第7話 みんなを守るために

 第7話 みんなを守るために


 リュールとザザが極魔獣と戦い始めると同時刻。別のエリアで


「Graaaaaaaaa!」

「キャァー・・ぁー・・・だぁー」


 遠くからみんなの悲鳴と正体不明の雄叫びが途切れ途切れに聞こえてきた。


「先生、向こうの様子がおかしいです。」


「ふむ、確かに。この辺で暴れてる魔獣は、みんなの実力でも余裕で倒せるはずなんだけど?行って手助けしよう。」


 3分ほど走ると


「あっ!あれが魔獣?人間にたいな姿をしてるなんて。それに禍々しいオーラみたいなのが出てる。」


「私たちの大切な生徒に何してるんだ!リューラ、アクア・バインドの詠唱始めて!」


「分かりました。先生!」


「アクウティウス・レイド・グウェル・フォーム・バインド」


「先生、用意できました。」


「よし。放て!」


 リューラが放ったアクアバインドは狙い違わず、振りかざそうとした左手に当たり攻撃を止め、左腕を拘束した。


「Gruuuuuuuu」


 謎の叫び声を放ち、腕を体の前で交差させると、拘束が解け、脇の下辺りから1

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(ドゴーッン)(Gaaaaaaaa)

「爆発音や雄叫びがここまで聞こえるな。」


「いい感じに暴れてるな〜楽しそうじゃん。」


「はぁ〜ほんっとアビゲールはお気楽だな。それでも死刻衆の一角か?」


「まあ、いいじゃん。一応僕が二番手なんだからさ。パラドクスは相変わらず頭が固いからまだ四番手なんだよ〜」


「二番手ならしっかりしとけよな。」

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リューラside

「えっ!嘘でしょ?アクアバインドは氷系の魔術で凍らせてからじゃないと解除する事ができないのに!」


「あれはきっとLevelレベルが10以上あるな。」


「そんなに!なるべく距離を保ちながら逃げないと!」


「みんなこっちだ!私についてきて!術師はなるべく動きを封じるものを使って距離を取れ!」


走り続けること30分


「はぁ、はぁ、何とか逃げれましたね。」


「ああ、だけどまだ2パーティー戻ってきてない。大丈夫だろうか?」


(お兄ちゃん大丈夫かな?まだ戻ってないみたいだし。不安だな。)


「先生!大変です!報告にない魔獣により。」


「何!どこのパーティーだ?」


「・・・5番目のパーティーです。」


(・・・え?5番目ってお兄ちゃんのとこじゃない!お兄ちゃん達と連絡取れないし、・・・まさか!お兄ちゃんが死んじゃってたらイヤ!)

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