概要
スペースウォーズ計画により迎撃されたその巨大隕石を巡り、衛星軌道上に宙間都市が形成された。
月とB7R――二つの衛星が齎す引力は地球の海洋・マグマ・大気の対流活動を激化させ、人類の生息圏を大きく減少させる。
そして、来たるある日。
B7Rに由来する金属を軸とした自由落下型運動エネルギー兵器――神の杖こと【星の銀貨】が開いた戦端は地表を抉り尽くし、地球圏を巻き込む大規模な殲滅戦へと発展した。
その終結から三年後。
戦勝国であるハイランド連盟の軍人ハンス・グリム・グッドフェロー大尉は新兵の教導中、観閲式準備の最中の人型兵器アーセナル・コマンドの強奪事件に遭遇する。
居合わせた民間人の少女シンデレラ・グレイマンと共に、再び、彼らは地球圏を覆う紛争
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!乙女ゲー要素? 知らない子ですね……なんで?
むしろタイトルに乙女とか入れない方が読む人増えるんじゃ無いかと思うくらいハードなゆで加減の『むせる』作品。
なんだろう……サンライズのロボ物とアマコアシリーズとエースコンバットシリーズへの愛とオマージュがグリム童話やギリシャ神話なんかと悪魔合体して産まれたような超傑作ロボ戦記物。
書籍化して各種メディアミックスでアニメ化待ったなしなレベルの完成度の高さ。
作者さんホントにアマチュアですか?ホントはプロの人じゃない?俺が知らないだけ?
今すぐ読んで本作品の主人公、乙女ゲー世界に紛れ込んだ異物である、天然ボケで猫好きな朴念仁のモブこと鉄の男ハンスがどこから来てどこへ行くのかみんなで見守ろう! - ★★★ Excellent!!!機械仕掛けの神よりも機械仕掛けな魔剣
コレはある種の命題というか、人間というものが向き合わなければならぬ「感情」という名の欠陥、それに対しての合理による徹底した理性での行動、そしてそれが糾弾されるという現実を分かりやすく示した、一つの例題というものではないだろうかと思ってしまう
それほど迄に、私はこの物語の主人公たる存在の在り方に、好感を持つと同時に、己がこの境地に到れるか否か、否であるという感覚を拭えないままでいる
「機械仕掛けの神」すら生温く感じる、徹底した鋼の理性、感情を切り離した合理を研ぎ澄ませた、「機械仕掛けの魔剣」の物語。
それをどう捉えるのかと言った形で、人の信条が覗けるような気までしてくる、そんな不思議な作品だと…続きを読む - ★★ Very Good!!フロム愛に溢れた、溢れ過ぎた作品
話の作り込みや表現もさることながらキャラクター1人1人が個性的であり実在するゲームの2次創作かと思うほどである。
しかし読み進めるにあたって障害が発生してしまう。というのもこの小説はフロムソフトウェアのゲーム、特にBloodborneのパロディが機体や二つ名、言い回しなどに多分に見られる。そのため、読んでいるとストーリーよりもパロディに目が行ってしまい小説の世界に没入することができない。だが安心して欲しい。小説がフロムゲーに寄せてくるのなら我々もフロムゲーよろしく周回すれば良いのだ。その強すぎる愛ゆえに人を選ぶ作品ではあるが良作と呼べる作品だろう。