概要
三年目らしい仕事へのもやもやが募り続ける日々の中で、留衣は上司の哲からある大きな仕事を任されるが…?
かっこいいとか羨ましいとか言われる職業のうっすい影の影の方で働いている、ある一人の会社員のお話です。
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私が社会人になりたての頃に禿げそうなくらい悩んでいた時のことを思い出しつつ書きました。
このお話は体験を元にしたフィクションです。登場する企業、人物、自治体、商品等はすべて架空のものです。
◆登場人物
【鈴木留衣】
中小メーカーの新卒三年目のプロダクトデザイナー。
黒髪セミロングひとつ結び。
一重と薄い唇できつい性格に見られがちだが仲良くなるとそんなことないねと言われる。
【梶田哲】
入社二十
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- ★★★ Excellent!!!誰もが特別でありたいと思いながら、足掻くのだけど。でも。
デザインの仕事、デザイナーしてるの?
なにそれ、カッコいい!!
……たぶん、そういう職業に就いていると、そういう声を掛けられがちで。だけど、その内情は、デザイナー、と一括りにされても、その職場、そのひとによりさまざまであって。そして時にそれは、ひとに特別感を持たれるからこそ、孤独で過酷なものになってしまう。
ただでさえ個性が持て囃される世の中です。仕事だけでなく、個人としても、どこか自分は特別でいたい。そう自信を持ちたい。そう思ってしまうことはままあります。
でも、それが仕事の本質から目を逸らして、本来あるべき作業をただの自尊心の上書きにしてしまうとしたら、本末転倒なんですよね。
でも、わか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!きっとみんなが、あなたが持っている思いなのかもしれない
修景施設のための製品を作る会社に入り三年目の悩めるお嬢さん、鈴木留衣さんがこちらのお話の主人公となります。
三年目。
見えなかったものが見えてくる時期。
これと言える不満もなく、仕事に少し余裕が出来てきて仕事を、自分を見つめる時間が増えてくる時期でもあったりします。
同期の友達との違い、自分の目指している場所。
それらが頭を巡り、惑う中、上司から受けたコンペ参加の提案。
自分を、仕事を見つめ直し進もうとする彼女の姿に、自分を重ねる方も多いのではないでしょうか?
そんな彼女は果たしてどんな結果を出していくのか?
そしてそれに対しどんな答えを彼女が出したのか?
是非皆さまも『自分だったら?』…続きを読む - ★★★ Excellent!!!くじけそうな創作者の皆様にぜひ読んでもらいたい「デザイン」の物語
こちらの物語は、企業に属する入社3年目の女性プロダクトデザイナーの短編の物語です。
その主人公留衣と、上司である哲のやり取りでストーリーが進んでいきます。
「デザイン」をするに当たっての制作の裏側を見ることも出来て、読んでいてとても勉強にもなりました。
そして、仕事の上で、全ての創作物が評価されるように、彼女自身も「デザイン」上の評価や、自身と他人を比べたり、劣等感を抱いたりして、もやもやな心を持ちながら話が進んでいきます。
デザイナーだけではなく、創作される方皆様に共感できる部分ではないかと思います。
そこで、彼女は公園のベンチのデザインコンペを担当することになり、前向きに試行錯誤を…続きを読む