第20話 迷いの森
第20話 迷いの森
3人が森で彷徨っている頃
「・・・私は?あれ?あの時魔獣に襲われて・・・その後は覚えてない・・・」
「サチお姉ちゃん。大丈夫?」
「え、えぇ。あなた達も大丈夫?」
「うん!」「平気だよ!」
サチ達が受けた傷はリューラが魔獣を追いかける前に治療していた。
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リューラside
時刻は午後7時35分森の入り口とは逆の方に進んでいることに気づかず5分ほど歩いていた。
「あれ〜?こんなにも入り口が遠かったかな?迷ってるわけではないはずなんだけどな〜今度はこっちかな?」
リューラは方向音痴だったのだ。だが、幸運な事に来た道とは違う道で森の入り口に戻って行った。
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ザザside
森の入り口にたどり着いた時、ちょうどサチ達が目を覚ましていた。時刻は午後7時40分。
「目を覚ましたか。怪我は・・・無いみたいだな。いや、リューラが治したか。」
「はい?」
「あぁ、なんでもない。とりあえずここから離れてくれないか?」
「で、でも💦」
「気にするな。その子供達も連れて逃げな。」
「え?あ、はい!」
ザザは最初から子供がいる事に気づいていたのだった。ザザには幼少期からクロノスによって周辺にいる者を察知する力を鍛えられていた。
「あいつらは・・・そこだな。リューラだろう。後、1人足りない。リュールは範囲外か?」
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リュールside
時刻は午後7時30分。独り言を呟きながら森の中を歩んでいた。
「何も手掛かりが無い・・・戻ろうにもこんなに暗いとな・・・少し、いやかなり不安だよ。」
『ザワザワザワ』
「風が強くなってる。みんなは大丈夫かな?」
『Greeeee 』
「声がする・・・どうしよう。一旦戻るか、追うか・・一度みんなと合流しよう。」
リュールはもと来た道を辿り入り口に戻ろうとしていた。後ろから魔獣がついて来ている事も知らずに。
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リューラが迷いながら森の入り口にたどり着いた。時刻は午後7時50分。
「お!帰って来れたか。」
「ここの森初めてだからわかんないよ!」
「まあ、そうだろうな。」
「後はお兄ちゃんだけだね。魔獣は逃げたのかな?」
「さあな。来たら切るだけだ。」
そしてリュールを待つこと5分。月明かりが広場を明るく照らしている頃。
『タッタッタ』
「お〜い、みんな〜」
「遅いよ、お兄ちゃ・・・ん!?う、後ろ!」
「え?何?後ろがどうしたのって、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?なんで魔獣がついてきてんの!?」
「はぁ、気づかなかったのか。まあ、ちょうどいい。行くぞ!」
「う、うん!」
「ストーカーかよ!この魔獣。僕たちが倒してやるからな!」
それぞれ武器を取ると魔獣は理解したのか距離をとり威嚇しだした。
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