第18話 突然ですが聞いてもいいですか?
「だいぶ奥に進んだわね~。」
「…そ、そうだな。」
「今のところ、雑魚しかいなかったわね。」
「そ、そうか!」
「アンタ、さっきから何かよそよそしいわね?」
「そ、そんな事ないぞ‼」
狸の顔してた一頭身の狼みたいに変身するモンスター達を倒した通時達は、その後も、豚の顔した蝙蝠の集団や小学三年生ぐらい大きさのあるモグラや腕だけ異常に発達した熊みたいなモンスター、火を吐く蛇など様々なモンスターに襲われるが、ノルンが、拳一つで全てを解決するのであった
(し、信じられん強さの女だ…!圧倒的な力と速さだけで様々タイプのモンスターを殴り倒すなんて!しかも、事前に気配を読んでるせいで奇襲を受けずむしろ、相手が何か行動する前に仕留めにかかる…戦いなれてやがる‼)
そう、全てを己の拳のみで片づけていくノルンに恐怖と尊敬を抱く通時
この状況、よくゲームである勇者と姫みたいな構図になるが、悲しいかな性別が逆なのよね、コレ。どちらかというと肝っ玉母さんについていく尻にひかれてる夫みたいな構図に近い
(ほんと、ノルンが味方サイドで良かった~。コイツが敵になったら人類が勝てるかも怪しい。まずタイマンは無理だろうな…)
「なに考えてるのよ?」
「えっ!?あの、その、お宝なかなかないな~ってな!」
「嘘ぽいわね…。どうせワタシがアンタを毎回、囮にしてるのが気に入らないんでしょ。」
「そ、それはあるな…。一網打尽にしたいとはいえ、何故それだけ強いのに囮が必要なんだ?」
「ここは異世界よ?それに洞窟みたいなダンジョンだから奇襲も起きやすいし、何が起きるか分からないじゃない。」
「意外に慎重というか戦略的な所もあるのね。」
「異世界とかじゃなくても知らない場所でで生きてくには慎重さが重要よ。」
(振る舞いや考え方がガキみたいなところが多いが、フッと見せる大人の態度には俺より若そうなのにずっと深い経験してると思える。)
そう、ノルンに対して感心したりまだまだ知らないノルンの一面を知れたりすることが多いと感じる今回の冒険。これはこれで思わぬ収穫があったと思う通時
「ほらほら、ぼやっとしないではやく行くわよ。」
「へいへい。にしてもさっきから急かすな。案外ノリノリじゃねぇか。」
「そ、そんな事ないわよ!ほら、アンタがノロノロしてると何時まで経ってもダンジョン攻略が終わらないじゃない!」
「確かにそうだが…。さてはノルン、実はお前もお宝や財宝に興味あったな?」
「そんな卑しい気持ちないわよ!私はそれより―!」
「それより?」
何かを誤魔化そうと、興奮して喋るノルン。そこにすかさず疑問を入れる通時
「そ、それより、あの、その。」
「うん?うん?どんな卑しい事を考えてるのかねノルン君?」
「う~~。アンタ嫌い…。」
そう、頭抱えだすノルン
それを見た通時はここぞとばかりに追撃をする
(これはチャンスだ!ノルンの弱みを握れるかもしれない!ここをものにしろ俺!社会人として、サラリーマンとしての実力を小娘にみせてやるぜ!)
「なんだ?なんだ?いろいろ偉そうに言ってくれてたのに自分は言えないと?なかなか立派な態度ではないか。」
「こ、コイツ。う、うざ…」
「あ?ウザい?まぁ、その程度しか返せないようじゃ仕方ない。よっぽど嫌らしい考えがあるとしか思えんな。」
「そんな事はないわよ!」
「なら、発表してどうぞ~。」
しまった!と口に手を当てるノルン
通時のガキくさいしょうもない駆け引きに引っ掛かるノルン。その顔を見てニヤニヤする通時。その顔に腹立つと思いつつ嫌らしいと思われるのも嫌なのでノルンはついに口を開けるのであった
「…ょいヤツとたた…」
「はぁ?聞こえんな?」
「こ、コイツ‼」
「大きな声ではっきりと!ワンモアセイ‼」
「うるさい!分かったわよ!強いヤツと戦いたいのよ‼」
そう言ったあと、真っ赤な顔に涙目になるノルン
「え?えぇ?それだけ?」
「そうよ!」
「嘘だろ、おい…てか戦うの好きなの?」
「本当よ。そりゃ、強いヤツと戦えるとワクワクするじゃない?」
(な、なんじゃそりゃ~。なんだコイツ?それを言うのにこんな恥ずかしくなってるのか?全然弱みにならんやんけ!)
っと、思った回答では無いことに落胆する通時
「え~つまり、あなたは強いヤツと戦いたい戦闘民族であったと。」
「言い方が引っ掛かるわね…。まぁ、強くなる為に小さい頃から鍛え戦い続けたのは確かだしね。」
「なるほど、だから強いのね。そのうえスキルも強いから最強だな。」
「スキルは、違うわ!私が強いのよ‼」
そう、強く訂正してくるノルン
(なんだコイツ?そこまで強く否定する事か?強いと言われたい為に鍛えたんじゃないのか?)
疑問に思う通時であったが、それより気になる事が今はある
「強いヤツと戦いのは分かった。けど、そんな恥ずかしがる事か?」
「そ、そう?女だからとか、変だとか言われてきたから…」
「まぁ、確かに女で強いヤツと戦うのが好きってヤツは珍しいな。けど、戦いにワクワクする事に性別も人種もないと思う。だから、俺は変とは思わないぜ。」
「そっか…。ありがとう…。」
そう、小さく感謝を言うノルンが可愛いと思う通時
「だが、先を急いでったて事は強いヤツが奥に居るって事か?」
「そうなのよ♪気の大きさからしてなかなか強そうでさ~。久しぶりにバチバチにやれそうでワクワクしてるのよ♪」
「そ、そう。そりゃ、良かったね…。」
そう、好戦的な事を言うノルンに可愛げないと思う通時であった
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