「僕」と「孤独」の境界線　―社会学カフェへようこそ―

社会学ー特に関係性やコミュニケーションについて、魅力的な登場人物が対話しながら話を展開してくれているので非常に面白くてわかりやすい。個々の登場人物のキャラも立っていて感情移入しやすいし、舞台設定も秀逸。登場人物たちは中学生ということになっているけれど、さすが私立の進学校に通っている設定だけあって、正直高校生レベルの理解力はありそう。そして作者が紹介してくれる本を手に取りやすいのは大学生かな、と思うと高校生、大学生に特におすすめしたい素晴らしいシリーズだと思います。

企画参加ありがとうございます。
社会学を学べる面白い小説だと思います。
細かな心理描写もとても良かったです。
これからも応援しています。

難しい。

というのが私の第一印象でした。
ですが、登場人物2人のやり取りにどうにかついていけている自分がいます。

また、社会学カフェの関係性が不思議で面白いです。
全然触れてこなかったジャンルですが楽しめました！

まるで、喫茶店で隣の席のおしゃべりを聞いてるみたい。
しかも、その席は、なにやらワイワイと盛り上がっていて、楽しそう……。

本作に抱いた、私の印象です。

「社会学」という耳なじみのないワードで敬遠するのはもったいない！

老若男女問わず、誰しも抱える悩みへのヒントが、本作には散りばめられているのですから！

また、登場人物たちが、一人一人、背負っているテーマがあるのも奥深いです。
どの人物も共感しやすいテーマなので、「わかる、わかる！」とうなずきたくなりました。

となると、もう、彼らの隣の席に座りたくなってしまうもので。
思わず言ってしまうのです。

「ちょっと、お隣の席に座ってもいい…続きを読む

　紹介文の方もそうなのですが、「僕」と「孤独」という一見近い意味だけど少し違う言葉、さらには「境界線」の言葉を入れることで「その二つの言葉にはどのような違いがあるのだろう」と考えさせてくれます。キャラクター一人一人のストーリーもしっかりあって、読み応えのある作品でした。

「社会学」と「青春」という斬新な組み合わせ。作者様の博識さがにじみ出る良作です。

小説を楽しみながら、社会学についても学べる、新しい試みに感服です。

普段の生活で感じる、言葉にできない何気ない感覚が、丁寧かつ繊細に描写されている小説です。

登場人物の関係性が徐々に変化していく様も、楽しく読ませていただいています。

物事の捉え方、日常語と社会学の用語としての意味の違い、核となる考え方、など、徹底的に解説されています。

初めて社会学に触れる読者も、もちろん、すでに社会学を知っている読者も楽しめる小説です。

誰しも抱える人間関係の悩みや葛藤に深く切り込んでいて、読み応えがある。
社会学を知らなくても興味深く読むことができるよう丁寧にわかりやすく書かれてあるので初学者の自分でも楽しく読めた。
とにかく面白いので、読んでみるのをおすすめする。

私は社会学部出身だが、社会学を面白いと感じたことはなかった。
しかし、この作品を読んで、社会学が非常に面白く、そして魅力的な学問であることに気付かされた。
小説の中にうまく社会学を取り入れていて、たいへん読みやすく書かれているので、学生の皆さんにもぜひお勧めしたい。キャッチコピーにあるように「学校では教わらない」いろんな物の見方や考え方を、個性的なキャラクターと物語を通して学ぶことができる。学校の教材として取り入れられても遜色ないレベルの良作だと思います。

社会学というのは本来社会科学の一分野であってエビデンスが必要。だから統計も取るしそのためにＳＰＳＳなどで分析する。量的調査も質的調査も行う。それが社会学の中核部分である。だから社会調査士という資格が取れる（修士だと専門社会調査士になる）

しかしそれはまだ本作品の未執筆部分である。まだウエーバーとかデュルケムとか構造機能主義とか社会学の基本中の基本の部分を執筆してるが社会学がなんで世に必要とされているのかというと「社会統計」の学問だからだ。つまり本番はこれからなのである。国家の基礎統計を担うのが社会学なんだね。

だから途中で読むのを辞めないでほしい。

※本レビューは2023年1月26日に…続きを読む