自分の内世界

天性な天才、無才な天才。

その姉弟は昔こういわれていた。

「天才な姉と無才な弟」

だがその弟は、今ではこういわれてる。

「天才」

努力で、自分の運命を捻じ曲げたのだろう。

今ではこの姉弟はこういわれている。

「持って生まれた直感的天才な姉と、持たざる者な理論的天才な弟」

この言葉でわかるが、姉と弟の天才のベクトルが少し違うのだ。

例えるなら、姉はゴッホやモナ・リザで、弟はアインシュタインやガリレオに当たるのだろう。どちらにしても強い。

弟は実はこう見えて姉を凄く慕っている。恨みなんてもってのほからしい。

語り手の私なら恨んでいるだろうが・・・。おっと、失礼。

姉は天性の天才なだけあって、言われたことや見たことをすぐに形にできる。

弟は姉のようなことはできないが、法則性に則ったものを演算することは得意だ。

こう説明すると分かり難いが、平べったく言うと、暗号化された文や数字を見るだけでパッと解ける能力って感じだ。

そういう事があって、姉は運動が良くできたりする。

弟はそういう事が嫌いだが、プログラムやハッキングは軽々やってのける。

この姉弟は楽しく暮らしている。

どちらも、先生や色々な人の注目を集めている。