第9話 イチオシ!!!!
「いらっしゃいませ!お好きな席どうぞ!」
そう案内されて俺たちは、テーブル席に座る
そうここは、すさ家である
あの後ノルンが発動したスキル<ご都合主義>により、人が浮くのはよくある世界に改変されてしまった。その結果、太郎どころかここに来るまですれ違った通行人にも珍しいって顔をされるぐらいで、驚いてる人はいなかった。前の世界なら、マスコミが黙ってないし「世界の法則が崩れる!!」状態だぞ
ちなみに、太郎がいないのは突然電話がかかってきて会社に戻る事になったらしい。都合が良いタイミングで都合が良い事も起きるもんだな。まぁ、誰のせいかは内緒にしとこう
「今日は何を食べようかな~♪前は三種のチーズだったけど、今回は別のチーズにしよう♪」
「すさ家のチーズは種類多いのも魅力なのだ。」
「チーズ意外なのもありだわね。悩むわ〜」
「悩むなら全トッピングにするのはどうだ?」
「ごちゃごちゃするのは嫌なのよ。」
「世界はごちゃごちゃさせて良いのですかね?」
「アンタ知らないの?世界は最初からごちゃごちゃしてるのよ。」
本当か?世界は最初はとてもシンプルだった所を、ノルンみたいな倫理観が明後日の方向になってる神々が暇つぶしに介入してごちゃごちゃさせていったのでは?っと考えてるとすぐに牛丼が来る
「高菜明太マヨもいけるわ~♪アンタは相変わらずトッピング無しなのね。」
「シンプルイズベスト!これが行き着いた答え!っと言いたいが、ここで紅しょうがを盛る。」
「ちょっと!ちょっと!アンタ盛り過ぎじゃない!茶色じゃなくて紅いじゃない!」
「すさ家、裏メニューの一つ紅しょうが丼でい!」
「アンタ、アホ!?美味しくなさそうだし、そんなの辛くて食べれないじゃない!」
「できらぁ!これだから素人は困る。」
そうして驚いてるノルンをしり目に、紅しょうが丼を食べる
紅、紅、肉、米。紅、紅、肉、米。また紅、紅、肉、米…
紅しょうがの味しかしねぇ…
「でしょうね!紅しょうがしか見えないしね!」
「けど、これが病みつきになる。食った者しか分からない世界がそこにある。」
「…本当に?」
「まぁ、素人さんは気をつけるんだな。クックック。」
半信半疑のノルンをみて、俺はそう遠くない未来にノルンが紅しょうが丼を食べると確信するのである
そして、食べ終わった俺たちは店を出て、家に帰る事にする
今日はスキルを昨日より使ったのでどう影響が部屋に起きてるのか不安であるがこの際、部屋がどんなに変化しようが電子機器が無事なら良しとしよう
「高菜明太マヨも旨かったわね♪次は、チーズ意外も試していこう♪あ、カレーとかもいいかも?」
「ノルン、君が羨ましいよ。こっちは不安でいっぱいなのに」
「不安?何が不安よ?」
「そりゃ、スキルの影響で部屋がどれだけ変化しているかだわ。下手したら部屋を通り超えてダンジョンになってるかも知れないんだぞ。」
「良かったじゃない。最近、天界でもダンジョン流行ってるから流行の最先端よ。」
「良くないわ!なんで休み癒される所が、冒険が始まる所にならないといけないんだよ。」
「けど、ダンジョンを潜っていけば便利なアイテムやな貴重で高価な物が沢山あるわよ?」
「確かに、ゲームだとただの洞窟ではないからか貴重なアイテムとかあるな。」
そう思うとありか?このスキルを制御できるアイテムもあるかも?それに金品とかよくあるし一攫千金が狙えるかも!
「まぁ、ダンジョンを潜っていけば危険なモンスターや初見殺しな罠が沢山あるけど。」
「確かに、ゲームだと潜っていくほど難易度が上がり理不尽な死があるな。」
そう思うとなしか?この命を簡単に亡くしてしまうかも?それに異世界とはいえそのまま死んでしまうかもな!
やっぱり、部屋は普通がナンバーワン!そう思い、家に向かうのである。
新しい変化にそれぞれの思惑を巡らせながら
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます