第2話

中2になったら、ボクの体は女の子みたいになった。

小学生や中1の頃も、女の子みたいな体だったんだけど、中2になったら、もう、はっきりと、女の子のような体になってきたの。

中2くらいは、みんな、思春期のはじまりだから、ボクも、中2で、自分は女子なんだなあ~って思うようになったわ。

海に行っても、女子の水着を着てたから、みんなにも、女子のように見えていたと思う。

ウエストはめっちゃくびれていて細くて、おしりは可愛くてえっちなおしり。

自分でも、どう見ても、女子の体だなあ~って思ってた。

そんな、ボクの女の子みたいな体は、ボク自身も大好き。そもそも、女の子大好きだし、ボクも女の子みたいになりたいって、ちっちゃな頃から、ずっと思ってたから、だんだん自分も女の子みたいな体になってきて、めっちゃ嬉しいの。


中2の時は、パリから離れて沖縄に住んでいた。

中学のみんなも、ボクの女の子みたいなところも、認めてくれていた。

中学では美術部に入って絵を描いていた。

美術の先生にも、めっちゃ気に入られた。

コラージュをする美術の授業で、ボクは沖縄の青空に、いろんな天使を貼りつけてみた。

先生も高評価してくれて、授業中に、

「天使、好きなの?」

って聞かれて、中2の頃のボクは、反対のことばかり、つい言ってしまうから、本当は天使、めっちゃ好きなのに、

「べつに...」

って答えてしまって、そこで話を終わらせてしまって、ごめんなさい。

小学生の頃、よくオルセー美術館に行って、イレーヌちゃんといっしょに「ヴィーナス誕生」の絵を観ていて、それをずっと覚えてて、その感じでコラージュしてみたのに。「ヴィーナス誕生」の絵の、ヴィーナスや天使、めっちゃ好きなのに。


離島に、学校のキャンプに行った。ボクは、女子といっしょにいるほうが良かったから、いつも女子といっしょに行動していた。食事も女子といっしょに作って、女子といっしょに食べていた。夜になったら、女子のテントの中で寝させてもらった。


家では、ママのミシンを使って、自分で服を作ってた。中学の女子も、みんな、ボクの作った服をめっちゃ気に入ってくれてた。ボクは自分の作った服に値段をつけて売ってみたら、みんな喜んで買ってくれた。作った服は、すぐ女子の友達が買ってくれた。

高校も、工芸科に進学して、伝統工芸を学びながら、自分でも色んな作品を作っていきたいなあ~って思ってた。そして、そのあと芸術大学に進学しようかなあ~って思ってた。

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