どのようなものにも縁はある

蓼食う虫も好き好きという言葉がある。もちろんこの言葉は皮肉めいたものがあるものではあるが。
例えば〈花〉にとっては、誰かにとっては忌むべきものであったとしても、それを好む誰かにとっては何にも変え難いものとなる。
さてでは、この物語は――などと説明するのも無粋な話だ。そこはぜひ、読んで確かめていただきたい。

どのようなものにも繋がる縁はある。この世の中で生物というものは、網のように、鎖のように、繋がっていくものなのだから。
このふたりはある意味で、とても強固な縁で繋がっているのかもしれない。
そんなことを思いながら、この物語を閉じました。

忌まれた彼らの行く末はいかに。
ぜひご一読ください。

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