第2話 今日は一日、ご都合三昧

チュン、チュン…


「う~ん、もう朝か?時間は……やべっ!!もう電車がきて遅刻するかもしれねぇじゃん!!」


そうして、急いで会社の行く準備を済ませ家を飛び出し走り出す


(今から、走っても信号が多いから間に合うか?全部、青になっててくれないかな~?)


等と思いながら走っていると、最初の信号が青に変わる。そして、次の信号も青に変わる。


(なんだこれ?今日は運がいいぞ!このまま全て青ならいけば電車に間に合うぞ!!)


結果、駅まで全て青信号だった奇跡が起きた為、電車になんとか間に合った

しかも、普段なら座れないほど満員電車だが偶々自分の前の人が立ち上がってくれたので席にも座る事が出来たのだった


(調べてみたら、今日は朝の星座占いで一位だったらしい!しかも、驚きの出来事が沢山起きるとか!今日のは俺はツキまくりかもしれない♪)


今日はいい日になりそうだ♪そう思っていた!…そう、思っていたのだ。この時までは…


会社に着いてからもツキは続く!続く!!

なんと、締め切りが今日までの資料作成の期限が延びたり、周りの人達が抱えている仕事も取引会社の都合とかで量が減ったり締め切りが延びたりして暇になり俺の仕事を手伝ってくれたり等、久しぶりに人と肉体コミュニケーション以外のコミュニケーションがとれ、残業もなく帰れるという奇跡が連発するのであった!!


「今日は凄いぞ!俺!朝の星座占い一位とはいえここまで一位の力は凄いとは!これは?これは!?ソシャゲのガチャを回せば最高レアが当たり、宝くじ買えば当たるのではないのか??」

「今のアンタに宝くじが当たるほどの力はないわよ。まぁ、ガチャは当たるんじゃないかな?」

「そうかぁ~、さすがに宝くじは当たらんか~。まぁガチャ当たるならアリだな!早速、ソシャゲやってみるぜ!」


そうして、たまたま目の前に公園がありベンチが空いていたのでそこに座り、ソシャゲのアプリをひらいてガチャをやってみる。


「ほら、私の言う通り、当たったじゃない。」

「あぁ!!十回転で最高レア4体きたぜ!しかも人権キャラとお気に入りキャラもゲットだぜ!さっそくステータス画面を開くか!」


ブーーーン


「うん?なにこのスマホの前に現れた画面は???」


そこには、こう書かれていたのであった。


名前:   普田 通時(ふだ みちとき)

性別:   男

スキル:  ご都合主義(レベル3)


「え?なにこれ?え?俺のステータス画面?どういうこと?」

「そう♪それが今、分かるアンタのステータスなの。感謝しなさいアンタにあげたスキルとてもレアで凄いんだから♪」

「は?スキル?…てか、あなたは誰ですか???」

「アタシはノルン!アンタを転生させたものよ」

「は??転生??え?嘘?私の理解力低すぎて追いつかない。あと、あなたをよく見ると…」


そこには、こう見えた人がいたのであった。


名前:   ノルン

性別:   外見からして女

顔:    目がぱっちりつり目、気が強そうな美人

髪型:   腰まで届くツーサイドアップ

髪の色:  紅

体型:   身長は俺より低いがモデル並み

服装:   ギリシアの神話に出てきそうな女神がきている服


「う~む。俺のステータス画面より情報量が多いと思う俺であった。」

「さてと、最近は残業続いてて睡眠時間少なかったからか疲れすぎて夢か現実か分からんな!いっちょ、今日は早く帰って寝るかな!」

「ちょい待ち。ちょい待ち。アンタまさかこれが夢だと思ってる?これ現実よ。」


そこには、俺に呆れた顔のノルンがいてよく見ると、宙に浮いていたのであった

俺は、それをみてやはり今日の事は夢だと確信するのであった


バチンッ!!


そこには、俺に怒っているノルンがいてよく感じると左頬を、ビンタされていたのであった


「え?なにこれ夢なのに痛いし目覚めない。夢なのに夢じゃない…これはもしかして現実!?」

「そうよ、アホ。アンタが[転生します]ボタン押したんでしょうが。」

「[転生しますボタン]だと!?あれは詐欺メールではなかったのか!?」

「私もビックリよ。まさかあんな内容なのに信じてボタンを押すアホが本当にいるなんてさ。しかも連打って…よっぽど転生したかったのね。」

「アホ!誰も信じてないわ!イタズラだと思って押したわ!しかも転生って…、なんも世界が変わってないじゃないか…仮にできたとしても、もっとこうRPGにでてくる世界になるかと思ってたのに…」


訳の分からない会話で疲れた俺は、疲れすぎていると確信して今日は帰ったらすぐに寝ようと決めたのであった。それなのに、


「なるわよ。アンタがスキル発動する度に。」

「は?スキル発動する度?スキルって?」

「ステータス画面確認したでしょ?ご都合主義のスキルってやつ。それ、発動する度にご都合主義の展開が起こるのよね。まぁその代わり世界にも大なり小なり影響与えるから世界がアンタの言う通り、ファンタジーよりに変わっていくんだけど。」

「え?マジで?この世界は元の世界に近い世界ながら、スキルがある世界で、今日起きた良いことはスキルが発動してたらってこと?そんで今から世界が変わり始めるってこと??」

「そういう事♪」


俺は、理解ができないでいた。考えてみてほしい。

詐欺だと思ったボタンが本当に転生するボタンで、転生した先がスキルを使える元世界とよく似た世界で、俺がスキル使う度に世界が変わる世界?を説明する女性が現れている…なんだこれは?しかも夢でもなければ幻覚でもないのは左頬の痛みが証明する…なんだこれは?


そう放心しそうになっている俺はある事に気が付く。


「ノルンさんだっけ?俺がスキルを発動したって事は世界が変わるはずだがいつどのように変わるんだ?」

「それは分からないわ。だってこの世界はご都合主義ですもん。」

「…そう。それは素敵な世界だね。」


そうして俺は考えるのを辞めたのである。

このとんでもない出来事とこれから起こる出来事のことを





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