第8話 様々な意見と夕日

「昔の人、『秋は夕暮れが良い』って意見だったの?」

 書斎から持ち出した本を縁側で読むゆうに、和室に続く台所で夕食の支度をしながら口の端を上げる。

「そう思わない人もいたと思いますよ」

 縁側の向こうは、いつになく赤い。

 こちらの世界も、変わりつつある。なつの口から出たのは、安堵の息。

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