第6話 見知らぬ、天井になった

チュン、チュン、…


「…知らない、天井になってる…」


スキルによる影響により俺の部屋は原形が無くなる程、変化してるのである


「外の世界はまだ影響でてないだろうな?ゲームみたいに通勤中にドラゴンとかでたらその場で失禁するぞ?」


俺は不安で堪らなかったが、悲しいかな社畜とはどんな時でも会社に行くようにプログラムされているらしい

そんな不安をよそに、部屋はハ〇ルの城みたいになっていたが、家電事態は使えるこ事が出来た。プラスチック部分などは鉄とかの差材に変わっていたがこれはこれでデザインが良くなったのでは?って思えてくる。…少し、慣れだしてきて自分がいる事に自分も成長してきたな!そう前向きに捉え、朝食を作る


いちよう同居人?になったノルンの分も作った後、ノルンの部屋をノックしてみるが返事がない。まだ寝てるのか怒っているのか、とりあえずテーブルの上に置いておく事にした。


「いよいよ、出勤か…」

緊張の一瞬である。

(頼む神様!せめて、道路が田舎風景みたいになってるだけにしてくれ!)

そう願い、ドアを開ける。


ガチャ


「…?おぉ!?おぉぉ‼」


そこには、いつもと変わらない街並みの景色が広がってたのである。


「よっしゃ‼まだ、外の変化に影響はなさそうだ!良かった~!!」

「そりゃ、影響与えるっていったてあれぐらいで世界が変わるわけないわよ」

「なんだ~、早く言ってくれよ~オラ、心配して眠れなかったぞ~」

「そのわりには、速攻で寝てた上にいびきかいて寝てたわよ」

「そうだっけ?って、ノルン、起きてたんか?起きてたならノックした時に返事してくれば良かったのに。」

「アンタのうるさい声で目覚めたのよ。」


そこでようやくノルンの方を向く。今の、ノルンは昨日とは違いアクセサリーを身に着けておらず服装は同じだが少しはだけていて、髪もほどけて髪型がストレートになっている。そのラフな姿をよく観察したいが、気にしてない平然とした態度をとる。これが、紳士というものだ諸君!


「にしても世界に影響与えないから良かったものの、俺の部屋は凄まじく変化したな。」

「それは、私のスキル〈空間変化〉や〈模様替え〉等で部屋を広げたり模様変えとかしたからよ。けど材質の変化等は、スキル〈ご都合主義〉の影響でしょうけど。」

「おい!なんだそのスキル!あと、俺の部屋だぞ!?雰囲気だけ元に戻せよ!」

「雰囲気だけってアンタね…。ちゃっかり部屋が広くなってるとかの恩恵だけは受ける気なのね…」

「当然。」

「だが、断る。私が住むんですもん。住むなら住みやすくしたいじゃない。」

「えぇぇぇ、凄いなお前…。勝手に住みだして、部屋も変えるなんて常識なにそれ?だな」


俺は、ノルンのさも当然のように断言した態度をみて、むしろ俺がノルンの部屋に転がりこんだのではないかと思えてきた。…この先、この女との同居生活に不安と色々面倒事が起きそうだと、平凡な日々はしばらく訪れなさそうだと思うのであった。


「まぁ、スキル使う限り遅かれ早かれ部屋も今のような雰囲気に変化していくわよ。」

「だから、俺はオートとはいえスキルを発動しないように気をつけていこうと誓ったんだよ。ドラゴンとかでたら堪ったものじゃない。」

「誓ったって誰によ?それに、アンタいつまで扉の前に居るの?会社ってやつに行かなくていいの?」

「やべ‼もうこの時間かよ‼これは駅まで全て青信号で行く奇跡を起こすしかない!」


そうして、俺は全て青信号になっていると信じて走り出す!


「…アイツ、やっぱりアホだわ。」

そう、ノルンは呆れながら部屋に戻るのであった。

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