第33話 告白①
「じゃあテスト見せてね」
「うっ、ちょっと待って」
「なに?逃げるの?男として恥ずかしくない?」
「い、いやそういうわけじゃないんだけどさ」
「うん?」
(どうしよう。どのタイミングがいいのかなぁ成功したら事実お家デートみたいになるけど、失敗した時の気まづさ半端ないだろうし)
「いや、なんでもない。やろう」
「うん。じゃあまずは現国と言文ね」
「おけ」
「「せーの」」
久保:現国が78点、言文が80点
柴田:現国が96点、言文が97点
「はぁー。さすがに高いなぁ」
「一応私から勝負を仕掛けたしこれくらいは取れるよ」
「ズリい」
「えへへ」
「次やろう」
「いいよ。次は数一と数Aね」
「うっ!」
「「せーの」」
久保:数1が78点、数Aが84点
柴田:数1が99点、数Aが96点
「高すぎ」
「私も頑張りましたから」
「次!」
「次は化学と生物ね」
「「せーの」」
久保:生物が75点、化学が69点
柴田:生物が89点、化学が90点
「あっ、やったねー」
「やっちゃったよ」
「命令は後でね」
「はい」
「次は地理総合と歴史総合ね」
「「せーの」」
久保:地理総合が80点、歴史総合が84点
柴田:地理総合が90点、歴史総合が90点
「最後は英語だね」
「やらなくていいよ」
「よし、いくよ」
「「せーの」」
久保:英コミュが60点、論評が69点
柴田:英コミュが87点、論評が90点
「あ〜やっちゃったね」
「柴田さんはやっちゃっわなかったね」
「もちろん」
「はぁー」
「まぁまぁ。それより英語の2つと化学の間違えた問題の復習をしよ」
「ちなみにご命令は?」
「後で。3個もあるから迷っちゃうなぁ」
「クソっ」
「勉強した甲斐はあった?」
「それは認めるよ。俺がこんなに満遍なく点を取れたのは初めてだよ」
「じゃあ文句ないよね」
「はい、ありません」
「それでよし」
その後はテストの復習をした。
俺はしばらく気が気じゃなくて頭には入らなかったが、気づいたら普通に勉強してた。
柴田さんとの勉強楽しぃ。
3時間くらい経ち
「あっ、もうこんな時間だ」
「ほんとだ。この部屋ね、西日がすごく綺麗に見えるの」
と言って、柴田さんはカーテンを開けた。
「わっ!すごく綺麗」
「でしょ。これが決め手でこの家を買ったらしいんだ」
「へ〜」
「さて、そろそろ命令をしようかな」
「うっ、忘れてなかったか」
「もちろん」
「じゃあ1つ目、期末考査も一緒に勉強しよ」
「俺としてはメリットしかないからいいけど、柴田さんはいいの?」
「うん。2つ目は、そうだねー。今日の夜ご飯私の家で食べて」
「これも俺にしかメリットないような」
「いいの」
「分かった」
「じゃあ最後ね」
「うん」
「……」
「どうしたの」
「その、私と、私と付き合って!」
「えっ…」
西日が強く入る部屋で俺は学年1の美女に告白された。
彼女の頬が真っ赤なのは西日のせいなのか、恥ずかしさからくるものなのか俺には分からなかった。
1つ言えることは告白されたと言うこと。
「……」
「その、返事を聞かせてもらってもいいかな」
「…ごめん」
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