概要
あなたが逝った湖畔でわたしは唄う。名もなき彼女と彼に世間が気づく時…
写真を生き甲斐にしていた恩師、給仕長が亡くなった。
吹雪の夜明け、毎日撮影ポイントにしていた場所で息絶えていた。
彼の作品は死してもなお世に出ることはない。
歌手の夢破れ、父のレストランを手伝う葉子は、亡くなった彼から『給仕・セルヴーズ』としての仕事を叩き込んでもらっていた。
そんな恩師の死が、葉子『ハコ』を突き動かす。
彼が死したそこで、ハコはカメラを置いて動画の配信を始める。
メートル・ドテル(給仕長)だった男が、一流と言われた仕事も友人も愛弟子も捨て、死しても撮影を貫いた『エゴ』を知るために。
名もなき写真を撮り続けたそこで、名もなき朝の唄を毎日届ける。
やがて世間がハコと彼の名もなき活動に気づき始めた――。
北海道、函館近郊 七飯町 駒ヶ岳を臨む湖沼がある大沼国定公園
湖畔の
吹雪の夜明け、毎日撮影ポイントにしていた場所で息絶えていた。
彼の作品は死してもなお世に出ることはない。
歌手の夢破れ、父のレストランを手伝う葉子は、亡くなった彼から『給仕・セルヴーズ』としての仕事を叩き込んでもらっていた。
そんな恩師の死が、葉子『ハコ』を突き動かす。
彼が死したそこで、ハコはカメラを置いて動画の配信を始める。
メートル・ドテル(給仕長)だった男が、一流と言われた仕事も友人も愛弟子も捨て、死しても撮影を貫いた『エゴ』を知るために。
名もなき写真を撮り続けたそこで、名もなき朝の唄を毎日届ける。
やがて世間がハコと彼の名もなき活動に気づき始めた――。
北海道、函館近郊 七飯町 駒ヶ岳を臨む湖沼がある大沼国定公園
湖畔の
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!厳しくも優しい、カメラ好きな、あの、おじさん
仕事に対して一切手を抜かない給仕長(プロ)
夢を追いかけ続ける写真家(おじさん)
どちらも一人の男の姿
夢破れて地元北海道へ帰ってきた主人公と、
夢のためにキャリアを捨てて北海道へやって来たおじさん。
対極的な二人。
給仕長の言葉は仕事をしている人間なら誰もが心に刺さる、
耳が痛くもあり、でも可能ならそうありたい、と思う言葉でした。
若い主人公の気持ちも分かるからこそ、更に。
大自然が広がる北海道に店を構えるフレンチレストランに一度行ってみたい、
そう思わせてくれる丁寧な情景描写と人物の描写。
心と技術を注ぎ込んだ料理のような、素晴らしい作品。
私もおじさんほど本気じゃないですがカ…続きを読む