2章 覚悟そして悪意の始まり

第15話 新たな旅の始まり

第15話 新たな旅の始まり


 5月19日、堯静ぎょうせい大高楼だいこうろうでクロノスの命令によりリュールとリューラが呼び出された。


「すまないね、ここまで呼び出して。私はクロノス。君たちの事はいつもザザから話を聞いてるよ。」


「あ、ありがとうございます。あ、えっと初めまして。」


「は、初めまして。ありがとうございます。」


(僕たちは何で呼ばれたんだろう?ザザからここに来る様にと言われたけど。)


時は1日遡さかのぼる。

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 学園の病棟の一室で、


「完全に傷は癒えたわ。だけど不思議ね、あんな大怪我なんて。」


「僕にもよくわかりません。僕も何でこんな早くに回復できたのか不思議です。」


そんな会話をし病室を出て3日ぶりに家に帰ろうと支度をしといると、


「リュール、少しいいか?」


「・・いいよ〜こんにちは、ザザ。そういえばあんたも大分だいぶ怪我してたらしいじゃないのか?」


「ふん、この通り全快だぜ。いきなりだけど明日、教会の門の前に来てくれ。」


「・・・え?どう言う事?何で教会に行くの?」


「・・お父様が聞きたい事があるらしいから。後・・・な。」


「・・え?」


「いや、何でもない。とりあえず来て欲しいってリューラも連れて来て欲しいらしいよ。」


(秘密を言いかけてしまった。気をつけないと。)

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 そんな事があり今に至る。


「来てもらったのには訳があってな、実はこの前倒したと言う極魔獣について聞きたいことがあってな。」


「は、はい。」


「あ、えっと。わかりました!」


 戦った極魔獣について2時間程説明した。だが、リュール達に不可解な点がいくつか残ったまま話が終わり、明日も来るように頼まれた。

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 学園の寮に帰るために歩いてる時、


「・・・リューラ、気になったんだけど、クロノス様と話してる時何か裏があると感じたんだけど気のせいかな?」


「うーん。どうだろう?私は感じなかったけど、どういう風に感じたの?」


「うーん、なんて言うか不吉な予感がするんだ。例えば、誰かが死ぬようなことが起こる前触れみたいな。」


「ふふふ。」


「・・・え?」


「あ、ごめん、ちょっと想像してた答えと違ったから。でも、明日も来るように頼まれてるし、明日また話してる時に感じたならあり得そうだね。」


その後、たわいもない話をしながら寮に帰っていった。

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