第18話

高3になる春休みを利用して、イレーヌちゃんとパリに行った。

ボクにとっては、小3以来のパリになる。

小学生の時のように、イレーヌちゃんといっしょにオルセー美術館に行って、2人の好きなカバネルさんとブーグローさんの、2枚の「ヴィーナス誕生」の絵画も観に行った。

小学生の時に、オルセー美術館で、よく絵の話をしていた学芸員のお姉さんとも、また会えた。2人とも小学生だったのが、今は高校生になってて、びっくりしていたけど、会えて喜んでくれた。ボクとイレーヌちゃんも、久しぶりに会えて、話もできて嬉しかった。

自分のスケッチブックも、持ち歩いてたから、ボクの描いてる絵も、学芸員のお姉さんに見てもらった。

小学生の時にも、よくボクの描いた絵、見てもらってたから、

「うまくなったわね~。小学生の頃も絵の才能あるって思ってたけど。今の絵は、何か、霊的なインスピレーションを感じるわね。絵も生きてる感じするというか、絵の中のモデルの女の子も、絵の中から、何か、愛のようなものを見る人に実際に語りかけてきているかのような、そんな絵ですねっ!」

って言ってくれた。

ボクは、スケッチブックの中から、学芸員のお姉さんの気に入ってくれた、女の子を描いた絵を、お姉さんにプレゼントした。お姉さんも、めっちゃ喜んでくれた。

「オルセー美術館の中に飾りたいわね~!」

って言ってくれた。

ボクの部屋で、可愛い霊の女の子を描いた絵だ。日本の霊の女の子のパワーも、パリの美術館でも、りっぱに通用するみたいだ。時空を超えて、パリの人にも、愛の想いを伝えられるなんて、やっぱりめっちゃ強力な霊の女の子なんだなあ~って思った。

学芸員のお姉さんに、ボクの部屋にいる、霊の女の子の話をした。その子のおかげで、芸術に対して高い意識を持つようになったこととかを。部屋にいると、めっちゃ絵を描きたくなることも。

そのあと、イレーヌちゃんの散策するパリの景色を動画に撮ってYouTubeで配信してみた。

それから、ママとパパの、パリの家に行ってみた。

パリでも服を作りたくなってきて、ママのミシンを借りて、自分で服を何着か作ってみた。

ママも気に入ってくれて、ボクの作った服をまたパリで売ってくれていた。

イレーヌちゃんのママとパパの家にも行ってみた。久しぶりに会えて、みんな喜んでくれた。イレーヌちゃん、日本の高校でも成績良くて、好きな日本に行ったことをママもパパも、めっちゃ喜んでいた。

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