第18話 好きな人の幸せを願うのは当然じゃん
「あーそれは、言い方はアレだけど、若宮を見ててこいつなら話しても大丈夫だなって思った」
「どういうこと」 「どういうことだよ」
「人の悪口になると、自然と話の輪から抜けるし、 ごみが落ちてたら拾ってゴミ箱に捨てる」
「お前、よく見てんな」
「そんなに見られてたのに気づかなかった」
「案外そういうことができる人って少なかいからさ、損得感情なしにこういうことができる若宮なら話してもいいかなって」
「でも告白は受けてくれなかったよね」
「ハッハッハッ」
圭が笑った
「……」
俺は沈黙になるしかなかった
「それは今はいい、それより、さっき言ってたあの件てなに」
「悪い、そこはまだ固まってなくてもう少し、圭と話させてくれ」
「わかった、私はどうすればいい」
「この部屋にいてくれ、圭ちょっと来てくれ」
「はいよ」
圭を呼んで、廊下にでた。
「若宮を部屋に残してよかったか」
「ああ構わないよ」
「エロ本は隠したか」
「多分、本棚の裏を見られなければ大丈夫」
「よし、じゃあ、本題に入るぞ」
「ん」
「どうすればいいかな」
「名前だけ伏せて、俺の好きな人が〜て言えばいいんじゃね?」
「本当にそれで大丈夫かな」
「バレたらバレたで開き直ればいいさ」
「他人事だと思って!」
「まぁまぁ」
「なんかあったら助けてくれよ」
「もちろん」
ドアを開けて、部屋戻ると若宮が……
「圭くんが妹系好きなんて意外だな〜」
「おい!それ、どこにあった」
「ベットの下。安直すぎない?探し始めて1番に見つかったよ」
「航大!」
「わりぃー」
「そんなことより、廊下での作戦会議は終わった?」
「うん」
「じゃあ話して」
「俺の好きな子が好感度が0表記なんだよ。2人で遊びに行ったことがあるくらいの仲だ」
「それで?」
「俺の知り合いで0表記なのはその子と若宮だけだから、もしなんかの法則があるなら知りたくて……それで聞きたかったんだよ。もちろん俺のこ、恋を協力してくれとは言わない」
(航大、お前は『恋』っていう単語を言うだけで緊張するなんて中学生かよ)
「やだね、私の意思で協力する」
「えっ、」
「好きな人の幸せを願うのは当然じゃん。それに、その子の事で一緒にいる時間が増えれば私の魅力がもっと伝わるし。私だって諦めない」
「ここまでお前のことを好きなのに振るのか」
「圭は黙ってろ。若宮、本当にありがとう。正直女性側の意見聞けるのはでかい」
「で?私に聞きたいことって?」
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