命のクラウドファンティング

「あなたの命を１分間だけ下さい」

読み始めたときはいったい、どういうことなのだろうとおもったこの言葉が、読み終えるときにはずうんと暖かな重さをともなって、胸に響いて参りました。

たかが「１分」
カップラーメンも食べられない「１分」３００字前後しか喋れない「１分」心臓が６０回から１００回脈を打つだけの「１分」

でもそれはとてもたいせつな「１分」
だってひとは「１分」だって時間を巻き戻すことはできないのですから。

「１分」でもかけがえのない命の一部です。
だからこそ、その「１分」を、つかってみませんか。

この物語を読むことは祈りを捧げることに繋がるだろう。

だからこそ言いたい。この物語を入口とし、自分にできることを探してほしい。

祈りを力に変えるのは読者である私達自身だ。

まずは1分間の祈りを捧げよう。

それが始まりの合図となりますように。

人間、歳を重ねると時間の感じ方が変わって来ます。
小学生の頃、嫌いな授業時間は長く感じました。
歳を取ると、あの頃の１分は貴重な１分だった、もっと大切に使うべきだったと悟ります。
人生にとっては、１分という短い時間も本当は貴重な財産なんです。

その１分という貴重な時間を、この小説に使ってあげて下さい。
この小説を読み終わった後にその意味が解ります。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（537文字）

思いにかたちをみいだすのが難しくて　
声に出す出し方も　
なんて言ったらいいかも
分からないんだけど
確かに持っているの　だって胸が痛いんだもの。

震災をきっかけに書かれたこのお作品は、そんなものを目に見えるひとつのお話にして、見せてくれました。

見上げるほど大きくてどうしたら良いか分からないこと。私はちっぽけで弱くて怖くて、つい目をつぶってしまうの。
でも見せてくれてありがとう。
そして祈る時もなぜか目をつぶってしまうの。

みなさまも目をあけて、そっと見てみて欲しいのです。

あなたの命を一分間だけください、と、その命のクラウドファンディングは言う。
読了後、読者はじっさいに、手をあわせ、「それ」をしたくなるでしょう。

ネタバレ回避のため「それ」としか言えない〜！

ぜひ、広い読者さまに、読んでほしい。
楽しいよ、とか、面白いよ、とか、あなたの為になるよ、とかではなくて。

日本全国に、この短編がいきわたれば良いと思う。
政府広報であちこちにコマーシャルすれば良いと思う。
みんな、この短編が「いつの間にか目につく」レベルで広報すれば良いと思う。

それぐらいのレベルで、皆様に、読んでほしいです。

ここにあるのは、心からの、「とある思い」だから。
（ネタバレ回避…続きを読む

こういうテーマで出すのって、覚悟が要りますよ。
色んな意見の方がいるのが当たり前なので。
どの意見が正しいとか、そんな話ではないのでしょうけれど。
とにかく、肯定的な反応ばかりが返ってくるとは限らない。
それでも、作者様は投稿する決意をされたんですね。ご自身の信念に基づいて。
誰にでもできる事ではないと思います。
私は恐くてできなかった。
だから、作者様の勇気と誠意に敬意を込めて。正直、星３つじゃ足らないですけどね。星３つが満タンなんだから、仕方ない。

どうかみなさん、ほんの少しだけこの作品を読む時間をください

わずか1600文字の中に、作者の心の叫びをかんじることができるでしょう。
そして、この命のクラウドファンティングに参加したくなります。

私が今、一番読んでもらいたいと思う素敵な作品です。

人はただ祈り続ける。
ガザで、ウクライナで、能登半島で。
愛する人よ、安らかに。

大事なかたを持っているかたに、そしてそれを失くしたかたにお勧め。
１読／１完にてレビュー。

レビューを書かせて頂く前に、検索をいたしました。
ご著作に出ていらしたお名前を入力しましたら、検索されましたのは作者様のお名前と、こちらのご著作でした。

伝えたいこと、そして、思うこと。

あなたに、伝えたいこと。
それは。
とにかく、読んで下さい。読んで頂きたいですということ。

そして、読んで下さったあなた達には。

ありがとうございます、と、伝えたいのです。