寂しがり屋の少年と、余所から来た青年

風城国子智

第1話 門を守る木々

 玄関を守るように立つ二本の木を見上げ、唇を横に引き結ぶ。

 この家の住人は何故、葉が落ちる種類の木をこの場所に植えたのだろうか。おかげで掃除が大変だ。

「手伝おうか、なつ?」

 上から降ってきた声に、微笑みを作る。

「大丈夫です、ゆう様」

 ベランダから覗く蒼白い顔に、捺は頭を横に振った。

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