読む人のメンタルへのプラスの働きかけみたいなのがある

震災に際して、SNSでよく見かけたのが「無事な人は辛い情報から自分の精神を守り、いつも通りに過ごしていい」でした。

こんな時、自分に何かできないんだろうか、みたいに感じた人も多いのではないでしょうか。

有事の際、誰かが大変な時。
自分は無力で、現実の推移を見守ることしかできない、というのを私はよく感じています。

自分がもっと有益な存在であったらなあ、という残念な気持ちを覚えることがあるのですが、同じような気持ちになったことのある人はいらっしゃいますでしょうか。

余裕があれば(時間が経ってからでも)少しだけ心をその事件に向けて祈りを捧げたり、寄付してみたりする。
それって、自己満足的な一面、自分の心を救う意味合いもあるのかなと思いますが、例えば寄付などは明らかにやらないよりやった方がプラスなわけですし。
祈ったり話題にしたりすることも「無意味じゃないよ」と言いたいなと。

ほんの少しずつ、ひとりひとりの想いが集まって、大きなプラスの何かになれる。

そんな感覚をくれて、思い悩む人に明るい希望みたいな光を見せてくれるような。

そんなメッセージというか、読む人のメンタルへのプラスの働きかけみたいなのがある、あたたかで優しく綺麗な作品なので、私は好きです。

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