第18話 1人カードゲーム
「お疲れ様でしたー」
部員たちは帰り支度をして、部室から出ていく。
僕も支度をする。
「本田君。知ってる?一人用カードゲームって」
一人用カードゲーム。
最近カードゲーム界でブームになっいる。
「知ってるよ。1人用カードゲームは確か2種類あって、攻略法さえ知ってれば、絶対クリアできる、いわゆる知恵の輪みたいなゲームで、もう一つは運要素もあってクリアできるかはプレイヤーの腕次第のゲームだよね」
「そうなの。私も昨日やってみたんだけど、思ったより難しくて、よかったら本田君にもプレイしてもらって、攻略法を教えてほしいな」
「そのゲーム名は何?」
「モンスターアドベンチャーだよ」
「分かった。僕もやってみるよ。じゃあね」
「また明日!」
僕は家につくと、モンスターアドベンチャーと検索する。
僕は無料のモンスターアドベンチャーをプレイすることにした。
「これか・・・えっとゲームのルールは・・・」
モンスターアドベンチャーはモンスターの種類が36体あって、最後の攻撃力が36のモンスターを倒したらクリアだ。プレイヤーのHPは20。モンスターと戦闘するとき、モンスターの攻撃力分のダメージと引き換えにモンスターを倒せる。モンスターの攻撃力とドロップするお金は同じで、モンスターが落としたお金でアイテムや装備を買うことが出来る。お金で新しい職業にジョブチェンジもできるのだ。また、HPが減ったら宿屋でHPを全回復できる。宿屋は1回目は5円、2回目は10円、3回目は15円と泊まるたびにお金が5の倍数分増える。
「思ったより難しいな・・・」
モンスターは攻撃力、ドロップするお金が1のモンスターがスタートで、次は2、次は3と攻撃力とお金が敵を倒すごとに、1ずつ上がる。そしてこのゲームでは1ターンに2回戦闘を避けることが出来る。例えば攻撃力3のモンスターとだけ戦いたい場合は、攻撃力が1と2のモンスターと戦闘せず、3のモンスターと戦闘できるのだ。ただ戦闘を避けるだけではこのゲームをクリアすることは出来ない。いかに効率よくお金を稼いで、ダメージを最小限に抑えるか・・・それがカギとなる。
「やってみないと分からないし、まずは1,2,3,4,5のモンスターと連続で戦闘してみようか」
ダメージの合計は15.そしてお金は15円。残りHPは5。
次の攻撃力が6のモンスターと戦闘したら、HPが0になる。
回復手段は宿屋かやくそうだ。
やくそうは11円払うことで、HPを11回復する。
このカード使えないな・・・。
次は宿屋だ。
宿屋で5円払うことで、HPを全回復できる。
「ここは回復だな」
これで攻撃力6のモンスターの攻撃を耐えられる。
6倒したら、次は9を倒してみるか。
これでお金は25円でHPは5。
宿屋で休めば10円払えば回復できる。
ただ・・・このままでは。
「次に宿に止まるのに必要なお金は15円で、攻撃力10以上の敵の攻撃を2回以上耐えることが出来ない・・・」
今のお金は15円。次の敵を倒したら10円ぐらい。
その次の敵を倒しても、お金がもう足りない・・・。
「うーん、、、これじゃだめだ」
僕はお金で買えるアイテムゾーンをクリックする。
やくそう 11円 HPを11回復する
レッドオーブ 30円 使うと戦闘で受けるダメージが0になる。2回目で効果が無くなる
賢者の石 36円 毎ターン開始時、HPを7回復する
世界樹の葉 50円 HPが0になったときHPを全回復し、復活する。戦闘したモンスターは倒したことになる
勇者の盾 59円 受けるダメージを5減らす
きせきの剣 89円 最大HP+5、受けるダメージが3少なくなる。装備したとき、HPを5回復する
次は職業だ。
職業には下級職と上級職がある。
下級と上級はそれぞれ1回ずつしかなれない。
職につくとHPが全回復する
まずは下級職からだ。
武闘家 38円 受けるダメージが10少なくなる。
僧侶 20円 1度だけHPを15回復できる
戦士 35円 最大HPが25になる
次は上級職だ。
Bマスター 118円 受けるダメージが20少なくなる
パラディン 81円 最大HPが35になる
賢者 98円 最大HPが30になり、1度だけ全回復できる。
僕はその後、何回もプレイしてみたが、攻略法を見つけられなかった。しゃあなしに他のサイトをみて攻略法を探してみる。
「西沢さんのためだし仕方ないよね」
攻略サイトはなかった。
まだ出たばかりかそれともそれほど難しいゲームなのか。
モンスターアドベンチャーはサイトに載ってたが、攻略法はいくつかあるわけでなく、1つしかないそうだ。
いくつかサイトを見てたら、このゲームを攻略しました、と書かれているブログを見つけた。
「ケイ・・・」
彼のサイトを開く。
ネット上で唯一このゲームを攻略したプレイヤーだ。
「さすがだね・・・。こんな難解のゲームをクリアするなんて・・・」
その攻略法通りにやったらクリアできた。
アイテムは全て使うわけでなく、ダミーのものもあった。
「僕も1人カードゲーム作ってみようかな」
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