概要
名高き武門の家に生まれた見目麗しき彼女は、一族の例に漏れず、厳しい訓練のもとに剣の才能を開花させてゆく。
しかし、彼女には自身とごく一部の者しか知らない異能があった。
幼い頃に見た夢。異能が故の彼女の使命はそこから始まるのである。
蝶の如き異形の剣を片手に、今日もアルマは夜に舞う。
全ては愛しい家族を守るために。
※(2023/11/18)作中の長さ等の単位について、暫くフース(フィート)法にしておりましたが、当初のメートル法に戻しました。
※この作品は小説家になろう、ノベルアップ+、エブリスタでも投稿しています。
※この作品は縦書き表示推奨です。
この物語は拙作「転生のおと」の派生作品です。
本編を知らずとも問題ないかと思いますし、設定の齟齬もあるかと思い
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!翅と少女による美しき戦い
少女は戦う、翅のような剣と共に。
ケモノと戦う術を身につけた主人公が、それと戦い成長していく物語である。その武器は蝶の翅の如くであり、それがまた美しい。
ケモノとは何かといえば、黒い靄から生まれ出る人の目をしたもの。
主人公は強くて美しいが、ただそれだけでは人間からかけ離れてしまう。彼女はそうではなく、年相応な面も見せることで、読み手にどこか親近感というか親しみやすさを見せてくれる。
何よりケモノを滅する瞬間が美しい。そう思えた。ある意味でそれは、誰かを邪心から解き放つ瞬間であるのかもしれない。
外典とのことで、本編も気になるところです。
強く美しく、そして年相応な彼女の冒険譚。ぜひご一読く…続きを読む - ★★★ Excellent!!!思念で形成する刃は、まるで翅のような……
主人公アルマがケモノと戦う術を身に付け活躍する物語。
ケモノと言ってもいわゆる実体のある野獣ではない。この物語でいうケモノとは、邪心のようなもの。これが時には黒い靄のように迫ったり狼など野獣の形をとったり、あるいは人に取り憑いたり。
異形の存在と戦うには、生まれながらにして持つひとつの資質が必要。幸か不幸か資質を持っていた主人公は、同じく資質を持つ戦士である叔母から手解きを受けてケモノと戦う戦士になる。
舞台は中世的な世界。貴族的な社会もある。しがらみなどもいろいろある中で聖女に出会い仕えるなどの冒険譚が語られる。まだ物語は半ば。でも間もなく大きな山場を迎えます。この続きに期待しましょう。 - ★★★ Excellent!!!黒い靄と白い炎が存在する視界で戦う少女は、華麗で苛烈。
第3章まで拝読したレビューになります。
黒い靄から発生するケモノと呼ばれる異形が見える主人公アルマは、同じくケモノが見える女傑ジルケに師事を仰ぐ。
ヒトの目をした黒いケモノ。オオカミやウサギ、クマのような獣の姿をしていることもあれば、人間やドラゴンを象った場合もある。
そんな異形と対峙するアルマが扱うのは幅があり刀身が薄い蝶の羽のような剣。冒頭でその描写が出てくるのだが、とにかく美しい。アルマ自身も美しいのだが、翅脈が透けるほど薄い刀身が鮮烈に黒いケモノを切り裂いていく様に惚れ惚れしてしまう。
こちらはスピンオフ的な派生作品ということだったので、随所にちりばめられた本編への布石…続きを読む