第15話
イレーヌちゃんは、日本の本当の女子高生になりたくて、パリから1人でやって来た。
そして、本当なら、日本のアイドルにもなりたかったみたいなんだけど、今は、ボクといっしょに同じ家に住んでることのほうが良いみたいで、ボクとの生活を2人でいっしょに毎日、優しく協力して送ってくれている。
そうやって、毎日、リアルな日本の女子高生をやっている。今のイレーヌちゃんにとっては、ちっちゃい頃からの憧れだった本当の日本の女子高生になって毎日過ごしていられているから、それで良いみたい。
しかも、部屋で、いつもめっちゃ勉強もしてて、高校での成績も良いから、パリのママもパパも、めっちゃ喜んでくれてるみたい。
なにせ、パリから日本に来る時に、イレーヌちゃんも、ママとパパを説得して、やっと、日本に来れたみたいだから。
イレーヌちゃんのママとパパからも、
「イレーヌをよろしくねっ!」
って言われてて、ボクも、
「イレーヌちゃんのおかげで、毎日ちゃんとしっかり高校生活送れてますっ!」
って答えている。
高校では、イレーヌちゃんも美術部で可愛いキャラの絵を描いている。
ボクは、家で、イレーヌちゃんの裸の絵を描きたくなって、イレーヌちゃんに聞いてみた。イレーヌちゃんは、
「いいよっ!」
って答えてくれた。
ボクの部屋より、なんとなく、イレーヌちゃんのいつも勉強している部屋のほうで描きたくなったから、イレーヌちゃんの部屋で、イレーヌちゃんに裸になってもらって、ボクは絵を描きはじめた。
やはり、イレーヌちゃんの部屋は、なんとなく、学問的雰囲気漂う部屋のようだ。
イレーヌちゃんの裸を描いていても、えっちな気持ちよりも、学問的な、もっと高尚な、人間像を描いているような気分になってきた。レオナルド・ダ・ヴィンチが絵画を科学的にとらえているみたいに、ボクも、イレーヌちゃんの裸を描きながらも、人間の体の動きはどうなっているのかだとか、体の質感をどのように絵で表現すべきなのかっていうようなことを真剣に考えていた。
ボクの部屋では、ただただ、えっちな気分で、いつもえっちな女の子の絵を描いているけれど、イレーヌちゃんの部屋に入ったら、こんなにも科学的に人の体を描くことを考えている自分に少しびっくりもした。
でも、イレーヌちゃんの部屋で絵を描きながら、絵に対して、新たな色んなことを学べたから良かったし、このイレーヌちゃんの部屋って、やっぱり、学ぶ部屋なんだなあ~って、あらためて思えた。
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