第15話 季節の巡り方

 この世界では、季節はゆっくりと巡っている。葉を落としきった、玄関を守る二本の木を見上げ、白い息を吐く。

 『大災害』の所為なのだろう、なつが所属する世界は、夏と冬が六ヶ月ごとに交互に来る、ある意味分かりやすい世界。

 移ろいゆく世界も、良いのかもしれない。捺は小さく微笑んだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る