自分の内世界
暗闇研究所
ワタシ-400PV越え記念-
背を向けて、かくれんぼを終了した。
私は、そう思った。でも、それは私だけだったようだ。
皆はまだ、包丁を片手に私を殺すために探している。
逃げ出したいなんてもう思ってない、だって、それは確実に失敗してしまうから。
変な希望に振り回されるくらいなら、自分から絶望を肯定した方が楽だしマシな道に進めると思う。
・・・、ワタシの死体が見つかった。
その私のワタシの死体はまだ動いていない。
もしかしたら今すぐ動き始めて私を殺すかもしれない。
だから、私は逃げる、背を向ける。
私はワタシの存在を否定することによって、ワタシは消える。だって、私はワタシの代わりではなく、ワタシは私の代わりだから。
逃げろ、森の中なら見つからない。
死にたくても、死ねない。
逃げ出すことさえ許されない。
生きて、ただ生きて、隠れて、絶望して、これを繰り返し巡り廻る。
死んだら、ワタシを肯定することになるし、ワタシは私の為に存在していることになってしまう。
「ワタシは消えたよ、だって代わりの私が居るもの。」
誰かがそういってた気がする。
多分ワタシの私のワタシのワタシの私のワタシだった気がする。
もう覚えてないし、思い出せないし、思い出したくもないし。
何故、ここまで不安定な場所で不安定な世界で不安定な者と競い合わなければならいのか。
不思議でならない。
勿論、これは私と私のワタシとの話だから他の他人は出てこれない。
他人はヒトと話してればいい、そう、そうなのだ。
私はにこりと笑うワタシを見た。
その私そっくりな顔で気持ち悪く笑ってくる。
私の顔を使うな。
ワタシ程度が私を使うな。
もう、この無間地獄からは抜け出せない。
私はワタシと向き合って、私はワタシという存在に絶望して、諦める。
諦めて、生き続ける。
死んでも、私は生きてるし、ワタシが私の代わりに死んでるから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます