第11話 日曜日のことへの応援コメント
最後の一文で「よかったー!」と声に出して言ってしまいました。救世主が現れて本当によかったです。先生頼もしいし明日オムライス作ろうと思いました。
作者からの返信
芽花さん、コメントありがとうございます。重い展開ですが、読み進めてくださってとても嬉しいです。
先生の登場は大きな救いですね。
オムライス、あの楕円形のケチャップつきが懐かしいです。
最終話 手紙への応援コメント
柊圭介様
読み始めたら止められなかったです。
美しくて読みやすい文章だからこそ、ストレートに伝わってくる生々しさ。
紘一君が心を隠す様子も、それが崩壊していく過程も本当にリアルで。
多くの方に読んでいただきたい作品だと思いました。
すみません。直ぐには上手く言葉にならなくて。ただ、周りの大人の対応は、我が身にも覚えがありますのでどきりとしました。見ているつもりで見ていない。見ているのは自分の見たい世界であって、生身の人間じゃない。そんな失敗を繰り返さないようになりたいと思いました。
踏みにじられ砕け散ってしまった紘一君とは対照的に、何事も無かったように過ごしている学校側。でも、それが現実ですし、悲しく悔しいですね。
もっともっと色々思ったのですが、上手く書けなくてごめんなさい。
素晴らしい作品をありがとうございました。
作者からの返信
涼月さん、
最後まで一気にお読みくださりありがとうございます。勢いで書いたものなので、粗削りなところも多かったかと思います。ストレートに書いた分、読者の方にも重たい気分にさせてしまうのでリタイアも多いです。なので最後まで見届けてくださったことに心より感謝しています。
大人の側の対応は、子供にもよりけりなので、これが正解というものがないでしょうね。本当に難しいものだと思います。見たくないものにも目を向ける、生身の人間と向き合う、というのは、子供だけじゃなく社会に生きるうえでずっとついてくることだなと思いました。
この話はひと昔前を想定して書きましたが、今はもっと複雑で陰湿な環境になりやすい気がします。少しでも同じ理不尽が繰り返されないように願っています。
色んなことを感じてくださったのが伝わるコメントで、作者として本当に励まされます。こちらこそお礼申し上げます。ありがとうございました!m(__)m
最終話 手紙への応援コメント
実はこの作品は今回再読です。
半年以上前に拝読したとき、衝撃が大きすぎて、ちょっと自分の中で気持ちの収拾がつかなくなってしまいました。
でも、読んでしまった以上この作品と向き合わずに新たなほかの作品にお伺いするわけにいかない気がして、なのに注目の作品から「二十年のち」を我慢できずに拝読してしまい、意を決しての再読でした。
「ジュールの森」でもそうでしたが、舞台が身近であるため、軽い気持ちで振り下ろされる悪意がより一層リアルに辛かったです。
でも辛いと感じるのは私の中の弱い部分で、ぐっさり刺さるのは私の中で曖昧になっている部分で、作品が作者から離れて読者のものになるのはこういうことだなぁと痛感しました。
柊様はこれを作品にして提示できるところにいらっしゃる、なんてお強いのだろうと思いました。
再読の勇気は簪ぴあの様のレビューにもいただきました。
「今の自分にできることをさがしたい」
本当にこの言葉に尽きる思いです。
素晴らしい物語をありがとうございました。
作者からの返信
チョコレートストリートさん、
なんと再度お越し下さったのですね、ありがとうございます!
この小説は書いた本人も読み返すのが重たいと感じるぐらいなので、再読して下さったなんて聞くと本当に感激します。
「ジュールの森」もこの小説も自分の気持ちを吐露するように書いたものなので、読む方にとっては不愉快な部分もあると思います。特にこの小説はテーマだけで生理的に嫌だなと感じる方も多いのではないかと。
ですので、そのように真摯に向き合ってくださる方がいるのが本当に心強いです。作品が作者の手を離れて読者のものになる、というところがすごく腑に落ちて、自分の書いたものがそういう風になれるのは本当に光栄です。
公開するときはいつも緊張しているのでなかなか強くはなれませんが、コメントをいただいてすごく励まされました。
心あるレビューには作者だけでなく読者も心を動かされますね。
こちらこそ、いつも本当にありがとうございます。感謝を込めて。
最終話 手紙への応援コメント
紘一くんが大人になるところまできちんと書いてくださって、ありがとうございます。
彼の過ごした日本での暗い年月、辛い日々は、二つのモグラの穴と共に一生消えることはないのでしょう。
そうした目をそむけたくなる過去ごと、彼を受け入れてくれる存在が今はいるということ。れっきとした外国人として堂々と過ごせる、フランスという場所にいること。
彼にとって何よりの結末が、この真摯な物語の最後に用意されていたとわかって、本当に嬉しいです。
言葉を濁すことなく、最後まで真っ直ぐに書くべきところを書ききっている筆致が、胸に刺さりました。
もしかしたら私小説的な物語なのかもしれないと感じましたが、違ったらごめんなさい。
紘一くんがされてきた仕打ちは、いじめという軽い言葉で纏めるわけにはいかない、魂の殺人そのものです。
こういうことが起きると、被害者をどうするのかに視点が行きがちですが、作中でも紘一くんが「僕のせいかよ」と訴えていたように、まず加害者を生まないようにすること、問題が起きたら加害者の側の環境を変えることが当たり前の世の中になってほしいです。
被害者の側に多くの負荷がかかる状況は、どう考えたっておかしいですよね。
今回はたまたま帰国子女でしたが、異質なものとして排除される要因はどこにでもあって、多数派の側がなぜか正義面をして少数派の側を虐げる例は、キリがないほど存在します。
それがいかに不健全で馬鹿げた状況かということを、生々しい傷痕と共に提示してくださる、必要な物語だと感じました。
書いてくださって、ありがとうございました。
作者からの返信
鐘古さん、読了下さりありがとうございます。この重たい話を最後まで読んで下さっただけでも嬉しいです。その上このような真摯なご感想もいただいて感謝に尽きません。
この結末をモヤモヤしたものに感じる方もいらっしゃいます。でもこれはすっきりと仲直りをしてハッピーエンドになるという類の話ではないと思っています。紘一なりに答えを出して、自分が堂々と生きられる場所を得たことだけで充分で。なのでこの結末をとても前向きに捉えてくださったことに感謝しています。
私小説というのが自分の経験をそのままなぞったものだとしたら当てはまらないんですけど、これとジュールの森は自分の要素が多分に入っています。最初からまったくの創作を書かれる方とは違って、僕も例にもれず自分の中のものを吐き出すところから書き始めたので。(ありがちなきっかけですが笑)
日本のいじめのニュースは時々目にしますが、このいじめという言葉自体がオブラートに包まれていますね。その言葉でさえ隠蔽しようとする学校の体質や、被害者だけが苦しみ続ける構造は、そのまま社会の縮図にも見えます。それは異質なものを排除して表面だけをきれいに取り繕おうとする思考回路にも通じると思います。いつか自分に跳ね返った時に苦しんでも、誰も助けてくれない社会になってしまうのでは悲しすぎますね
。
あくまでも個人の回想録という形で書きましたが、必要な物語というお言葉に勇気づけられました。あたたかい星にも励まされました。こちらこそ心よりお礼申し上げます。m(__)m
第16話 ジュ・テームへの応援コメント
ああ、ここが冒頭のシーンに繋がるんですね……。
ジェレミー先生とのやり取りはホッとするひと時だったので、こんなに突然別れが来てしまうとは、辛いです。
ゾロの人形、今は気持ちを奮い立たせるより、見るたびに辛いかもしれませんね。
これから一人で戦わねばならないのかと先を読むのが怖くなります。
作者からの返信
鐘古さん、引き続きお読みくださりありがとうございます。
冒頭に戻るのに気づいて頂けてよかったです。改稿したときに説明を省いたので。
どんなに個人的に思い入れがあってもどうしようもないことありますよね。気持ちが募れば募るほど喪失感が大きいというか。
先生が誠実に受け止めてくれたので、紘一にとっては想いを告げられただけでも良かったのかも知れません。
第8話 モグラの穴への応援コメント
タイトルはそういう意味だったんですね。知ってみると、無邪気な残酷さがありありと浮かび上がってきて、胸が締め付けられます。
いじめられていることを負けのように感じて、なかなか人に言えない気持ちってありますよね。
紘一くんはホモセクシュアルであるということも手伝って、余計に自分の気持ちを秘める方向に行ってしまう、秘めることに知らず慣れてしまったのかもしれないなあと感じました。
自分を完全にオープンにできる相手がいない環境で、エミールの手紙は、少なくとも自分を受け入れてくれた人が一人はいたという、一筋の光みたいなものに感じられるのではないかと思います。
そんな相手に、今の自分の状況をしらせたくなくて、口を閉ざしてしまった気持ちも分かる気がしますが、すこしくらい吐き出せていたら良かったのに……とも、読者としてはもどかしい気持ちです。
すごくリアルで、いま悩んでいる一人の少年の姿を見ているようです。
つらい日々がいつか変わることを願います。
作者からの返信
鐘古さん、こちらにお越し下さりありがとうございます。
タイトルは治らない傷のことを言いたかったです。弟のセリフにしましたが、小さい子が無邪気に発する言葉ってときどき残酷ですよね。
「自分はいじめられている」と認めることを負けだと思う心理はあると思います。認めないことで持ち堪えるというか、最後の糸に掴まっているような。仰るとおり紘一が同性愛者という部分も、何も言わないことに慣れてしまうのを助長しているかも知れませんね。
エミールはフランスの象徴みたいな存在で、もう離れてしまったところに何を訴えても無駄だということを、手紙に重ねてイメージしていました。そのせいで逆に孤独感が増してしまったところがありますが。
一人称で紘一の視点を中心にしたので余計リアルに感じられるかも知れません。暗い話ですが、紘一のこの先を見守っていただけたら幸いです。m(__)m
第16話 ジュ・テームへの応援コメント
ジェレミー先生は、まともな大人ですね。正しい対応。正解の対応。
でも。紘一はこれからどうなるんでしょう。多分、彼には何も出来ないんでしょうけど、十二分に紘一を救ってくれたんですけど、心の拠り所になったからこそ、もう少し、付き合ってあげてほしかった。無理なのは分かってるんですけど、紘一のことを考えると、胸が痛くて......。
作者からの返信
紘一をひとりの人間として扱える人物として書きたかったです。相手が少年でもごまかさずにはっきりと伝える事は酷ですが真摯だと思います。なので正解の対応だと言って頂けて安堵しています。
研修の先生という立場では、生徒に入り込める限界がありますね。距離を縮めすぎるとあとでより辛くなることもあり……難しいところです。
第15話 最後の授業への応援コメント
あああ。このタイミングでこの脅し。
週末は、最後に会えるのかなぁ。引っ越しても、文通くらいできるのかなぁ。紘一が壊れてしまわないか心配です。
作者からの返信
苦しいことがある時ってさらに追い打ちのように辛いことが重なったりしますよね。紘一のことをとても親身に心配して下さって、楠さんの優しさに感謝です。
第14話 ひみつの庭への応援コメント
秘密の庭。響きがいいですね。
でも、ジェレミー先生は研修生なんですよね? どれくらいの期間いるんだろう。やっぱり終わりがありますよね。
でも、離れてもこの秘密の庭を共有した思いともらった言葉は、しっかりと胸に刻まれてますよね。
いなくなったあと、頑張っていけるといいのですが。
作者からの返信
庭という言い方が個人的に好きです。自分の大事なものが育ってく感じがして。
仰るとおり先生は研修なので、ずっといるわけではありませんね。この回で先生が言うセリフは自分の中で強調したい部分でした。言葉には罪はなく使う人次第だということ、紘一も胸に刻んでくれたと思います。
第13話 赤毛のゾロへの応援コメント
避難場所が出来て良かった!
でも、後で何か問題が起きないかちょっと心配です。
作者からの返信
楠さん、コメントありがとうございます。
避難場所というのはまさにその通りですね。
本来は先生と生徒のプライベートでの付き合いは禁止のようですが、紘一のことを放っておけない部分が先生にもあったでしょうね。
最終話 手紙への応援コメント
言葉では言い尽くせないほど、素晴らしい物語でした。紘一の、中学校での日々はあまりにも過酷で、まさに尊厳を潰されるつらさが胸に迫り、目を覆いたくなるほどでした。それでも、ジェレミーが灯してくれた温もりに導かれるように、先へ先へとぐいぐい読み進めて、切実な感情の発露に触れることができて、本当によかった……と、ラストまで拝読した今、仄かなほろ苦さと優しい温もりがないまぜになった充足感に包まれています。
おじさんのように、紘一の窮状を一目で見抜いてくれる存在がいたことにも、紘一が生きる世界はまだまだ捨てたものじゃない、と思わせてくれるような希望を感じました。
ジェレミーの台詞にもあったように、言葉に罪はなくて、使う人次第ですよね。紘一のために両親と衝突したおじさんの姿を見ながら、ジェレミーが残した言葉は、きっと紘一の中に残り続けるのだろうなと想像しました。
心に残る物語を、ありがとうございました。拝読できて、よかったです!
作者からの返信
一初さん、最後までお読みくださり、素敵なコメントをありがとうございます!とても丁寧に読み取って下さったのが伝わります。
辛い話ばかりが続くので重たかったのではないかと申し訳ないですが、ジェレミー先生の灯した温もりやおじさんの存在に救いを見出して下さったことに安堵します。円満解決はしない、決してハッピーエンドとは言えないかも知れませんが、まだ人生が続いていく希望を最後に残したかったです。「仄かなほろ苦さと優しい温もり」がまさにそこを言い表して下さっていて、とても嬉しかったです!
言葉も裏テーマですが、どんな言語も使う人次第というのはいつも感じています。言霊といいますが、そこをいつも意識していたいものです。
心に残る物語、作者として本当に光栄なお言葉です。あたたかい星も頂戴して感謝いっぱいです。こちらこそお礼申し上げます!m(__)m
第10話 ジェレミー先生への応援コメント
ああ、やっと泣けたね。泣ける場所を見つけたね。良かったです。
作者からの返信
楠さん、コメントありがとうございます。
張りつめたものが思いがけない形で解されることってありますね。紘一にとって大きな出会いになったようです。
第9話 追い詰められる日々への応援コメント
親として、子どもの様子をしっかり見ないといけないなぁとつくづく思います。
うちの子も、ちょっとそうなりかけたことがある子が二人いますが、大事には至りませんでした。
まだまだ手のかかる子もいるので、しっかり会話のできる関係を作っておきたいと思います。
作者からの返信
子どもって言っていいことと隠したいことを本能的に分けてしまっているように思います(あくまでも自分に照らし合わせてですが)。親子だから言えないこともあったり。そこをしっかりと観察して気が付ける親御さんは大変でしょうが頼りがいがあるでしょうね。
第7話 お前が恋しいへの応援コメント
エミールへの手紙。勢いで出してしまっていれば良かったですね。読み返してしまうと躊躇いが出てしまうので。
何も変わらなかったかもしれないし、もしかするとエミールづたいで親に何か伝わったかもしれない。たらればでしかないですが。
作者からの返信
そうですね、出していたらそれだけでも気持ちが吐き出せたことにもなりますし。
エミールにはフランスを象徴させるような気持ちもあって、自分が去った国には助けを求められないというのも少しイメージしていました。いずれにせよこれでさらに孤独を深めてしまったかも知れませんね。
第5話 おきまりの展開への応援コメント
子どもは順応が早いとはいうけれど、必ずしもそうではないですよね。子どもの範疇にもよりますが、思春期は特に受け入れる側がどんな人たちかによってだいぶ違うと思います。
家族に言うのも芯の強い子ほどボロボロになるまで出来なくて辛い思いをするんでしょうね。
作者からの返信
楠さん、コメントありがとうございます。
例えば幼稚園児であっても子どもによって違いがあると思います。それが中学生となるともっと環境に左右されますね。
どんな細かなサインでも出せればいいのでしょうが、仰るとおり強そうに見える子ほど我慢してどんどん言えなくなっていきますね。
編集済
最終話 手紙への応援コメント
柊圭介さん ←よく桂って書き間違えます。
ベルばらは、仏の外交官が「あの漫画で自国の歴史を学びました」と原作者に挨拶にきたとか。
アニメもすごく人気で、主題歌(仏バージョン)を歌えるおばさんがそちらには多いとききます。
あの歌はわたしも大好きです。
虐待される子どもは幽体離脱するようにして、自分と自分を切り離して、遠くから自分を見つめるような視点を得るそうなのですが、いじめを受けている間、背中の家に隠れて、頭を黒い霧でいっぱいにして、殻に身を隠すようにしている紘一くん。そのあたりに、その兆候がうかがえます。
思春期の虐めは男子の方が後遺症が強いのかもしれませんね。
序列意識の強い男社会の中で最下層になるという経験。
女子は、女子としては強カードを持っているからこそ疎まれて虐められるということもありますから。性格がよくて他の子よりも可愛いとか。
当事者は地獄の門の向こうで延々と煮られているだけなんですよね。
虐める側は無罪放免で、虐められている側が変わらないといけないと云われる。
他人は変えられない。
自分が変わるしかない。
それをまだ力のない、他に逃げ場所のない中学生の子に科すのは無理なんです。
わたしならあっさり「そんな学校には行かなくてもいいよ」と云ってしまうのですが、ひと昔の頭の固い保護者は「学校に行かないなんてあり得ない」だったでしょうしね……。
エミールが気になります。
今頃プレイボーイになっているのかしら。
その年頃からそんなだと、ちゃらつきながらアバンチュールを謳歌してそうです。
押し入れではなくて、クローゼットというのですね(笑)
なんか可愛いですね、ああいう狭くて暗い空間に身を潜めてあれなことをしてるって。
世界共通の、男の子の秘密(笑)
性的嗜好を自覚している少年が共通言語をもつ優しい年上の男性に急速に惹かれていくのも雛が親を求めるような気持ちでその時は必死だったのでしょう。
『Z』はわたしも好きです~。
日本だと『かいけつゾロリ』というそのオマージュみたいな作品が幼児さんに人気ですよね。
わたしもたいがいマイノリティ側なのですが、マイノリティでいることの最大の利点は、弱者や少数派を尊重できることではないかと想っています。
以上、感想にもならない、おしゃべりでした。
作者からの返信
朝吹さん、
こちらへお越し下さりありがとうございます! 多少改稿したものの、あまり読んでもらえることはないだろうと思っていたので嬉しい驚きでした。一気に読破して頂き、こちらの詳細なコメントに感激しています。
ベルばら、自国の歴史を他国の人がレベル高く描くって感動するでしょうね。歴史の授業よりもずっと頭に入るのではないでしょうか。
エスカルゴ=かたつむりに紘一自身をなぞらえたかったです。殻の中に身を隠して息をひそめるような日常、幽体離脱とも通じるでしょうね。もろに当たったら心が壊れてしまう、一種の防御本能ですね。ここから本格的に病んでしまう子もいるでしょう。
そして男子のヒエラルキーのほうが後遺症になるのもなるほどと思いました。男は人生において社会的な位置の確保という一択しかないので、子どもの頃の位置づけが大きく左右するのも分かります。
日本のいじめのニュースを見ると、本当に加害者が無罪放免で、相手が自殺しようがなんの罪の意識もないことが恐ろしいです。
フランスでもいじめは大きな問題ですが、加害者は転校させられたり、最悪逮捕されるようになりました。被害者の方が変わらねばならない、学校を変わらなければならないという考え方はやはりおかしいです。親がどんなに子どもを守ろうとしても、学校に行くという当然の権利を犠牲にしていることには違いないので。これは行政で変えられることだと思います。(ただ日本の場合は多勢に無勢という構図になりやすいのが問題ですが)
エミールの箇所は読む方に不愉快かなと心配していました。大丈夫でしたら何よりです。同性愛者であることを明かすのにクローゼットから出るという言い方をしましたね。今はもっと堂々とできるものかも知れませんが。
ジェレミー先生は本人が言ったとおり普段なら紘一が恋に落ちる相手ではないのでしょう。でもすがるような気持ちが恋愛感情に発展するのは、雛と親のようであり医師と患者のような部分もあったかと思います。「ゾロ」って意外と有名なんですね。ちょっとほっとしています。
「キャンディ」はフランス版での通称だったのですが、別作品と思われるよりは日本のタイトルに忠実にした方がいいですね。あと享年のところも勉強になりました。こういうのを指摘して頂けるのは有り難いです!
細かいところまで目を通してくださったのが伝わるご感想、本当にありがとうございます。過分な星も頂戴して励みになります。ありがとうございました!m(__)m
編集済
最終話 手紙への応援コメント
圧倒的な傑作に出逢ってしまったとき、ひとは泣くことも笑うことも出来はしない、と言う言葉を聞いたことがあります。僕は今、まさにその状態です。一話一話、噛み締めさせて頂きました。そして最終話、とんでもなくでかいものが押し寄せてきました。心は唯、ぶるぶると震えております。ああ、頭より先に心なんだ、そんな発見はできたわけですが。
心のざわめきが収まらないと言葉を紡ぐことは出来そうにないのですが、絋一君には一言、おめでとうとお伝えしたいです。そんな言葉じゃ足りないのは分かっているのですが、今はこれが精一杯で。
僕の中に占める絋一君の存在が大きくなりすぎて、この物語が終わってしまうことに心がざわざわしてます。いや、絋一君は次の物語を、新たな世界を歩んでいるんだよ、と頭で心を諭してみても、心はざわめくばかりです。困ったやつなんです。
今、夕焼けを眺めながらこれを書いております。夕焼けを目にする度に、この感動が蘇ることを願ったりしながら。
素晴らしい物語を、本当にありがとうございました!!
作者からの返信
呪文堂さん、
コメントを何度も読み返してじんとしています。この小説を読んで頂くのが申し訳ないような不安な気持ちが大きかったのですが、一話一話に懇切丁寧なご感想をいただいて、どれほど励みになったか分かりません。何よりも登場人物の心情を深く感じ取ってくださったこと、筆者として本当に幸せです。
過去のことは過去として、次の物語、新しい世界を歩むというのは、自分の書いたものの中に共通しているかも知れないと、今気づかされました。ここでは終わってもまだ人生は続きますね。
夕焼けの景色とともにこの話が幕を閉じられたことがとても印象深いです。再度自分でも見直してみた甲斐がありました。感謝が尽きません。こちらこそ、本当にありがとうございました!!
第22話 それからへの応援コメント
ジェレミー先生の気持ち、痛いほど解ります。心に深くずっと刺さっていた棘。日常に押し流されながらも、ふとした時に蘇る悔恨。あれで良かったのか、もっとなんとかすべきだったんじゃないか。時が経てば経つほど棘は錆びて食い込んでいき、自分の至らなさに絶望する。
そんなとき、ふと目にしたクレジットに名を見つける。直感的に解る。彼だと。このときのジェレミー先生の歓びといったら。
僕も先生とともに噛み締めさせて頂きました!
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。
ああいう形でさようならをした後も、きっと心のどこかで気にかけていてくれたんでしょうね。忘れないでいてくれるって本当に温かい感情です。名前を見て直感的にハッと分かる瞬間の高鳴り、歓びを先生と一緒に感じて下さって嬉しいです!
編集済
第21話 嵐のあとへの応援コメント
よくぞ、心の奥底にあったものを吐き出してくれましたっ 爛れていた心が温かいお湯で洗い流されていく心地です。ほっとしました。
絋一君は、本当に強くて優しいひとです。こんなむごい目にあったなら、心を開かなくなるのが当然だろうに。信じることを止めるだろうに。でも、絋一君は違った。ぼろぼろになりながらも、自らの求めるものをしっかりと言葉にしてくれた。手渡してくれた。だから、おじさんも僕ら読者も響くことができた。未来を向くことができた。
只々、敬意を表したいです。
作者からの返信
やっと本当の気持ちを吐き出せました。ここまで親身に読んで下さって、すごく重たかったと思います。申し訳ないです。お湯で流されていく心地を感じて頂けてよかったです。
もしもおじさんが来なかったら、言葉にするチャンスがなかったかも知れませんね。完全に閉じる一歩手前で食い止めてもらえたのは幸運だとも言えます。
口に出せたことをこんなにも力強く、温かく認めてもらえるとは、紘一も安堵していることでしょう。ありがとうございます。
第21話 嵐のあとへの応援コメント
武司おじさんの存在は大きかったですね。ちょっと離れたところから見守ってくれる親戚はありがたいですね。
紘一はまだ成長の過程ですから自分を責めてしまいますよね。子育てというのは、過保護過干渉でもネグレクトでも自分の体面を守るものであってもダメで、それまでの生き方全てを問われるものだと思っています…。
完璧である必要はないけれど、もう少し紘一に寄り添ってほしかったですね。
作者からの返信
「東京のおじさんの家」ってエミールへの手紙でひと言しか書いていないので、本人が登場するのが唐突に見えるかなという不安がありました。でもこの状況を打破してくれるのはこの人しかいなくて。
ここまで口を出してくれる親戚ってそうそういないでしょうけど、こういう人だから逆に紘一も口を開けたと思います。
自分が悪いって言うのは自虐的な思考停止でもあるので、ここで引き戻してもらえたのも紘一にとってはよかったです。
子育ては「それまでの生き方全てを問われるもの」。
ずっしりときますね。それだけの責任をもって親って子育てしているんだなと。紘一の目線で語っているので親の気持ち子知らずなところもあるかもしれませんが、ほんの少しの歯車が狂うだけでぎくしゃくしたままになる、繊細な間柄ですよね。
最後までお読み下さった上に、丁寧なレビューを書いて下さりありがとうございました。粗削りな部分も多角的にフォローして下さっていて、未熟な筆者としては感謝に尽きません。心よりお礼申し上げます!m(__)m
第15話 最後の授業への応援コメント
あの人とひとつになれたら、あの大きなあったかい体に抱かれて眠れたら
ここは、紘一が先に初体験は済ませているからこその感想だなとも思います。なんていうか…紘一はベルバラが好きだったり乙女チックな部分はあるものの、男性ホルモンの変化の影響は受けていて…紘一らしい思春期の初恋だなという感じがするのです。
後半の描写は切ないです…。
作者からの返信
まさにそれを意識して書きました。肉体経験がなければもう少し観念的な思いになっていたでしょうね。
動物の雄としての肉体の部分と、心の中の乙女チックな(笑)憧れが微妙なバランスで成立しているような。本人にもコントロールできない思春期ならではの不安定さですね。
ジェレミー先生をどこか自分のもののように思っていたふしがあるので、その他大勢としての最後の授業がよけいに堪えたと思います。
第14話 ひみつの庭への応援コメント
悩んでいる人が苦しみを吐露したとき。寄り添いつつも視野を広げられるような言葉をかけられると、気持ちが前向きになりますよね。それには親や学校の先生のような自分の悩みに対して利害関係があるような相手じゃなくて、ちょっと離れた位置にいる大人の言葉が助けになる事があるなと思います。
ジェレミー先生は普通の学校の先生とは違う立ち位置ですし、塾や習い事の先生位の距離感かな、と(恋愛関係になった人を何組か見たことあります♡笑)。
このエピソード、柊さんの真骨頂だなと思いました。
作者からの返信
葵さん、コメントありがとうございます。
このエピソードはこの小説の中でも一番自分らしい部分が出ていると思うので、真骨頂というお言葉が嬉しいです。
「寄り添いつつも視野を広げられるような言葉」は当人同士の距離感が鍵になりますね。親でもなく、担任でもない研修の先生という立場がほどよいというか。同じ言葉で言いたいニュアンスが的確に伝えられることも大事かも知れませんね。
編集済
第20話 崩壊への応援コメント
壊せ。再生のためには、まず壊さなければならない。
「きみは、何も悪くない」
絋一君に対して向けられる最初の言葉は、当然この言葉になるはず。全てはそこを足掛かりとして始まるはずなのに、それを認識できない周囲のモノたちは、残念な存在だと言わざるを得ない。
「ごめんなさい。気づくことが出来なかった。あまりにも想像力が欠如していた。配慮に掛けていた。本当に、ごめんなさい」
続く言葉。彼らはそれを言う機会と資格とを得ていたのに。
僕は、自らを普通だとか常識的であるとか思っている人間を、あまり信用しません。一体、どれだけの知見を以て、そのような感想を持つに至れたのか理解ができないからです。
自分の知識や経験則から外れる事象に出逢ったとき。それを恐れ嫌悪するか、目から鱗と喜べるかが人の差だと思うのです。内なる世界も外なる世界も、それで全く異なってくるのだと思うのです。
残念ながら。残念な人間が多いのも事実。でも絋一君は、そうではない人間が実在することを知っている。だから、絋一君ならこの苦難を打ち破れるのではないかと思っております。あっ!長文すみませんっ!
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。
積もり積もったものがこういう形で表れてしまいました。溜まっていく前に気づくことができれば、少しずつ話ができていればと、あとから「たられば」の話になってしまうこと、多いと思います。
本当に、その言葉があれば当人はどれだけ楽になったでしょうね。自分の知識や経験則にあてはめると、そこから外れた人間を追い詰めてしまうことも多いですよね。「どうしてできないの」とか「どうして分からないの」とかもそうですが(よく言われてきました笑)
社会という組織の中では弾かれても、せめて家族って単位の中で守ってやるべきこともあり、逆にそれがいちばん難しいことでもあるのですが。
いつも丁寧なご感想をくださり感謝しています。ありがとうございます!
第13話 赤毛のゾロへの応援コメント
この回、思春期の男子っぽい目線でとてもドキドキしました。ジェレミー先生は紘一にとって避難所でもありながら楽しみを共有できる友達でもあり…ドキン(この表現、素敵です)ともする。
この複雑な感情を過不足なくふわっと表せるのが柊さんの文章の魅力ですね。
作者からの返信
葵さん、コメントありがとうございます。
なるほどこういう感じに思春期の男子を感じられるんですね。人の家に初めて行くときのちょっとした緊張感や好奇心を思って書きましたが、ドキンも含めてとても新鮮なご感想で嬉しいです。紘一にとってやっと避難所と友達ができた日が少しでも印象に残れば幸いです。過不足なく、というお言葉も自分がそうしたいと思っていることなのでとても嬉しいです。ありがとうございます。
最終話 手紙への応援コメント
途中で止められず、コメントも出来ずに最後まで読んでしまいました。
もう終始、切なくて胸が痛くて、涙が滲んできました。
近況ノートを見なければ、気が付かない作品でした。
読めて良かったと心から思います。
たぶんこの気持ちはしばらく消えないでしょう。
ありがとうございました!
作者からの返信
陽咲乃さん、一気にお読みくださりありがとうございます!読んで下さっているのに気づいてとても緊張していましたが、読めてよかったというお言葉に安堵し、とても励まされています。メンテナンスを入れて再度掲載した甲斐がありました。
目立たない作品ですが、こうして目を留めてくださり最後まで読み切って下さったことに感謝がつきません。あたたかい星も含めて、心よりお礼申し上げます。
こちらこそ、本当にありがとうございました!m(__)m
第3話 最初の間違いへの応援コメント
入る学校によりますよねぇ。転校生自体が注目を浴びますしね。
たまたまですが、うちが引っ越してきた地域は転出入がとても多くて、転校生は毎学期いて当たり前だったので、そこら辺は寛容でした。
他国の人も帰国子女もたまにいましたし、そういう雰囲気の学校だったら良かったのにね。
あるいは帰国子女の多い地域とか。
そうでないところは、やっぱり異質なものを受け入れ難い雰囲気があるんでしょうね。なんといっても単一民族国家に近いですからね。悲しいことに、他を排斥することで自らを守れると思っている人が、かなりいるようです。
先生の対応も不味かったと思いますが。
作者からの返信
入る学校によるというのは本当にその通りだと思います。地方の公立中学を舞台にしましたが、必ずしもそれが排他的な場所と決めつけてのことではなく、たまたまそういう土壌だったということですね。色んな背景から来ている子どもが多いほど、受け入れる側もそれに慣れるし、特別なことではなくなると思います。
何事もですがひとつの色だけで成立している場所には異色なものは浮きますよね。その浮きやすいものを馴染ませるかさらに浮かせるかも、先生のちょっとした手腕でまた違うでしょうね。
編集済
第19話 家庭訪問への応援コメント
絋一君、よく言った。どん底の状況を自ら吐露することなんて、なかなかできるものではない。見事に殻を打ち破ってみせた。
保身のために問題を認めようとはしない教師、親としての欠陥があることを考えようともしない両親。ただ立場だけを振り回す年かさのいったものなど頼りにはならないのです。まずは力を蓄え、機を得たらその場から離れるしかない。
生命は現象です。化学反応を起こし合う現象。場を移し時が経てば、必ず変わる。
絋一君は見事に打って出た。よく頑張った。誉めてあげて下さい。泣きそう。
作者からの返信
自分から吐露することの苦しさ、小説だからこういう形にしましたが、現実にはなかなかできるものではないと思います。閉じこもったまま、閉じ込めたままひたすら時間をやり過ごすことの方がほとんどじゃないでしょうか。
物事を矮小化したがるのは歳を重ねるにつれて強くなるかも知れませんね。「立場」が守りに入らせるものなのか、鈍感になってしまうのか分かりませんが。
吐き出して楽になることと余計苦しくなることと両方あると思いますが、これは後者の方ですね。それでも打って出たこと、筆者としてもよく頑張ったと言ってやりたいです。
第17話 処刑の朝への応援コメント
こいつらは、許せない。絶望的な痛みと恐怖とを与えない限り、こいつらは他者を理解できない。
しかしなにより。傍観者たちは同罪であると恥じ入らねばならない。もし、自分が絋一君と同じ立場になったとしたら。そのくらいの想像力は持てるはずなのだから。
このようなことが今も現実に起きている。それは僕も含め、社会の構成員一人ひとりの責任にほかならない。本当に、申し訳ない。考え、行動を起こさねばならない。
深く、恥じ入りました。
作者からの返信
>絶望的な痛みと恐怖とを与えない限り、こいつらは他者を理解できない。
攻撃するという愉快に酔っている者にはすでに神経が通っていないのだと思います。
そして傍観する者、おそらく一番割合の多いその他大勢がだんまりでいることが余計暴力を助長させ、虐げられる側の無力感を増長させるものですね。
小さな社会から世界にまたがる話まで同じに見えます。そう考えると、安全なところで誰かが声を出すのを待っている自分自身にも返ってくるようです。
編集済
第16話 ジュ・テームへの応援コメント
ジェレミー先生、本当に素晴らしいひとなんですね。見事な『大人』です。しっかりと受け止めながら、ちゃんと一線を引いてみせる。このような大人が周囲にどれだけ存在するかで、子どもたちの人生は大きく変わるように思います。
でも絋一君がいま直面している危機に対処してあげないの?それはまずいだろう!と思ったのですが、いや、読み返してみたら先生ちゃんと対処してる。ゾロのフィギュアを手渡しているんですよね。『打って出ろ』と。
攻勢は、屈しないという信念をまずは自らに掲げ、これを外に表明すること。非常に困難なことですが、先生は絋一にならできると考えたのではないでしょうか。
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。
自分が大人はこうあって欲しいという像をジェレミー先生に託しました。この人ならきっと嘘っぽくなく体現してくれる気がして。ちゃんと向き合ってくれる人は子どもにもちゃんと伝わるし、大事なものを植えつけてくれる存在になると思います。
3万円の話についてはジェレミー先生は知らないのですが、この紘一の置かれている状態には心配を残したままでしょうね。研修の先生(外国人)という立場でどこまで学校に対して発言権があるのかは難しいところだと思います。
ゾロというモチーフにも深い言及を頂きありがとうございます。お守りという言い方ですが、その中には屈しないという気持ちもきっと含まれていたに違いありません。
第15話 最後の授業への応援コメント
須藤!古関!お前らのやっていることは暴行罪、脅迫罪、強要罪、恐喝罪!休学じゃ済まないぜ!
ジェレミー先生っ!
遠距離恋愛大丈夫ですね?道場だってこっちに通いますよね?至高のオムライスだって食べに来ますでしょ?週末は今までと変わらない、そうですよね!?
ああ!変身したいっ!
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。
一般の社会ならはっきりと罪状がつくものが、学校という子供の社会では、ただの「いじめ」なんですよね。その結果人がひとり死んでしまっても。これには大きな理不尽を覚えます。
紘一がいくら思い詰めても現実はまた別物ですね。お気持ちのつまったコメントに感謝です!
第10話 ジェレミー先生への応援コメント
このエピソード、とても自然で紘一の心が解れるのがよく伝わってきました。
ここまでのいじめのエピソードは一人称の割にはそこまで露骨ではないというか、紘一の独白として語られている分少し距離があるのですよね。辛さや苦しさはよく分かりますが、それをモグラの穴に捉えるなどの表現力の方に目を奪われ、読み応えを感じております。
作者からの返信
葵さん、コメントありがとうございます。
初めて紘一の心が解れる場面なので自然な流れになっていたら何よりです。
いじめの具体的な描写は、もう現実にあふれていることなのであえてここでは書かないと決めていました。それよりも当人の感じることや結果を淡々と書きたかったです。一人称だから言えることもあるし、その形式が生かせていればいいのですが。
その時々のエピソードで出てくるものが心を映す象徴になればと思っています。その辺りも拾ってくださってとても嬉しいです。
第5話 おきまりの展開への応援コメント
私の知人も思春期にスペイン語圏からアメリカに引っ越したのですが、彼も長子で下の子達はすぐに適応できたのですが彼はできなかったようです。幼少期は明るい子だったそうですが、暗い青春時代だったと言っていました。大人になった今は視野が広くて素敵な男性ですが。
思春期に大きく生活環境(文化圏)を変えるのは難しい場合もありますよね。
紘一のこれからを見守っていきたいと思います。
作者からの返信
葵さん、こちらへお越しくださりありがとうございます。
子どもは環境の変化にすぐに順応するというのは一概には言えないことだと思います。年齢も幅がありますし。ある程度ひとつの環境にいた子は、それまでに培ったものを新しい環境にどう当て嵌めればいいか、何をまっさらにすべきか、そこを要領よくできないと大変な苦労をすると思います。その苦労はまだ柔らかい人格形成にも影響しますね。知人の方は暗い思春期からさらに殻を破られたのでしょうね。たくましいです。
どうぞご無理のない範囲でおつきあい頂けたら幸いです。葵さんの忌憚なきご意見も伺えたらさらに嬉しいです。ありがとうございます。
第14話 ひみつの庭への応援コメント
誰かの為に存在できる。
人としての最高の喜びだと思うのです。二人の出逢いは、絋一君だけでなくジェレミー先生にとっても素晴らしいものだったはず。
人が人を好きになることに理由などいらない。ルールも様式も不要。
愛おしいという気持ち。
その人の為にありたいという気持ち。
人が持つ最も美しく崇高な心を響かせ合うことに、一体なんの制約が必要だというのか。
世界がぱあっと広がったように思います。
柊文学の底力、思い知りました。参りましたっありがとうございます!また今日も、新たな生を得た気分です!
作者からの返信
少しずつ距離が縮まるにつれて、紘一の心の中でも先生への距離が縮まって、ついには恋を自覚せざるを得ませんでした。
ジェレミー先生はある意味紘一のタブーに踏み込んで自分の考えを言っていますが、それぐらい踏み込んでくれる人ってなかなかいるものじゃなくて、だから余計心を動かされるし信頼が強まると思います。
そうして踏み込んでくれるのも、この子のためを思っての先生の誠実さだと思います。
そうすると柔らかい少年の心はぐんぐん傾いてしまいますね……
このエピソードからここまで思いを馳せて頂けることに感謝です。本当にありがとうございます!
第13話 赤毛のゾロへの応援コメント
怪盗ゾロ、かっこいいですね!そう、男子は変身したいといつだって思っているもので。今ある自分じゃないものに成りたい。そしてなるほど、乙女は自分の真の姿を発揮したいと願うものなのかもしれませんね。そうかあ。非常に勉強になります!
僕はたぶん、高校生くらいのときに変身しちゃったんです。繊細で優しく脆い自分を封印しちゃった。その痛手に気づいたのは結構経ってからなんですよね。
変身は自分の為にしてはならない。誰かを守るためにしなければならない。
ジェレミー先生は、たぶんそれを自然に出来る人なのではないでしょうか。
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。
ゾロは純粋にかっこいいですよね!日本ではあまり有名じゃないかなと思ったんですが反応いただけてよかった。紘一は乙女の側ですかね(笑)
自分を守るための変身と誰かを守るための変身、なるほどふたつあるなあと、これは発見でした。自分を守る変身は何かを隠し、消そうとすること、これも腑に落ちました。誰かを守るために変身出来たらそれが本当の強さなのでしょうね。
編集済
第12話 オムライスの味への応援コメント
――ひとりだけ取り残された時に誰かが振り返ってくれるありがたさが分かるか。つまづいて転んだ時に誰かが差し出してくれる手のぬくもりを知っているか。――
胸にずばっときました。抉られました。
…それで、思い出したことがあるんです。僕は幼稚園、殆ど行ってなかったんですよ。今思えば不登園ですね。体は大きい方でしたが早生まれで何をしてもノロマで、引っ込み思案で臆病だった僕は、輪に入るというのがとことん出来ず、母の側から離れられなかったんですね。小学生になると母の代わりに本を抱いていたのかもしれません。未だに一人でいるのが好きなのは、取り残されるのが怖くて積極的に一人の居場所を作っていた頃の名残なんだろうなあと知りました。長い年月をかけ封印し、すっかり忘れていた感情を見つけ上げた思いです。そう、あの頃。よく本を読んでくれた母のことを思い出しました。
母とは何年も会っていませんが、お礼を言わないとなと思いました。閉じ籠もっていた自分を見つけることが出来た思いです。
本当に、ありがとうございました。
作者からの返信
ここの部分を拾ってくださってありがとうございます。おそらく誰にも覚えがあることで、その状況にならないと忘れがちなことですよね。と、書いた当人も読み直して色々思い出してしまった箇所です。
今の呪文堂さんから受けるイメージとは正反対の男の子ですね。でもなんだか想像できるようでもあり……。何をしてもノロマ引っ込み思案って、自分も同じでした(笑)そのせいかどうしても劣等感が沁みついてます。三つ子の魂とか言いますが、小さい頃の名残りは封印してもどこかにありつづけるのでしょうね。
こちらこそお母さんとの優しいお話、ありがとうございます。知られざる顔を見せて頂いたようで嬉しいです^^
第11話 日曜日のことへの応援コメント
オムライス、僕も大好きですっ!
いつもの言葉を使いながら何気ない会話を交わす。これ、本当に落ち着くんだろうなあと想像しました。柔らかな空気が流れ、ささくれだった心を温かく洗い流してくれる。そうして、自分を取り戻していく。
この風景と、この味。
絋一君にとって、生涯忘れることのない瞬間になりそうですね。
作者からの返信
オムライスって特別な懐かしさとか優しさを感じるんですよね。不思議です。ここはやはりケチャップで。
いっとき現実を忘れるような時間を書きたいと思いました。確かに、気負わなくていい言葉で何気ない話ができるというのは、何より心休まることですね。そういう空気を感じていただけて嬉しいです!
第10話 ジェレミー先生への応援コメント
困りました。電車の中なのに。ボロボロ溢れてしまいました。花粉症の時期なので鼻をかんで誤魔化しました。
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。貴重な時間を使ってくださって、共感して下さって、こちらこそ感無量です。
第7話 お前が恋しいへの応援コメント
無知は罪だと、つくづく思いました。なぜ自分がそうはならなかったのか。たぶん、巡り合わせでしかない。こんな理不尽で恥知らずな行為がたった今現在もどこかで起こっているんだと思うと、本当に自分が情けなくなります。
考えさせられます。本当に、ありがとうございます。
作者からの返信
巡り合わせでしかないというのは本当にそうですよね。誰にでもその立場になる可能性があって、それはその環境の人間関係の結果でしかなくて、ガチャみたいな。何が材料になるかは分からないし、浮いていればいるほど対象になりやすいだけで、本当は誰でもいいのではないか、とも思えます。スケープゴートに飢えている社会ならなおさらですね。
こちらこそコメント有り難く頂戴しています。感謝です。
編集済
第6話 エミールのことへの応援コメント
普通のセックスってなんなんだ?いや、そもそも普通ってなんだ?と日頃悩んでいる呪文堂ですので、同性性交が排斥されるのは妙なことだなあと思ってます。特に日本では戦国時代以降、非常に盛んであったらしいですし。「武士の嗜み、致さぬ者は半端者」と嗤われたと司馬遼太郎の小説にも書かれていたような。(占領地での暴行を抑制する治安維持としての側面もあり、推奨するような雰囲気があったのかもしれませんね。)そういうのを中学生の頃から読んでいたので、やっぱ信長は凄いんだなあ両刀だもんなあ倍だなあ、僕は人生の半分くらいを損しているのもしれないなあ、なんて思ったものです。
脳内で展開される妄想と、好きな子にしたい事とは、これまたちょっと違う。極限の追究と、絡合への希求。
「対象」や「行為」は、それこそ千差万別なのだと思います。
それに寄り添うこと。自分自身も含めて。それが愛なのかなあと思ったりしました。
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます。
この回はアレルギーの出る方もいるんじゃないかと正直不安になるのですが、呪文堂さんらしい広い見識でのコメント、とても有難いです。
種の保存には反していますし、衆道もあくまでたしなみで(ブロマンス的な、あと仰るような治安維持とか)一生を添い遂げるみたいな考え方とは違うものだったんじゃないかな、と思います。江戸時代の陰間もやっぱり粋の種類に入るっていうか。だから最終的には女性に落ち着く過程での寄り道的な気もしています。
まあいつの時代も本気で同性が好きだという人は一定数いたとは思うんですが。
生理的な欲求は色んな対象があるというのは事実ですね。でもやはり子供や動物を対象に見るのは全然別物だと思っていますが……千差万別でも対象を傷つけないことが大前提ではあると思いますね。
編集済
第5話 おきまりの展開への応援コメント
渦巻くような怒りとどうしようもない哀しみにくらくらします。申し訳ないような気持ちでいっぱいになります。。
作者からの返信
歯車が狂っていくのは早いものですよね。申し訳ないような気持ちなんて、こちらが恐縮します。すみませんm(__)m
この次のエピソードは抵抗があるかもしれません。先にお詫びしておきます。ご無理でなければ。。
編集済
第4話 エスカルゴへの応援コメント
自身の思考を言語化することにも不自由し群れなして蠢く輩。どこにでも湧く残念すぎる存在ですが、中学校という閉鎖空間でこいつに出食わすとやっかいですよね。
学生時代、喫茶店のバイト仲間に中国からの留学生がいました。三國志をはじめ中国文化に興味を持っていた僕は彼のアパートにまで押しかけたもので。あるとき、「きみは日本人なのに変わってます」と言われ、なんのことだか解らなかったのですが。「僕はガイジンだから」と言ったときの、彼の澄んだ眼差しを思い出してしまいました。
作者からの返信
呪文堂さん、コメントをくださりありがとうございます。
学校ってよく社会の縮図って言われますが、自分の位置をどれだけ安全なところに置けるかという段階から、もう予備練習のように試されている気がしますね。厄介なことに関わらないようにする術というか。
中国人の留学生にとっては、呪文堂さんの距離感が新鮮だったでしょうね。彼のガイジンという言葉の奥にどんな気持ちがあったかなと想像させられます。
編集済
最終話 手紙への応援コメント
柊 圭介さま
月森 乙さまのレビューで貴作を知りました。
いままでご訪問できずに申し訳ございません。
一気に書いてほとんど直さなかったとのコメントに、思わず拍手しました。
推敲が過ぎると、剥き出しの、生の人間性が曖昧になるような気がします。
貴作のテーマをひと口で言うと、異質への拒否ということになるでしょうか。
「……やっぱムカつくわ」前半に登場した台詞がすべてを物語っているかと。
大人たち、とくに担任教師はなにやってんの!! 叱りつけたくなりました。
自分の道を探したコーイチ&作者に祝福の花束を贈らせてくださいませ。💐
作者からの返信
上月さん、
コメントをありがとうございます。とんでもない、こちらにもお越し頂けるなんてとても嬉しいです。月森さんにも感謝ですね。
実を言うと改稿するべきかどうか迷っていた矢先でした。文章も荒く拙いんじゃないかって気持ちは大きいので。ですが上月さんのお言葉で、へたに触らずにこのまま置いておこうと思いました。感情剥き出しですが、こんな作品がひとつあってもいいですよね。これでいいよって言ってもらえたように感じて、嬉しくてほっとしました。ありがとうございます。
異質なものへの拒否は、見た目だけのものじゃないですよね。むしろ中身への拒否の方が強いような。引用して下さったセリフ通り、理屈じゃなく感覚なんですね。だから厄介なのでしょう。
この話に出てくる大人ばかりではないと願いたいです。
あたたかいコメントに大きく励まされました。上月さん、本当にありがとうございます!m(__)m
第3話 最初の間違いへの応援コメント
娘も、日本の学校に体験入学した時は、「全員アジア人でビビった」って言ってました
作者からの返信
月森さん、こちらにもお越しくださり、ありがとうございます!
ああ、なるほど体験入学。娘さんもそう感じられましたか。この眺めは結構壮観だと思うんですけどね。
第12話 オムライスの味への応援コメント
良かった〜、やっとほっとしました(*´ω`*)
作者からの返信
ぴゅうさん、コメントありがとうございます!
話ができる大人がやっとできました。でも日本人でないところが皮肉ですが……
編集済
第7話 お前が恋しいへの応援コメント
『助けて。僕はどんな人間だったっけ? もう分からなくなった。思い出させて。』
この部分にぐっときました
他人に否定され続けると本当の自分がわからなくなって、他人から見た自分が本当みたいに錯覚してしまう
周りに頼れる大人がいるといいのですが…ちなみに私も中三で辛い時期に頼れる大人はいませんでした
そのせいか、今でも大人不信がどこかにあります
自分も大人なのにね
彼の気持ち、ずしりと自分のことのように感じてしまい、辛いです
追伸 決して不愉快ではないです、筆足らずで申し出なかったですっ(´;ω;`)
作者からの返信
ぴゅうさん、この小説を読んで頂けるなんてとても嬉しいです!
上のひと言も拾ってくださってありがとうございます。こういう状況に置かれた人間の自分を失いそうな不安や怖さが書けていればと思います。
ご自身もつらい時期を過ごされたんですね。この小説はかなり率直に書いているので人によっては不愉快に感じられるところもあるかと思います。
紘一に頼れる大人が現れるか……よければこの先も見守っていただけたら嬉しいです。
コメント、ありがとうございます!
追伸
あ、ぴゅうさんのことではないですよ。
この話が必ずしも万人に共感されるものではないという意味です。主人公の考え方や展開を不愉快に感じる人もいるだろうということで、それは自覚しています。
こちらこそ言葉足らずでお気を遣わせてすみません!
最終話 手紙への応援コメント
柊圭介さん。
紘一くんの思春期の真っただ中の色々な苦悩が全て詰まった重くて深いテーマのお話しに食い入るように読ませて頂きました。
慣れない日本の学校で、心無い同級生の虐めにはこちらまで心が折れそうでした。
そんな中のジェレミー先生との出逢いは辛い中でのオアシスでしたね。
ジェレミー先生が去ったあとの紘一くんの爆発は、涙なしでは読めませんでした。
こんなにまでも紘一くんの心は壊れていたのに誰も分かってくれなかった……。
助けて欲しかったよね。誰か救って欲しかったよね。
時が流れて、紘一くんは自分に合った仕事も見つけて、心から大切に思える人と出逢えたんですね。
そんな時に、偶然紘一くんを見つけて手紙をくれたジェレミー先生。
嬉しいです。ずっと気にかけてくれていたんですね。
やっぱり、ジェレミー先生は救世主ですね。
紘一くんが、やっと見つけた居場所。
これからは胸を張って生きていけますね。
柊さん、うまく言葉で伝えられないけど本当に感動しました。
ありがとうございます✨
作者からの返信
この美のこさん、
この重たくて苦しいテーマの話に最後までおつきあい頂き、それだけでも感謝なのに、優しいコメントもたくさんくださり、本当に嬉しかったです。
いじめの部分はなるだけ具体的な描写をしないように、紘一が感じることだけを最低限に書くように努めたのですが、やはり生々しくなってしまって、読者の方に申し訳ないなと思っています。
ジェレミー先生は出番は少ないですが、オアシスのような存在に書きたかったです。なのでそう感じて頂けてよかった。
先生が去った後の終盤は紘一に思い切り本音を語らせたいと思いました。
一人称の物語なので目線としては偏っているかも知れません。でも彼の心情を深く感じ取って頂けて、広い心で読んで下さってとても嬉しいです。
モグラの穴は一生残ると思います。でも大切なのはこの先で、ジェレミー先生の手紙がさらにこれからの大きな励みになったのではないでしょうか。
自分が書いた中では粗削りなものだと自覚していますが、こんなに心のこもったご感想をいただき、温かい評価もくださり、すごく励みになりました。こちらこそ心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました!m(__)m
第14話 ひみつの庭への応援コメント
『ベルサイユのばら』の漫画の登場が嬉しいです。
この漫画、私が中学生(1972年)の頃に、『週刊マーガレット』という少女漫画誌で連載されたのが始まりです。
紘一くんが夢にまで見た、漫画をジェレミー先生からもらえるなんてね。
作者からの返信
少女漫画のクラシックと言えばやはりこれではないかと(笑)
フランスではアニメが先でそのあと翻訳された漫画が出たようです。
ちょっと出来過ぎだけど、誕生日プレゼントならこんな嬉しい驚きがあってもいいですよね。
第12話 オムライスの味への応援コメント
ジェレミ―先生の温かさに包まれて、紘一くん、本来の自分が取り戻せましたね。
「ううん、ひとりできたよ」
「目の前にいる」
なんて嬉しい言葉。
涙でしょっぱいオムライスの味、ほんとに一生忘れられないですね。
作者からの返信
紘一が必要だったものがようやく与えられたような、先生の言葉にどんなにか救われたでしょうね。
オムライスのシーンはどうしても書きたくて、コメント頂けて嬉しいです。こういう時の味って、一生忘れない気がします。
第11話 日曜日のことへの応援コメント
紘一くんの笑顔が見れて良かったです。
ジェレミー先生に「Merci beaucoup」って言いたいです( ´艸`)
作者からの返信
救世主ジェレミー先生登場しました!
彼も外国人だってことは皮肉なんですけど、この先生のダイナミックな感じと、同じ言葉が分かるってことは、本当に安心感が違うと思うのです。
第8話 モグラの穴への応援コメント
柊圭介さん、こんにちは😊
モグラの穴ってタイトルにもなっていたけど、こういう事だったんですね。
ストレスはちゃんと身体に現れるんですよね。
この時、お母さんに打ち明けられたら良かったのに……。
ご両親もできれば、紘一くんのSOSに気づいて欲しかったです。
このことが更に拍車をかけてしまいましたね。
子供って時に残酷なことを、平気で面白がって言います。
紘一くんの胸中を思うとやり切れません。
作者からの返信
この美のこさん、こんにちは😊コメントありがとうございます。
タイトルの意味はこれでした。無邪気な弟のひと言がグサリと刺さって、心身ともに刻まれてしまったようです。
溜めれば溜めるほど、本当のことを言うタイミングが難しくなるものですね。この時にはもう、お母さんにすら話せなくなっていて、ある意味手遅れだったかと思います。そうなると、家族でない誰かが必要になってくるのではないでしょうか。それがこの後に続くわけですが……
第7話 お前が恋しいへの応援コメント
エミールに実際には送らなかった手紙の内容が紘一くんの本音ですね。
自分ではどうすることもできない現実に苦しんでいる紘一くん。
誰にも言えず誰にも気づかれない地獄のような毎日。
エミールが恋しくなる気持ちが分かります。
でも、その後は連絡も途絶えてしまったんですね。
あまりにも辛いです。
作者からの返信
もうここまで読み進めてくださり、ありがとうございますm(__)m
手紙に本音をぶちまけたものの、行き場はなかったようです。エミールのことはフランスという国を象徴するものとして出しました。離れた以上もう過去のものになって、だから手紙を出しても無駄なことで。
目の前から去ると人は忘れてしまうものかなと思います。過去にも今いる場所にも縋れないという感じが出せていればと思います。
第3話 最初の間違いへの応援コメント
登校最初の日って、大事ですよね。
流暢なフランス語の挨拶に、日本の生徒たちは引いてしまったようですね。
水を打ったように静まり返ったあとの失笑ってキツい……。
こちらまで、固まってしまいそうです。
作者からの返信
最初に植えつけるイメージって強いですよね。この挨拶を好意的に受け止めるか白けるかでその後の生活も影響するような気がします。紘一が外国人ではなく日本人だということも大きいと思います。
最終話 手紙への応援コメント
こちらもすごい作品でした。
思春期の壮絶な残酷さ。
ラストで見えた明るい光。
両親との断絶。
どれも見事に書き切っておられました。
すごい作品を読んだな、と感慨深く思っております。
作者からの返信
関川さん、
最後まで読んで下さって、本当にありがとうございます!
最初は紘一に生意気で大人びた口調で喋らせて、それが話が進むにつれ心が削がれて細くなっていくように描きたいと思っていました。あと、こういう話ではどうしても親子関係に触れずには通れませんね。近いからこそ難しい関係だと思います。
ひたすら暗い話でしたが、ラストに光を感じて頂けてよかったです。
なかなか手に取ってもらいにくい小説ですが、最後まで見守ってくださり感謝に尽きません。あたたかい星もとても嬉しいです。心よりお礼申し上げます!
第12話 オムライスの味への応援コメント
よかった。
ようやく息が出来ましたね。
作者からの返信
そうですね、孤独な中でやっと話ができる人と出会えるって本当にありがたく心強いと思います。
あと、泣きながら食べるものって印象に残るんじゃないかと。
第3話 最初の間違いへの応援コメント
確かにおフランスってありますね。
おそ松君のイヤミ辺りからですかね。
作者からの返信
関川さん、コメントありがとうございます。
知らなかったんですけど、もともと漫画から出てきた言い方なんですね。ひと昔前の漫画だと思うんですが、それが残っているのはフランスに対するイメージが昔と変わらないってことなんでしょうかね。言葉の使い方の心理って興味深いです。
編集済
第14話 ひみつの庭への応援コメント
>僕は日本語が大好きだ。音も、形も、美しい言葉だ。
この言葉を読んだとき「ジェレミー先生、そう仰って下さってありがとうございます」と心の中でお礼を言っていました。
これは私の周囲の人たちに対する感覚なのですが、日本語というのは単なるコミュニケーションツールであって、相手に伝わればそれでいいと思っている節があるように感じます。
それも当然と言えば当然ですけれど、こうやって外国人の視点で日本語の良さを語られると、日本人が忘れがちになっている日本語の美しさを共感できているようで嬉しくなります。
>君が日本人を嫌いになるのは分かる。ひと握りの人間のせいで、その国の人間すべてが憎くなる気持ちも分かる。
言葉は使う人の性格が出ますよね。私自身、人のことをとやかく言えるほどきちんとした日本語を使えているかは分かりませんが、ジェレミー先生のように相手に温かな言葉をかけられるようになりたいなと思います。
作者からの返信
ジェレミー先生のセリフに注目していただけて嬉しいです。
生まれてからずっと使っている言葉って、どうしてもただの道具になりがちですよね。あとは面倒くさくて適当に使ったり。先生のように母国語でないからこそ、言葉の良さを味わったり感じたりできるのかも知れません。
フランス語も同じで、一般的にはきれいな言葉ってイメージがありますが、使いようでいくらでも汚くなりますからね。その部分だけを切り取ると、紘一のようにその国の人間まで嫌いになることもあると思います。
編集済
第12話 オムライスの味への応援コメント
読んでいて色々なことを考えた回でした。ジェレミー先生が「友達」と言ってくれたのは、紘一君にとって大きな支えになったのではないかと思います。
それとこれは私個人の話なのですが、「ガイジン」という言葉には苦い思い出があります。
過去に外国語講師のアルバイトをしていたことがあるのですが、そのときに会話の中で「外人」という言葉を使ったらスタッフの方に注意されました。「『ガイジン』は差別用語なので、『外国人』と言って下さい」と。
それ以来、「ガイジン」と言い方を聞くとそのときの苦い記憶が蘇るのと同時に、無意識に使っている方が多いことも感じます。「ガイジン」自体がはっきりと差別用語であるか否かについては、議論がされているようですが、私はその一件があってから「外国人」と言うようにしています。
ただ、このお話を読んでいると「外国人」と言ったとしても、海外の方にとっては「ガイジン」という言い方とさほど変わりなく感じてしまうのかな……という風にも思いました。難しいですね……。
作者からの返信
彩霞さん、
お読みいただきとても嬉しいです。ありがとうございます。
親しくなれたのがフランス語を話す先生だけ、というのが皮肉ですが、友達という言葉は今の紘一には何よりの励ましになりました。
ガイジンという言葉ですが、これは使う側の意図や聞く側の解釈でずいぶんと印象が変わると思います。この小説の中では嫌な言葉として使っていますが、あんまり言葉狩りって好きじゃないので、「使ってはいけない」とは思いません。あくまでも文脈やその意図によると思っています。「外国人」の省略として「外人」を使う人はいっぱいいるでしょうし、彩霞さんが語学学校で使われていた時もそういうニュアンスだったのだろうと分かりますしね。
だから客観的に区別するだけの時に使われる「外国人」という言葉が人を傷つけるとは思わないです。結局どういう流れでどういうつもりで使っているかが一番大事なのかなと。
最終話 手紙への応援コメント
柊圭介様
読み終えてしばらく、どういうコメントをすべきか迷っていました。
カルチャーショックという言葉のなんと軽いことかと。己にとっての、これはエポックメイキング。ただ紘一くんが幸せになって良かったで済ますにはあまりにも重く、自分自身に様々な影響が及んだ作品でありました。
フランスからの帰国子女、耐え難い悪質ないじめ、子どもの残虐さ、無謀さ……同性愛。地獄のような日々の中で出逢ったジェレミー先生。しかし、一縷の希望だった彼はやがて転勤となり……。
いったい、紘一くんが救われる道はどこにあるのだろうかと、長いトンネルを進むような思いで読ませていただきました。
第17話の「処刑の朝」は読むのを躊躇ったほどです。しかし、読まずにはいられずページを捲ると……内容は想像を絶する非道さ残酷さでした。
第20話「崩壊」では、紘一くんと一緒になって家を壊しました(頭の中で)。もっとやれ! と。
紘一くんの振り絞るような訴えには涙が止まりませんでした。
だけど、彼には武司おじさんがいた! どんなに過酷な境遇に置かれようと、救いは必ずあるのだと信じることができました。
いつかきっと、紘一くんが祖国は日本だと心から思える日が来ることを願います。そして、ずっと幸せでいて欲しいと。
ジェレミー先生への手紙も感動的でした。(ジョンストン・マッカレーの快傑ゾロ(角川文庫)…昔読んだことがあります。アラン・ドロンの主演で映画も観たようなおぼろげな記憶があります)
この現実世界に紘一くんが本当にいて、今もフランスで幸せに暮らしているような……そんな妄想を抱きます。
柊圭介様、素敵な素晴らしい小説を読ませていただき、ありがとうございました。
作者からの返信
ブロッコリー食べたいさん、
この物語を読み切ってくださり、誠にありがとうございます。紘一のことを最後まで見届けてもらえただけでも本当に嬉しいですが、こうして真摯なご感想も頂戴して、お礼の言葉がありません。
確かにこの中学二年の半年間のことは、紘一の人生をまったく変えるものですね。そしてこの先もこの経験が色んなことに作用してくるのは間違いないと思います。
リアルタイムではなく、半分回想のような形にはしましたが、やっぱりその時の紘一の状況をなぞる読者の方にはつらいかも知れませんね。気持ちに移入して読んで頂けるのがとても光栄であり、同時に申し訳なくもあります。
本当は直接的な場面を書くのは目的としていなかったんですが、ごまかせない部分もあって、いくつかのエピソードは特に重たいだろうと思います。最後も、今が幸せだからめでたしと割り切れないものを残していることはたしかです。その象徴として「モグラの穴」をタイトルにしました。
ジェレミー先生にしろ、おじさんにしろ、困難なときに手を差し出してくれる人は必ずいるんじゃないかと思います。それは先生のように別れる運命にあったとしても、きっと支えとして残りますよね。そういう意味ではゾロもちょっと象徴的です。
「紘一が今も幸せに暮らしているような」そう思って頂けたらすごく嬉しいですね。
改めて、丁寧なコメントとあたたかい評価をくださり、ありがとうございました!
第6話 エミールのことへの応援コメント
柊圭介様
こちらを拝読させていただいております。
帰国子女へのいじめで心を抉られ、おそるおそるページを開いておりました。もう、紘一くんが可哀想で仕方ありません。
ただ、今回のエピソードは、あまりにも衝撃的で……冒頭で「えっ!?」と叫んでしまいました。ちょっと少し頭を冷やして戻って参ります。
ベルサイユのばら…全巻持っております(^^)v
柊圭介様の好きなキャラは誰ですか? 自分はアンドレが好きです♡ 彼の8月26日の誕生日にはいつも密かにお祝い(一人でケーキを食べるだけですが)をしています。
作者からの返信
本作へもお越しくださりありがとうございます。テーマがテーマなのでかなり重たいかと思いますが、それでも読み進めて下さり感謝です。
コメントを頂いて、このエピソードはちょっと唐突なのかなと改めて考えました。紘一が同性愛者であることを示しておく必要があったので、ここに差し込んだのですが、やっぱり衝撃ですかね。なんだか申し訳ありませんm(__)m
ベルばらお好きですか!アンドレがいいですよね、分かります。しかし誕生日にお祝いとは!筋金入りですね!
最終話 手紙への応援コメント
まずこれだけの内容は、書かれる作者様のほうもしんどかったのではないかと思います。それだけ深く染みるような物語でした。作品にしてくださってありがとうございます。
日本も外国も、それぞれに良いところ悪いところありますが、コーイチくんはフランスで、パートナーの側で居場所を得られて良かったですね。ジェレミー先生に出会っていなければ、彼の人生は全く違うものになっていただろうと思うと、その節目のタイミングで手紙が届いたのは運命的にも感じます。
周りの大人たちは酷いところもありますが、こういう「想像できない」「慮れない」人たちがいるのも事実なんですよね。日本にも、海外にも。
そしてこういったことは、実際に体験した者にしか本当の意味では理解できないと、常々感じるところでもあります。
上手くまとめられなくて、取り留めのない感想になってしまいました。すみません。
素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございます。
作者からの返信
上田さん、
最後までお付き合い下さり、心よりお礼申し上げます。この話は読む方の側としても重たかったのではないかと思います。それだけに最後まで見届けて頂いたことがとても嬉しいです。
仰るとおり、ジェレミー先生に出会ったことは、それが問題の解決には結びつかなかったとしても、紘一の中学時代に光を差すものだったと思います。そして現在の節目に手紙を受け取ったことは確かに運命的でもありますね。そのように捉えて頂くと、結末により前向きな感触がします。
この中で描いた大人たちは極端なところもあるかも知れませんが、こういう部分は多かれ少なかれ人が持っているものではないかとも思います。
フィクションではありますが、自分の感じることを強めにぶつけるような感じで書きました。粗削りな部分もあるかと思いますが、こうして丁寧なご感想を頂けると本当にありがたいです。
あたたかい評価も賜り、感謝いたします。
本当にありがとうございました!
最終話 手紙への応援コメント
『モグラの穴』は一年前に読んだ時、刺さり過ぎて、ちゃんと考えるのが怖くて、自分の中で封印していたように思います。先日ジュールの返信コメントを頂いて、もう一度読んでみようと思いました。
単なる小説として読む事が出来ずに、これはフィクションなんだと言い聞かせて読み進めましたが、やっぱり読みながら足跡を残す事が出来ずに完読してしまいました。
でも逃げずに書かれた物に対して、逃げずに少しでも足跡を残そうと思って書いています。
紘一には沢山の拍手とエールを送りたいです。掛ける言葉が見つからず自分の言葉でなくて申し訳ないのですが、ジュールの神父さんが言った「君は強いよ」という言葉が一番ヒットすると思います。
大人になってから、少年時代の話が出来た事。
日本では心も体もあんなに傷つけられたのに、ジェレミー先生に言われたことを大切に日本語を一生懸命に勉強し続けている事。別の地で暮らしながらも祖国を思う気持ちは、日本で生まれ育ってぬくぬくと暮らしている私達よりもずっと強いものだと感じます。
どこまで紘一と重ね合わせて良いか分かりませんが、あの素晴らしい「ジュールの森」を完結された柊さんに心からの拍手を送りたいです。
作者からの返信
ふうこさん、この小説まで再読してくださり、ありがとうございます!
これは短い期間で書いて、ほとんど直さずに出しました。改稿して磨くと丸くなってしまう気がするので、わざとこういう風にしています。だから真剣に読んでくださる人ほど刺さるのかもしれません。
一人称の小説なのでどうしても主人公の気持ちが前面に出ますよね。なので余計尖っているのが強調されてしまっていると、今になって思います。それがいいのかどうかちょっと分からないですが……。
外国には外国の苦労がありますが、日本でずっと暮らすのも甘くないと思います。どこの国でもみんな折り合いをつけて生きてるんでしょうね。紘一には自分の思っている(思っていた)ことを端々で言わせていますが、今は外国にいて日本を遠くから見られるのは悪くないと思っています。
それから、とても励まされるレビューをありがとうございます!人生の先生みたいな人に言われたことってずっと残っているものですよね。あと、神父さんの言葉も思い出して下さって嬉しいです。
本当に、励まされてばかりで、感謝の伝えようがありません。心からお礼申し上げます!m(__)m
第12話 オムライスの味への応援コメント
ガイジン、嫌な響きですね。
ジェレミー先生の友人のような、日本に長らく住んでいる白人が私の友人にもいますが、彼もよく“Gaijin”という言葉を使います。海外の友人も、日本語をほとんど知らないのにその単語は知っていたりします。それだけ日本の特徴なのかもしれませんね。
作者からの返信
上田さん、コメントを下さりありがとうございます。
ガイジンって排他性を感じるような、特別な響きがありますね。そのお友達がどういうニュアンスで使われるのかは分かりませんが、外国人の中には自虐的な気持ちを含めて使う人もいるかも知れませんね。その距離感はどれだけ長く日本に住んでいても変わらないと思うと、淋しい気がします。
第3話 最初の間違いへの応援コメント
こんにちは、久しぶりです。最近うちのYouTubeチャンネルで日本語学習者の方による小説の読み上げとその添削をやっているのですが、もしよかったらこれを使わせていただけないでしょうか? 生徒の一人にフランス語を話す方がいらっしゃいまして、フランス語の台詞があるとちょうどいいかなと思って(笑)
もし商用利用しないでほしい(といっても現時点で私のチャンネルは収益化しておりませんが)ということでしたら限定公開にして、私のチャンネルのトップページからは飛べない・リンクを持っていないと見ることができないようにします。
作者からの返信
中原さん、こんにちは。
YouTubeチャンネル拝見しました。ハイレベルな添削ですね。
こちらの教材としてこのエピソードをお使いになりたいということですよね。はい、生徒さんが文章を転載流用することがなければ(ないと思いますので)大丈夫ですよ。
添削のビデオができたらぜひ拝見してみたいです。その折はまたお知らせください。
最終話 手紙への応援コメント
よかったぁー。紘一くん、ご結婚おめでとうございます!! 末長くお幸せに!
紘一くんの幸せな姿を見たら、お母様も考えが変わるかもしれません。
実は、例の『鞭とJK』時代、遊び仲間に今でいうLGBTとされる方がちらほらおりました。(当時はそんな分類があることさえ知りませんでしたが)
それを知った時も、「へえ、そうなんだね」ぐらいの感じで。ライブ会場で会えばつるんで一緒に盛り上がる、楽しい仲間でした。
ですからこの作品を読んでいて、もしかして彼ら彼女らも裏ではこんな辛い思いをしていた可能性も?……と思ってしまい、心がすごく痛かった。ずいぶん身勝手な感情移入なんですけどね。
なので、紘一くんが幸せになってくれて私も救われた思いです。ほんとうに身勝手な感情移入なんですけど。
手紙のやり取りで終わるというのも素敵なラストでした!
作者からの返信
霧野さん、最後までおつきあい下さりありがとうございます。こういう話は苦手な人がほとんどだと思うので、見届けて下さったことに感謝しています。
今は便利な言葉が流行っていますね。ひと昔前はもっと個人的なレベルだった気がします。遊び仲間の方もそれぞれ違う背景があったでしょうね。この話も個人の回想っぽいかたちで、社会に何か問いかけたいわけではないです。手紙で終わるのもその延長ですが、素敵といっていただけてよかったです。身勝手ではないです、感情移入してもらえるのは書いた者にとってはものすごく嬉しいです。
過分な星まで頂戴し、恐縮しております。
本当に、ありがとうございました!
第22話 それからへの応援コメント
わあああ、先生からお手紙きたーーー! すごい!!
ドラマのクレジットで、しかもスタッフ欄で名前を見つけるなんて。ジェレミー先生は本当に紘一くんのことを心配していたのですね……もうそれだけで、胸が熱くなります。
お父さんと話せないままお別れとなってしまったのは、残念でした。でも、お父様が急逝したのは紘一くんのせいじゃないと思う。
親だって、人間。そして完璧な人間なんていない。それはわかっていますが……向き合うべき現実から逃げたのは、ご両親の方です。
紘一くんはフランスで立派にお仕事をして頑張っていらっしゃるのですね。素晴らしい!!よかった〜! 自分らしく、幸せに過ごせているといいな。
作者からの返信
霧野さん、読み進めて下さりありがとうございます!ジェレミー先生、よく見つけましたね。スタッフのクレジットを見て驚いたでしょう。しかも手紙を送ってくれるなんて、ちゃんと紘一を覚えていて気にかけてくれていたんですね。なかなかこういう人はいないと思います。
親だって人間で、完璧ではないのは本当にそうだと思います。親子という人間関係って近すぎるだけに難しいものかも知れませんね。紘一が自分のせいかもしれないというのは子どもの立場からの親に対する罪悪感というか、こういう気持ちってあるんじゃないかなと思います。
フランスを選んだのは自分の決めたことですし、この先も後悔しないように生きなければいけませんね。
第21話 嵐のあとへの応援コメント
おじさーん、ありがとーう!(涙)
紘一くん、言葉遣いが子供みたいになってて、もう……涙なしには読めません。
親父よ、ため息ついてんじゃねーぞ。母ちゃんよ、お前が泣いてる場合か。目の前で息子が他人(親戚だけど)に縋って泣いてんだぞ。誰のせいだかわかってんのか?!
あああ、お話の中のこととはいえ、この両親に腹が立って仕方がない。そりゃ、ご両親にも色々都合はあるでしょうけれど。あんまりな仕打ちです。
作者からの返信
紘一の気持ちにすごく寄り添ってくださって、心のこもったコメントを下さって、本当にありがとうございます。
大人の都合は仕方のないこともあるし、大人にも感情はありますし、完璧な両親なんていないと思います。親戚の方が冷静な目を持っていたり。
こんなはずじゃなかったというのが両親の気持ちだと思います。登場人物みんながきっとそう思ってますね。
第10話 ジェレミー先生への応援コメント
ああ、よかった。ちゃんと泣けた。
素敵な出会いです! これで紘一くんが少しでも楽になれるといいな。
作者からの返信
霧野さん、優しいお言葉ありがとうございます。
不意に耳にした懐かしい言葉で心がほぐれてしまいました。大切な出会いになりましたね。
第8話 モグラの穴への応援コメント
エミールくんに出せなかった手紙、お母さんへの告白チャンスを逃してしまったこと、平気なふりをして笑ってみせてしまう自分……辛いですね。せめて誰かひとりでも本音を話せる人がいたなら、だいぶ違うのでしょうけれども。
ストレスって内側から徐々に体を蝕んでいって、ついに目に見えるところに現れる。胃や腸も検査した方がいいかも…などと心配しながら読んでおります。
作者からの返信
人間って一度内側に溜めこむと、もう外へ出せなくなってしまいますね。ほんの少しつつけば出てくるかもしれないのに、そのチャンスを逃しただけでさらに奥へ向かってしまう気がします。
体の外側に表れるのは本当に怖いことですね。たしかに仰るとおり胃などの器官もダメージを受けているかも知れません。
第6話 エミールのことへの応援コメント
エミールくん、小悪魔っぽい美少年の映像で再生されました。
私には想像もできない様々な葛藤があったこととは思いますが、この時期に自分をはっきりと認められたのは紘一くんにとって良かった……のかな? いつまでもモヤモヤしているよりは。どうなんでしょうね。
ベルバラ、面白いですよね。あの漫画とアニメには世界史のテストで随分助けられましたw
作者からの返信
霧野さん、コメントありがとうございます。
エミールは小悪魔でしたか(笑)
認めるかどうかの葛藤は人によって違ってくるでしょうね。長い間悩み続ける人もいるでしょうし。ここではそういう葛藤まで書くとテーマが広がりすぎるので、秘密にしながらも自覚しているという設定にしました。
ベルばらはフランスでも人気があって、ゴージャスなハードカバーが平積みされてるのを見たことがありますw
第3話 最初の間違いへの応援コメント
『でもここまでみんな東洋人だとなんだかすげえ、ってなる』という部分、なんかすごくわかります。
パリだと、例えばいつ電車に乗っても様々な国籍の人が乗り合わせているのが当たり前でしょうし、日本に来て周りがほとんど日本人というのが、最初は違和感というか、なんかすげえ……ですね。あと、みんなが日本語をしゃべっているというのも。
日本に住む日本人からすると、それが逆なのかもしれないですね。紘一くんの目から見た日本がどんなものなのか、興味深いです。
作者からの返信
上田さん、こちらにお越しくださりありがとうございます。
この部分に目を留めていただけるとは嬉しいです。そうですね、仰るとおり今までの紘一の知っている風景とはまったく違うものですね。人種もそうですし、言葉だったり制服だったり。みんな同じという光景は、それに慣れていない人間には圧倒されるものがあると思います。
重たい内容ではありますが、紘一から見た日本を感じて頂ければ幸いです。
最終話 手紙への応援コメント
最後まで本当に引き込まれ、熱くなってしまいました。
本当にすごいリアリティですね。柊圭介様はフランスを題材にされた作品を何作も書いておいでですが、実体験も含まれているのでしょうか。
紘一くんのこれからの人生が輝かしいものになることを願わずにはいられません。
作者からの返信
最後まで一気に読み切って下さり、ありがとうございます!物語の中にしっかりと入って読んで頂けてものすごく嬉しいです。
小説はフィクションですが、自分の体験や考え方が投影されていると思います。書くことで自分の中が整理されることもありますね。
それから、真摯で丁寧なレビューを頂戴して感激です。このように作品に向き合ってもらえると本当に書いた甲斐があります。たくさんのコメントもとても励みになりました。
心よりお礼申し上げます。ありがとうございました!
第22話 それからへの応援コメント
最後まで自分自身の問題から逃げ回って急逝した親父さん。同情はできませんね。因果応報とも思ってしまいます。
それでも、こんな家族から離れられてよかったと思います。家族の元に残った諒二くんが心配ですが。
作者からの返信
この父親を悪者と言い切るのには筆者としては抵抗があるんですが、なんというんでしょう、父親として不足しているものが多すぎた人なのかも知れませんね。キャパとか、想像力とか。みな自分の価値観があるだろうし、親子とはいえ相容れない部分はどうしようもない気がします。淋しいですが。
諒二は、そうですね。紘一とは反対に色々上手くできそうな子ですね。こういう子ならこの両親で問題がないのかも知れないし…兄弟でも違うものですね。
第21話 嵐のあとへの応援コメント
この期に及んで、この父親はまだ!
いや、こんな汚い言葉を使ってはいけないと思いつつ、あえて言わせてもらいます。「クズ」ですね。人間のクズです。
おじさんのような理解者がいてくれて、これでもまだ救いがありますよ。でも、一つだけ申し上げるなら、私立だからといって天国なわけではありません。私がゲイを理由にかなり熾烈ないじめを受けたのは私立中学の頃でしたから。県立高校に進学して、やっと解放されました。
紘一くんはこの際インターナショナルスクールでも行った方がいいかもしれないですね。
作者からの返信
プライドが高いと引っ込みがつかない、というのはある年代の男にありがちなことですね。
おじさんについてほとんど書いてないので不自然でなければいいのですが。ともかくこの大人が親戚にいてくれただけで紘一には救いですね。それから、私立だからといって必ずしもいいという訳ではないんですね。結局はその学校のカラーや生徒によりけり、ってことでしょうか。
ご自身のお話まで聞かせて下さり、ありがとうございます。
第20話 崩壊への応援コメント
いや、よく言いましたよ、紘一くん。あっぱれです。
ちょっとひどすぎますよ、この両親。自分の問題から逃げ続け、さらには自分の子どもに責任転嫁。これでも人の親だっていうんだからもう嘆かわしいです。諒二くんも幼いのに、家族がこんなことになってトラウマ物じゃないでしょうか。本当に二人とも不憫でならないです。
作者からの返信
この両親(特に父ですが)の頭の中には、上手くいかなかった場合、という仮定が欠如してたんですよね。「普通」であることや、「うまく行くのが当然」という思い込みしかないと、そうでない場合の対処ができないと思います。結局こんな極端な状況になってしまって……。そうですね、幼い諒二にはトラウマみたいな思い出になってるかも知れません。
第19話 家庭訪問への応援コメント
いやいやいや、無理ですって。
この小川先生って方は何を考えているんでしょう。「みんなで話し合いましょう」でいじめが解決したことなんて本気であります??
事なかれ主義のザ・教師ですね、典型的な。やっぱりこのお父さんもだめですね。事の重大さを見ようとしない、自分の息子と向き合おうとしない、もう見ていて腹が立ちます笑物語の世界の話なのに。
作者からの返信
学校側が事実を重く見なかった、というフレーズをいじめのニュースで目にするんですが、この小川先生のような事なかれ主義の結果、自殺する子どもが出てくるんでしょうね。
この父は残念です。やはり自分の尺度でしか物事が計れないです。
感情をこめて読んでくださって、本当にありがとうございます。書いた甲斐があります。
第16話 ジュ・テームへの応援コメント
コメント失礼いたします。
辛いけど秘めていた気持ちを伝えられたのと、好きになった相手がジェレミー先生で良かったと思いました。コーイチには人を見る目があると思うので素敵な恋が訪れて欲しいです。しかしながら
中学生にして、なんというヘヴィーな初恋でしょう。これはきつい。
作者からの返信
芽花さん、コメントありがとうございます。
何も言えないで後悔するよりは、胸の内を吐き出してしまえてよかったのかもしれませんね。それがジェレミー先生のような人ならなおさら。救いを求めて盲目的になってしまうのは、中学生にしては重いですね。