第7話 兄弟の思い出

 ゆうには、幼い頃に亡くなった双子の弟がいたらしい。書斎に投げ置かれたアルバムの写真に微笑む。

 クローニングと人工子宮が主流になっている世界に生まれたなつ自身には何人、DNAが同じ兄弟がいるのだろう? 答えの無い問いに息を吐くと、捺は書斎の掃除をするためのはたきを手に取った。

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