凄腕の騎士ベイクが身分を隠して世界を放浪する王道のダークファンタジーシリーズ 今作ではとある村に立ち寄ったベイクが村の謎に挑んでいく話ですが、ハードボイルドな探偵役のベイク、ちょっと胡散臭い助手役のミーガンの二人が少しずつ真相に近付きながら友情を築いていく感じがとても良きです!
本作は複数ある「ギュスタヴ・サーガ」の内の一作であり、全体的にはコンパクトにまとまってスラスラと読めますが、その内容の奥深さ、描写の巧みさからくる緊迫感などは、まさにハイ・ファンタジー作品の正道を往くように思えました。この作品は短いというよりは短くしている、描写が少ないというよりは引いているのだと思われます。一気に一作読めますのでぜひお薦めです。
昭和から平成にかけての頃に、ファンタジー小説を読んでいた世代にオススメです。それぞれのキャラ設定はちゃんとあるのですが、話に入れていく形で、とてもするっと世界観やキャラを覚えられます。一気読みする面白さですので、時間があいてしまっている方には是非読んでいただきたい作品です。
ネタバレ回避で言いませんが、主人公に課せられたハンデがなかなかすごい。タダ者ではないだろうという雰囲気は文章の隅々から滲み出ているのですが、彼がどう戦い、これからどんな冒険をするのかがとても楽しみになります。説明くさくならない言い回しで村の雰囲気の不穏さが描写されていて、その表現力に心底驚きました!
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