蒼井傘-episode-
私は、
何でそんな名前になったかは知らないけど、私はこの名前好きだよ。
名前の所為か知らないけど雨の音が好きなの。
私が思うに一番いいのは霰かな?
「霰、怖くないの」って?
うーん、言い方は悪いと思うけど・・・、アレ、雨だよ。
雨に対して恐怖なんて無いよ。
そのさ、急に話題を変えるようで悪いんだけどさ、蒼井って良い苗字だと思わない?
私、・・・自分で言うのも変な事だけど蒼井って名字で生まれて嬉しい!
綺麗だよね、蒼って漢字。私達の上にあるこの空みたいなイメージ!私はこの空は蒼だって思ってるよ。
ん?何?「不思議ちゃんだね」って?うーん、不思議って何なのかなぁ?よくわかんないや・・・。でも、私思うんだよ。
意味を分かってるような言葉っていっぱいあるけど、その言葉の・・・、うーん・・・、なんて言えばいいのかなぁ・・・、・・・、そう!言葉の深層的な意味合い?っていうのが一番近い気がする!そう、その深い意味を考えてこその言葉だと思うの!「意味わかんない」って顔してるね、皆その顔で私のことみるんだ、飽きたよ、面白くなぁーい!
うーん、君と話してるのもいいけど、私は私で仕事一杯あるからさ、また後でお話ししよう!うん、また明日ね!
次の日
楽しそうに話していた彼女は来なかった。
そこにはボロボロになった蒼い傘と、花束が置いてあった。
そういえば、最近、お盆って呼ばれる時期だったのを忘れていた。
暇になって帰ってきてたのかな・・・。
自分も墓参りにいって、婆さんに顔を見せに行かないとな・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます