翅と少女による美しき戦い

少女は戦う、翅のような剣と共に。
ケモノと戦う術を身につけた主人公が、それと戦い成長していく物語である。その武器は蝶の翅の如くであり、それがまた美しい。
ケモノとは何かといえば、黒い靄から生まれ出る人の目をしたもの。
主人公は強くて美しいが、ただそれだけでは人間からかけ離れてしまう。彼女はそうではなく、年相応な面も見せることで、読み手にどこか親近感というか親しみやすさを見せてくれる。
何よりケモノを滅する瞬間が美しい。そう思えた。ある意味でそれは、誰かを邪心から解き放つ瞬間であるのかもしれない。
外典とのことで、本編も気になるところです。
強く美しく、そして年相応な彼女の冒険譚。ぜひご一読ください。

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