概要
生きる世界すら異なる僕らが、あの時確かに共闘していた
2度の大きな衝撃波により、社会構造が根本的に変革したとされる2020年代。
"変革"に置いてけぼりにされた僕は、藻掻くように新たな道を模索していく中で、変革の旗振り役として知られていた一人のスーパーハブ層に出会う。
やがて、全世界のマスメディアから"性悪な守銭奴"と叩かれることになる彼に、周囲とは違う印象を受けた僕は、その"内側"を暴くことに挑み続けた。
"変革"に置いてけぼりにされた僕は、藻掻くように新たな道を模索していく中で、変革の旗振り役として知られていた一人のスーパーハブ層に出会う。
やがて、全世界のマスメディアから"性悪な守銭奴"と叩かれることになる彼に、周囲とは違う印象を受けた僕は、その"内側"を暴くことに挑み続けた。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!フェイクなんだけど、フェイクじゃない
今より数年先を舞台としたフェイクドキュメンタリー作品。
私はいわゆる社会派作品に触れる機会が少ないのですが、そんな不勉強な人間をして一目見ただけで「あ、これはすごい作品だ」と思わせる強さがありました。
海外文学のエッセンスを持たせつつ、文章が無駄なく脱線せず組み立てられているので、に無駄がないので専門用語が邪魔にならず頭の中にリアリティとして入ってきます。
そのリアリティにさらに説得力を持たせているのが、現実においても取り沙汰されている社会問題や情勢を盛り込んでいることです。
フィクションの中にそうした現実の延長線を引き伸ばして繋ぐからこそ、それが起こりうる未来かも知れないと良い意味…続きを読む - ★★★ Excellent!!!未来を読み解きながら今を知る
グローバル化といった世界のつながりを示す言葉が陳腐化してどのくらいの時間が過ぎたのであろうか。そしてICTの進化に伴う社会の変容も唱えられて久しい。
日本はかなりそのような現場からは遅れているが、コロナウィルスによりこれまでの生活に疑問を向ける人々は多くなっただろう。
ひと昔、子供向けの雑誌には未来の世界が華やかに描かれていた。五十年前の雑誌にはコンピューターを介して教員もしくはAIが生徒に教える挿絵もあり、今を生きる私たちはそれが既に現実のものとなっていることを知っている。しかし今の時代にその時子供たちが読んだ時の高揚感は伴っているのだろうか。
この『インサイド・シュローダー』は…続きを読む