概要
夢は一番身近な異界だ。だから取り込まれないよう気をつけなければならない
新宿でホストをしている、無気力な青年、黒峰白葉(くろみね・しらは)は、幼いころから不眠に悩まされたていた。
こと最近は寝付くことすらままならない。
そんなある朝、偶然『月宮睡眠医療専門クリニック』という医院を目にする。
そこで出会ったのはたおやかで優美な、しかしどことなく不可思議な空気を持つ女性――月宮貴子(つきみや・たかこ)。
いまひとつ要領を得ない問診が進む中、彼女は言う「不眠の原因は分かっている」と。
その断言とともに、白葉は意識を失った。
気づけば貴子のマンションに連れ込まれていた白葉は、そこで彼女に信じがたい話を聞かされる。
いわく、白葉の不眠の原因は、他人の夢と繋がってしまう〈夢の通い路〉を、眠るたびに無意識に作ってしまう体質ゆえ、深く眠れないからなのだ、と。
そして、彼
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