第20話
最近、イレーヌちゃんは、1Fの部屋にいることが多くなってきていた。
パリにいた頃からの憧れだった、日本のアイドルになるため、オーディションを受ける準備をしていた。
部屋も、それまで使ってた部屋から、完全に、1Fの、音楽的な霊のいると思われる部屋に移動してきた。
新たなイレーヌちゃんの部屋で、毎日生活していて、そこで歌ったり踊ったりしている。
しばらくして、アイドルのオーディションに合格したみたいで、イレーヌちゃんは、日本のリアルなアイドルになれた。デビューの日まで毎日、レッスンに通っている。
ボクは大学の文学部に合格した。美術の専攻に進むつもりだ。
イレーヌちゃんといっしょに高校の卒業式に出た。美術部の後輩も、先生方も、みんな、イレーヌちゃんとボクの卒業を祝ってくれた。
パリのイレーヌちゃんのママもパパも、イレーヌちゃんが日本のアイドルになることを、それはそれで喜んでくれていた。
ボクのママとパパも、ボクの高校卒業と、大学入学とを喜んでくれた。
高校の卒業式の夜からは、ボクの部屋の霊の女の子は、もう、あらわれなくなった。あれだけ強力な霊の女の子だったのに。ボクの高校生活と大学合格までを、導いてくれてたのだろうか?
高校の近くにある伊勢寺の伊勢さんと、霊の女の子は何か関係あるのだろうか?
急にあらわれなくなったから、毎晩めっちゃ寂しかった。
ボクは、自分で作った服をパリのママのところに送っていた。パリで、その服をママが売ってくれていた。
大学を卒業したら、パリに行って、ママの仕事を手伝おうかなあ~っとも思っている。それまで服飾の色んな勉強もしていきたいと思ってる。
イレーヌちゃんの前、使っていた部屋に入ると、まだ学問的な霊は存在しているみたいなので、服飾とか美術とかの勉強をしたくなった時は、その部屋に行くようにしている。
女の子と、えっちしたくなったら、女の子の友達に、ボクの部屋に来てもらって、えっちをしている。
イレーヌちゃんはアイドルなので、いっしょの家に住んでても、もう、えっちはしていない。
ボクの体は女の子みたいだから、女の子とするえっちも、女の子どうしでするようなえっちになってしまう。でも、それで良いっていう女の子と、ボクはえっちしている。
部屋には、もう、霊の女の子はいないみたいだ。どこかに帰ってしまったのだろうか。
いつもボクのえっちを見ててくれたのに。
ボクの美術とか愛とか応援してくれてた霊の女の子も、今はもう、いなくなってしまったけど、ボクは、その自分の部屋で、絵を描いたり、服を作ったり、えっちをしたりしている。
いつも、芸術に対しては、高い意識を持ち続けるようにしているよ。
毎晩、いつでも、ボクに、そう、教えてくれてたから...
女の子みたいな体のボク ヤッキムン @yakkimn
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