共にします。そんな時、ロミの目の前に現われたのは・・・。
死に神の世界は美しく瑞々しい世界。植物園に育つ「病の木」は、死に神が人間を思い育てているもの・・・。この世界に描かれるもの全てが美しく、優しいのです。
ロミは純粋で心優しく、命を削っても大切なものを守りたいと願う少年です。彼の純粋な願いは、どこへ向かって行くのでしょう。
少しずつ蘇るロミの記憶と育ち行く若木は謎を孕んで行きます。ゆっくりと紡がれる童話のよ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!死と向き合うこと。それは生きることでもあるのかもしれません
本作は非常に興味深い題材と世界観が構築されております。
死後の世界に迷い込んだ少年。そこにいたのは死神でした。しかし、おどろおどろしさはなく、タイトルから感じる雰囲気そのまま。どちらかというと癒やし系の物語になるのでしょうか。
現実の少年は死の淵にあるといいます。まあそれで死後の世界に迷い込んだとのことなのですが、そこで経験するものは明らかに現実とは異なります。
主人公は死後の世界について学ぶうち、成長を遂げていくのだろうと思います。
優しさに満ちた死後の世界。
貴方も体験してみませんか?
きっと考えさせられ、なおかつ優しい気持ちになれることでしょう。
お勧めの作品です! - ★★★ Excellent!!!死の匂いに酔って溺れたい……
まだ途中までしか読んでいませんが、レビューします。
死神の世界で目覚めた、記憶を失ったロミという少年。彼が記憶を取り戻していく姿が印象的な物語です。
まず、死神の世界に魅了されます。幻想的で、魅惑的。まるで妖精でも飛んでそうな穏やかさ。
だからこそ、ふとした瞬間に香ってくる死の匂いに怖気がつきます。
さらに読み進めていくうちに、ゆっくりと自分の現実の感覚がなくなっていくような気がします。
この感覚に、「ああ、これが死なのか」と妙に納得してしまいました。
魅力的で溺れたくなる、でも危険な影が見え隠れする死神の世界。
この雰囲気、最高です。大好物です。
……いやー、私の文章力で伝えきるの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あらすじ通りの
丁寧な導入から始まる物語なのですが、だからこそ大事なことが置かれるだけで触れられないことが気になってしまいました!
語り手である主人公とまさに同じ目線で、読み手は迷い込んだ世界を知っていくという流れです。
迷い込んだ世界はたしかに特殊な世界であることはたしかです。
進行としては時の流れがなだらかに感じるような静かな進行なのですが、主人公の人柄、描写、間の取り方がとても優しく配慮されており、
インパクトで読み手の興味を引くとは真逆の形で、黙々と読み進めてしまうような描き方の上手さ、魅力が感じられました!
そんな優しい空気が流れる物語ですが忘れてはいけないのがキャッチコピーです!
徐々に配置…続きを読む