二度目の人生はご都合主義でなんとかする!異世界転生しようとした結果、異世界??に転生することになった俺!

犬の手

第1話 プロローグ

ピロン♪

…カチカチ


『お客様当選おめでとうございます‼100万円当たりました‼つきましては受け取る為に住所を~』


「はぁ~また、今日も詐欺メールしかこなかったか…」


俺はそう溜息をつきながら、暗い部屋の布団でスマホの画面を眺めていた。


なに、こんな事は社会人になればよくある話だ。学生の頃はよく友人から遊び誘いや、親からの連絡など知人からの連絡が多いが、社会人になるとだんだんと友人との連絡頻度も少なくなっていく。そして気づいたら企業からの広告や、月々の料金の支払い額がどうのこうのや今見たいな詐欺メールばかりしか送られてこなくなる。


(あぁ~、虚しい。社会人になり会社に入ったものの残業&残業残業ばかり。嫌になり転職してみればまたブラック。そしてまた転職とそこから人生が下り坂のようにゴロゴロ転がり気が付けば友人とは疎遠になり、久しぶりにSNSを開いてみれば人生充実アピールでお互いにマウント合戦してますよ~)


そんなキラキラしたものを見せられた俺は、俺は!

「運なさすぎだろ俺!会社ガチャ外しすぎだろ!10回転職できたら大手確定!とかないのかよ!この『社会』というゲームは!!!」


そう言ったその時、

ドガッ!!!

「また吠えるな!うるせーぞ!!」


「ひっ!!すいません!すいません!」


また、大きな声で吠えてしまってたらしくお隣さんに壁を殴られてしまった…


(また、やってしまた…そういえば今日、人とコミュニケーションしたのは初めてか…肉体コミュニケーションじゃなくて会話でコミュニケーションをとりたいぜ)

などと考えてたところで明日、朝早くから出勤の事を思い出し寝ようとしたその時――


ピロン♪


「また詐欺メールかなんかだろ?なになに

『拝啓 突然ですが貴方に折り入ってご相談したことがありメールしました。実は貴方様に異世界転生して欲しいのです。もしOKという事であれば下の[転生します]ボタンを押してほしいのです。』

「わぁ、なんて素敵なメールでしょうか。遂に、詐欺メールもここまできたか。てか、詐欺なのかこれは?あまりの内容ぶっ飛びしすぎじゃないかこれ?子供でも騙されんぞこんなメールは!」


などど今までの人生で見た事ない文面のメールが届き驚いてしまった俺は、またもお隣さんから壁を殴られ本日二回目の人とのコミュニケーションを終えた。


それにしてもあまりの内容にバカバカしくもあり、イタズラだと分かっていても興味を惹かれてしまうのは何故だろうか?


このメールはイタズラだろうけど、もし本当だったら、今の人生から抜け出せるかもしれない…まぁ、そんな都合の良い話はさて置き押したらどんな画面が映るか見てやろうじゃないか!

そのまま特に疑わず軽い気持ちで指先を動かし、[転生します]ボタンを押そうとする俺がそこにいたのである。



ピッ!





シーーーーーーーーン…





…何も起きない。反応悪いのか?連打するか。


ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!











シーーーーーーーーーーン…



…さて、バカはそろそろ寝るかな。


だが、寝始めようとしてスマホの画面から目を離した俺は気が付かなかった。

スマホの画面に、「転生処理中…」の文字が流れている事に…

そして、[転生します]ボタンを押した事により始まる、これからの自分の部屋が世界が運命が変化し始めていくことに…





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る