あした-連載中になりました-
あしたを心待ちにする少女が居る。
その少女は微笑みながら話している。
「ねぇねぇ、明日は”あれ”出来るの?」
”あれ”とは何なのだろうか、聞き手はそう思っていた。
「楽しみ~~。」
そんなに楽しいものなのだろうか、何なのだろうあしたにある”あれ”とは・・・。
恐怖を感じる所もあるが聞き手は少女があまりに楽しそうに笑うために、楽しい事だと錯覚した。
あしたは何が起きるのか。
明日は何なのだろうか。
-あした-
僕は目を覚ました。
何もない空間だ・・・、真っ白・・・。
真っ白の部屋に閉じ込められてるのかと思っていたのだがそうではないようだ。
ずっと続く真っ白な空間に閉じ込められてるらしい、走ろうが歩こうがどこまで行っても壁は見つからないし、それどころか遠くの方は霧がかかってるかのように見えなくなっている。
それくらい遠いらしい・・・。
僕は、出られないのか?
そんなことが頭によぎった。
少しの恐怖と大きな思い込みが僕の頭を支配した。
ここから出られないかもしれない、これから先ずっと一人かもしれない、父さんや母さんに親孝行できてないこと、兄貴に漫画を返せてないこと、・・・色々なことが一瞬にして頭の中を満たした。
でも、永遠に続く或いはそんなにでかい建物なんて作れないと思い込んでいた。
現実はあるときは奇妙で残酷だ。
僕はたぶんここから出られない。
-明日-
「えぇー、今日もできないのぉ?」
少女は残念そうに言っている。
「あの子がどんな反応するか楽しみだったのに!」
「人間の子供は出られない何もない空間に閉じ込められたらどんな風にどんな時に壊れるのか知りたかった!」
少女は、今日も普通の日常を少年に許したようだ。
自分の内世界 暗闇研究所 @densibuhin
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。自分の内世界の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます