概要
ナダの出自「キース族」、能力の元となる「ベルゲニウム」、そして封印した過去の記憶と向き合う果てに、三人は思惑の渦中に巻き込まれていく。最後に“白い少年”ナダの手元に残るものとは、果たして──。
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近現代風の世界観で描くヒューマンドラマSF。
一連の渦中“白い少年”、鍵を握る“科学者の娘”、護衛として遣わされた“異民族の男”
彼らのコメディ・シリアス両極端の旅をお楽しみください。
※小説家になろう、及びノベプラでも同ペン
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!過去と向き合い、どう生きるか。
登場人物それぞれが重く悲しい過去と向き合い、仲間の支えで前を向き、自分の生き方を見つけていく。
得てして重たくなりがちなテーマを、軽妙な会話とメリハリのついた展開でまとめあげて、非常に爽快な読後感を与えてくれます。
胸にグッサリ刺さるのに、刺したあとはしっかり絆創膏を貼ってくれる。そんな作品です。
また、滅茶苦茶強い主人公がただ単に俺TUEEEEしないのも本作の魅力の一つ。
力への葛藤や、不殺がテーマになっていて、これも書くの難しいのに凄いなと思います。
執筆難度が相当高いはずですが、読んでる間はそういう小難しさは感じません。テーマは重めですが、しっかり明示されているので、混乱する事もなく、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!記憶と記録の謎を追う軽快な逃走劇
体の内に異常な力を秘め、異能を外に発する少年は、父親から彼女しか解けないと言われる暗号を受け取った少女と共に、国の組織の1つに追われることとなる。
記憶力に優れた少年の、封印された記憶に眠る秘密とは?
少女に預けられた暗号を解読することによって得られる記録の秘密とは?
2つの秘密が交錯する時、少年少女の逃避行の先に現れる未来は果たして……。
スタートこそややスローリーだが、少年を狙った事故から一気にペースアップする。そこから始まる逃避行は、謎をふんだんに織り交ぜ、読者のページをめくる手を加速させる。
小中の謎を解明させながら進める展開によって、読者のストレスも溜めない秀逸作品。
是非1度お読…続きを読む - ★★★ Excellent!!!研ぎ澄まされた衝動。一人の青年の生きざまをとくと見よ。
ほんのりとアウトロー感が漂う、青年と少女の放浪記(と、なっていくものと思われる)。
決して楽な道を辿ってきた訳ではないからこそ、青年ナダの苦悩、ところかしこに散りばめられたその感情表現は切実で、精巧で、心に刺さる。
登場キャラクターは、皆どこか親しみを感じる現実味がありながら、とても個性豊か。賑わしいやり取りを見ているだけでもどこか楽しくなる。
そこへ蔓延る陰謀、忍び寄る追っ手。
刃の切っ先のような緊迫感は、ストーリーを決して安心できないものへと引き締める。
だからこそ、穏やかな時間、気の置けない親しい人たちとのやり取りが輝くのかもしれない。
この作品のミソは、現実とフィクションのバ…続きを読む