第8話 デッキ構築

「デッキを作ってみよう」


「そうですね」


「まずは40枚でいいよ」


「はい」


歩さんが言うように、デッキ40枚でデッキを組むことにした。


「デッキづくりか・・・」


tcgをやってた頃はデッキを組んだことはしょっちゅうあるが、自分の考案したゲームのデッキとなると話は別だ。


ここで機能しないデッキを作れば、また1から考え直しだ。


「すみません、どんな感じでデッキを組めばいいでしょうか?」


僕は2人に聞くことにした。

経験がないうちは経験者に聞くのが一番だろう。


「なら、エクセルでメモしながら作るといいよ、このパソコンつかっていいからさ」


「ありがとうございます」


僕はパソコンでエクセルを起動する。

パソコンでまとめるか。

なにをまとめるか。


AからFのモンスターを何枚ずつにするかを分ける。

レベルの最大は6として、Aがレベル6の特技を使える。


40枚、魔法、モンスター。

・・・どうすればいいんだ。


「誠君。カードゲームはなるべく手札が8枚以上になる状況はなるべく作らない方がいいよ。手札が6枚ならモンスターゾーンが4枚なら最初からある1体のモンスターをのぞいたら、最低でも3体は初手の手札にモンスターがあったほうがいい。つまりデッキの半分以上はモンスターカードにした方がいいよ」


「なるほど」


雄二さんもさすがだな。


とりあえず、エクセルに入力をし始める。


モンスターの枚数が24枚くらいにするとして・・・。


F~Aを均等に分ければ、それぞれ4枚ずつ採用できる。


これでモンスターはできた。

残りは魔法カード。

そういえば、魔法カードの内容は考えてなかった。


魔法カードか・・・。


このゲームの特色を考えれば、レベルを上げる魔法はNGだ。


「レベルを上げるのではなく、入れ替えるのは面白いかもね」


歩さんのアドバイスを参考に魔法カードをまとめてみた。


・デッキから2枚ドローする

・味方のHPを5回復する

・特技によるダメージを無効にする

・味方1体と相手モンスター1体のレベルを入れ替える

・相手モンスター1体を墓地に送る

・このターン味方1体が特技で与えるダメージを+3する


僕はエクセルに効果を入力する


「こんな感じでどうですか?」


雄二さんに確認をとる。


「そうだな・・・悪くはないけど、相手モンスター1体を墓地に送るはこのゲームの特徴上まずいかな」


「確かにHPのルールで墓地送りはNGだと思う」


雄二さんと歩さんの言う通りだ。

なら別の効果にしてみよう。


・相手は次のターン魔法カードを使用できない


これで6枚・・・。これを3枚ずつ入れれば18枚だ。

42枚・・・。

残り2枚をデッキから除けば完成だ。

ドローカードは強いから1枚だけにしよう。

デッキから2枚ドローするのカードを1枚にする


「これでデッキは感性ですね!」


「いやまだだよ誠君。HP、特技の効果、勝利点があるし、モンスター効果もある」


HPか・・・。簡単に設定した方がいいだろう。

FがHP6だとすると・・・。

Eが8、Dが11、C14、B17、A20でいいだろうか。

特技か・・・。

レベルごとのダメージ量を考えないと・・・。


「ダメージはね。多すぎてもだめだし、少なすぎてもだめだよ。少ないと時間かかりすぎるし、多いとあっという間に勝負がつくし、先攻が圧倒的に有利だからね」


歩さんの言う通り、ダメージ量が適してなければ、ゲームとして成り立たなくなる。何回の攻撃で相手のモンスターを倒せればいいのか。最大4体置けるから、あまり威力が高すぎると、数の暴力になる。

例えばFランクのモンスターのレベル1の特技のダメージが3なら、1ターン目で2体Fランクのモンスターをそろえれば、1ターンでFランクモンスターを倒せることになる。


それだと処理速度が速すぎるから、Fのダメージは1から2だな。

Eは2から3、Dは3から4、Cは4から5、Cは5から6、Bは6から7、Aは7から8かな。


勝利店は1,2,3,4,5,6をF、E、D、C、B、Aだね。

Aが2体倒されたら負けとなると12点かな。


「思ったんだけどさ・・・」


「どうしたんですか、歩さん」


「4つのスペースを前列と後列にしてみるのはどうだい。例えば、特技で後列のみにダメージを与えるとか、前列からしか攻撃できないとか、全体にダメージみたいにただ特技のダメージを設定するのではなく、位置づけした方が特技の幅が広がると思うんだ」


となると。

前列にいる時、または後列にいる時にダメージを与える特技。

相手の後列または前列にいる時を対象、または全体といったように特技によって分けられる。


「特技の効果をまとめました」


「なるほど。いいんじゃないかい。後は1枚ずつ作ろうか」


僕は40枚分のカードのデータを入力する。

だがまだ決めてなかったのはモンスターのカード効果だ。

効果テキストなしで、特技だけでカードを作るのはありだが・・・。


「自由にやればいいんじゃない。このゲームの親は君だよ」


「歩さん・・・」


僕は・・・。


モンスター効果も考える!


・召喚時、デッキから1枚ドローする

・このカードが前列にいる時、このカードが与えるダメージ+1

・自分のターンの開始時、味方1体のHPを2回復する

・召喚時、墓地の魔法カードを1枚手札に加える

・このカードが得点ゾーンに置かれたとき、相手モンスター1体に3ダメージ

・召喚時、デッキから3枚めくり、その中からA、B、Cランクモンスターを全て手札に加える

・このカードが前列にいる時、特技で受けるダメージー1

・召喚時、得点ゾーンのカードを1枚手札に戻し、手札のモンスターカードを得点ゾーンに置く

・このカードが5以上のダメージを受けたとき、デッキから2枚ドローする

・このカードの攻撃時、相手の手札を1枚選び、墓地に送る

・このカードが場にあるとき、両プレイヤーは1ターンに1枚しか魔法カードを使えない

・相手ターン時、このカードは魔法カードの対象にならない

・このカードが場にあるとき、両プレイヤーのモンスターが特技で受けるダメージ+2

・召喚時、デッキからCランクのモンスターを手札に加える

・召喚時、手札を2枚捨てることで、デッキから好きな魔法カードを1枚手札に加える

・召喚時、手札を2枚捨てることで、デッキから好きなモンスターを1枚手札に加える

・手札が3枚以下の時、相手のドローフェイズ開始時、デッキから1枚ドローする

・相手モンスターを特技で倒したとき、相手の手札を1枚墓地に送る

・このカードが墓地に置かれたとき、味方1体を手札に戻せる

・このカードが得点ゾーンに置かれたとき、敵モンスター1体に5ダメージ

・このカードが場にあるとき、相手はモンスター効果でデッキからドロー出来ない

・相手の後列に3体モンスターがいる時、このカードが特技で受けるダメージが2少なくなる

・召喚時、味方モンスターを1体と相手モンスターを1体選び、2体の受けたダメージを入れ替える

・召喚時、両プレイヤ―は手札を全てデッキに戻し、デッキから5枚ドローする



僕は全てのデータをエクセルでまとめ、カードを完成させた。

これが僕の作り上げたゲーム。


僕はカードを印刷した。


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