第14話 ギリギリのvictory
第14話 ギリギリの
極魔獣が消え去り、リューラが必死に治療をしていた。
「止まってよ!早く止まって!お願い!」
悲鳴混じりにひたすら呼び掛けながら治癒魔法を使っても血はとめどなく流れていった。
「ザザ!先生達を呼んできて!お願い!」
「・・分かった!ちょっと待っててくれ!」
(リュールが死なれたら
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NO.7と交戦している騎士達はボロボロになりながらも退けた。だが騎士達は戦意喪失し誰も喜ぶ者は居なかった。そんな中オルフェウスは、
「・・・ふぅ、ようやく2人目の騎士を殺せた。」
そんな独り言を聞いた者は居なかった。
「負傷した者はすぐさま治療を受けよ。動ける者は学生の保護に向かうぞ。」
「・・・はっ。」
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オルフェウスから報告を受けた頃、別のエリアで。
「さて、魔獣ちゃんを回収しますか。」
「あんたが回収する訳じゃねえだろ。・・ってかNo.15が居ないんだけど?」
「はぁ?まさか倒されたんじゃね〜の?別に見捨てても良かったんだし〜」
「はぁ〜仕方ないな。No.7だけ回収して帰るぞ。」
「は〜い、さてと、報告しておくか〜」
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リュールは気づくと、薄暗く冷気が漂う謎の空間にただ1人立ち尽くしていた。
(あれ?ここはどこだろう?何があったのかな。)
「おい、お前はまだここに来るな。早いぞ、まだ若いんだから。」
「・・・え?あなたは誰?」
「それは答えられないな。だがいずれ分かるだろう。先の剣技は素晴らしかったぞ。もっと強くなれ。私の事もいずれ分かるだろう。新たな力が目覚めた時にまた会おう私の血を引く者よ。」
「ちょっと、待って!」
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学園内の病棟の一室で、
(・・っ眩しいな。さっきのは誰だったんだろう?)
「・・っ。良かった、目を覚ました。心配したんだよ!お兄ちゃん。」
「・・・ふぅ、良かった。間に合ったんだな。」
「え?何があったの?」
「え?・・・覚えてないの?お兄ちゃん。」
「・・う、うん。」
「はぁ〜まあ、お前は倒した後失神してたしな。」
「そうなのか?」
「・・まぁいいや。あんたのおかげで倒せたしな。」
「お兄ちゃん、今日はゆっくり休んでてね。」
「・・・わかった。」
(どうやら、あの日から3日も寝ていたのか。話によると全ての国の深森で極魔獣に似たようなのが居たらしい。被害も尋常じゃなかったそうだ。唯一倒せたのが僕達が相手したやつだけだったらしい。)
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5月18日、教会の最上階に位置する
「全国の被害は報告通りか。」
「・・は。ただ、ターゲットだけは倒していました。」
「・・・まあ、いいだろう。どうせすぐに蘇る。そうだ、ザザに伝えておけ、リュールとリューラをここに連れて来いと。」
「承知しました。クロノス様。・・・一つお伺いしてもよろしいでしょうか。」
「なんだ?」
「なぜリュールの前で誰かを殺させたのですか?」
「今の状態でどこまで戦えるか限界を知るためだ。もう一つの理由はいずれわかるだろう。」
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