このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(145文字)
一気読みしてしまいました。一度その世界に入ると抜け出せない魅力があり、読み終わった後も余韻に浸れる。そんな魅力と確かな文章力があるとても良い作品でした。
短いお話ですがとても読み応えがあります。フィクションですが太古に本当にあったかもしれないとも思える話です。あるいは、そう思わせる筆力が作者さまにあるのかもしれません。地の文だけで退屈させない物語を綴れるのは凄いと思います。少年と少女、人間には適材適所があるのだなと思います。皆さんもぜひ読んでください。
カクヨムの小説で、手に汗握るシーンといえば、戦闘シーンと相場は決まっているものと思い込んでいました。”狩り”というものが描写の仕方で、ここまで迫力のあるものになるとは思いませんでした。
4万年前のボーイミーツガール。とんでもない昔なのに、読んでいて新鮮な気分でした。壮大な浪漫を感じます。
石器時代という古代でありながらも、ボーイミーツガールとしてはまったく新しい時代を舞台に描かれています。しっかりとした時代考証に基づいていて、一見の価値ありありです!
この時代に目をつけた作品ってあんまりないのではないでしょうか。少なくとも、私は初めて読みました。4万年前なんて、発掘されたものからあれやこれやと想像を巡らせるしか出来ない大昔のお話ですから、もしかしたら、こんな話が本当にあったかもしれないわけです。私は、そういう、『あったかもしれない話』っていうのが大好きでして。ありそう、あったかも、ううん、絶対あったよ、こんな話!!なんて勝手に盛り上がっちゃったりして。全編会話なしです。だけれども、それが良いんです。4万年前のボーイミーツガールです!ぜひ!!
少年の一族は、暫くの間、洞窟にとどまって狩りをし、季節が変わると、また、別の洞窟に移動して狩りをする生活を繰り返していた少年が狩りで出会った謎の金色の髪の子供。情景が浮かぶような狩りの描写。会話文無しの全て地の文という斬新な構成です。絵や科学の進歩など現代の人には当たり前のことも当時の人にはどう写ったか、深いテーマでした。
今まで数多くの歴史小説を読んできたが、このタイプは初めて見ました!また、テンポがよく、序盤の狩をするシーンの描写好きで、一気に読んでしまいました。4万年前に本当にあったかもしれない話。是非、ご覧ください!
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