第22話 決闘
エンシェントグレイブ。
僕のカードゲームだ。
ガクトのカードゲームには及ばないが、それでもカードゲームプレイヤーには有名のカードゲームだ。
「こんにちはー」
部室に入る。
すると歩さんがこちらに気づく。
「やあ、誠くん。君の作ったカードゲーム、うちの部の中でも有名だよ。僕もはまっているよ」
「ありがとうございます!」
「すごいよね。それもこれも君がカードゲームのアイデアを考える努力を続けてきたからだと思うよ」
奥で部員のみんながテレビを見ているけどどうかしたのかな。
「今日、君のアニメの放送日だからね。みんな楽しみにしてるんだよ」
エンシェントグレイブのアニメが始まる。
どんなストーリーかというと、異世界ものだ。
異世界に飛ばされた卓がカードゲームで異世界を冒険するストーリーだ。
主人公のデッキのテーマはストラジストマジシャンだ。
どんなデッキかというと、ストラジストマジシャンのエンシェントは魔導書を手札に加える効果があるもので、魔導書で魔法を次々と使うデッキだ。
異世界アニメは最近流行だけど、カードゲームで異世界ものは、小説サイトにはちらほらあるけど、アニメ化されたものはこれが初めてだ。
アニメが終わる。
なかなか面白い内容だった。
アニメが放映されるようになって、エンシェントグレイブの全国大会が開かれるようになった。第1回の優勝者。
それはガクトだった。
今日の夜だった。
僕のブログにあるメッセージが届いた。
それはガクトからだ。
そしてその内容は・・・。
「俺とエンシェントグレイブで勝負しませんか?オンライン部屋で待っている」
ガクトが僕との勝負を望んでいる?
いいだろう。
僕はカードゲームの腕は自信がない。
だけど、せっかくのガクトからの挑戦だし、全国レベルを知りたい。
オンライン部屋に入る。
僕は愛用のデッキを選び、対戦する。
「僕の先攻か」
僕はデッキから1枚ドローする。
ストラジストマジシャンのエンシェント効果発動!
このカードがエンシェントの場合、SMのアイテムをプレイヤーに何枚でも装備できる。ドローフェイズ時、デッキからドローする代わりに、ライフを3点払うことでSMのアイテムカードをデッキから1枚手札に加えられる。このカードをエンシェントにもつプレイヤーは必ず後攻になる。
さらに火の魔導書と自然の魔導書を装備。
火の魔導書はこのカードを場に出した時、デッキまたは手札からSMの魔法カードを3枚までこのカードのソウルにいれる。ライフを1点払うことで、ソウルのSMの魔法カードをライフコストを払わずタイムを無視して発動できる。自分のドローフェイズ時、ドローしたとき、それが魔法カードなら、このカードのソウルにいれてよい。そしてまたドロー出来る。この効果は1ターンに1度しか使えない
自然の魔導書はこのカードを場に出した時、墓地、または手札のSMの魔法カードを3枚までこのカードのソウルにいれる。
ライフを1点払うことでソウルのSMの魔法カードをライフコストを払わず、タイムを無視して発動できる。両プレイヤーのターン終了時、墓地のSMの魔法カードを3枚までこのカードのソウルにいれてよい。そうした場合、ライフを4回復する。
ストラジストマジシャンはアニメの主人公が使うデッキだけど、デッキの組み方次第では現環境のトップのデッキにもなりうる。
ストラジストマジシャンは魔法中心のデッキだけど、モンスターの召喚が可能なカードはある。
願いのクリスタルと禁句の召喚儀式だ。
願いのクリスタルの効果で、青の念石、緑の念石、赤の念石を出せる。
ガクトのデッキは・・・。
「ガクトもストラジストマジシャンか!?」
同じタイプのデッキ。
戦術はほぼ似たり寄ったりだろう。
ガクトもエンシェントの効果で
火の魔導書と自然の魔導書を並べてきた。
お互いの場には魔導書2枚。
クリスタル3枚。
呪われし騎士と呪われし兵。
後、僕はサンダーソードを装備してる。
ここからは単純な殴り合いだ、といいたいところだが
そう簡単な状況ではない。
ポイントはお互いが魔導書にどんな魔法カードを仕込んでいるか。
SM(ストラジストマジシャン)の魔法カードは
シューティングスター。
相手に4ダメ―ジ与え、自分はライフを2点回復する
架け橋の時計台
相手または自分もしくは両プレイヤーは現在のタイムの数値分、デッキからドローする。この効果は好きなタイミングで発動できる。
描かれた未来
相手が魔法カードを使用したとき、その効果を無効にし、相手ライフに3点ダメージを与える。
オーロラスラッシュ
相手が通常攻撃をしてきたとき、その攻撃を無効にし、2ダメージ与える。
サンセット
デッキから2枚ドローし、相手に2ダメージ与える
アーチタクト
相手の場のモンスター全てのブレイクポイントの数値分、ライフを回復する
サムザム
このカードは相手のドローフェイズ開始時に発動できる。このターン相手がカードを出すたびに相手ライフに3ダメージ与える
ポカポカオーラ
相手がブレイクアタックしたとき、その攻撃を無効にし、攻撃してきたモンスターを手札に戻し、そのモンスターのブレイクポイントの数値分、相手プレイヤーにダメージを与える
プラグネット
相手が自分のデッキまたは手札を対象とする効果を持つカードを使用したとき発動できる。その効果を無効にし、相手は手札を2枚すてる。
ストラジストマジシャンの主な魔法はこんなところだ。
まだカードの種類はあるが、覚えていない。
単純なモンスターの殴り合いにある魔法の攻防。
ライフコストでライフをどんどん失っていくから。
長期戦にはなりにくい。
そして・・・。
「これで終わりだ!」
ぼくはガクトへのブレイクアタックに成功し、なんとか勝利できた。
「勝った!勝ったんだ!」
ガクトからメッセージが来る。
「いい勝負だった。君はおれのライバルにふさわしい。これからもよろしくな」
こうして僕の戦いは終わった。
だけどこれでカードゲームの人生が終わったわけではない。
僕はまた新しいカードゲームをこれからも作っていくつもりだ。
終わり。
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