概要
愛が少女を魔王にした
国境近くの村に住むアイリーン
数年後、ただの村娘だった彼女は魔王の玉座に座すに至る
第一回こむら川小説大賞応募用書き下ろし作品
数年後、ただの村娘だった彼女は魔王の玉座に座すに至る
第一回こむら川小説大賞応募用書き下ろし作品
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!英雄に打ち倒されるべき存在はどこから生まれいずるのか
村を滅ぼされ天涯孤独の身となった少女が、魔王となるまでの物語。
悲壮感と閉塞感の漂う、王道かつ直球の悲劇でした。心に深い傷を負わされた少女が、その復讐心を利用され、孤独な人類の敵へと成り果てるお話。
ある意味では英雄譚と紙一重というか、貴種流離譚をそのまま裏返したみたいなところがあって、この物語の魅力はそこにあると思います。ある種の〝危うさ〟のようなもの。ひとつひとつのエピソードに対し、つい「もしも」を願ってしまうところ。
例えばもし、彼女に力を与えたものが、もっと別の存在であったなら。あるいは家族を得てからの生活が、そのままずっと続いてくれたなら。きっと彼女の辿り着く先はもっと他にあったは…続きを読む