概要
二人を繋ぐのは「使い走り」と揶揄されるエルシーア海軍のスクーナー船「ロワールハイネス号」。かの船に設置された『船鐘』を巡って、様々な思惑と陰謀にシャインは巻き込まれていく。
【お知らせ】
★23年4月エイプリルフール企画でリメイク前の「第5話」をベースにした旧後日談、公開。※必ず「始めにお読み下さい」で内容確認お願いします。
◇登場人物紹介・番外編はこちら。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889622901
※本作は「小説家になろう」「エブリスタ」「NOVEL DAYS」にも掲載しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!船の精霊と青年艦長が大海原で起きる事件に挑む海洋ファンタジー!
エルシーア海軍のスクーナー船「ロワールハイネス号」の艦長になった主人公の青年、シャイン。彼が託された「ロワールハイネス号」には船の精霊、ロワールが宿っていた。
そんなシャインと精霊ロワールの前に、数々の苦難が立ちはだかるのだが……
海を舞台にした長編小説を読んだのは、これが初めてかもしれません。
船の扱いとか、海軍とか。目新しい情報がいっぱいで、すごく興味深かったです。
しかも世界観やキャラクターが綿密に作りこまれていて、それらが絡み合うことで興味を惹かれる事件がいくつも起きます。さりげなく仕込まれた伏線が回収されていくところも、すごく気持ちよかったです!
とくに映画『パイレーツ・オブ・…続きを読む - ★★★ Excellent!!!海を渡る壮大な海洋ファンタジー
新米艦長のシャインと彼の船に宿る精霊ロワールと、彼らの周りの人々の、確執と因縁から繰り広げられる物語です。
シャインに次々に降りかかる試練や育った環境がなかなかに辛く、ずっと寄り添って読んでいる分どうなるのか終始ドキドキしていました。
登場人物みんな個性的でそれぞれの人物味があり敵も嫌いになれない。
事が事だったこともあり解決したから終わりで終わらなかったシャインの葛藤は本当に彼らしかったです。
読了後は映画のシリーズを見終えたような達成感でした。
一章から面白いのですが、本格的に物語が展開しはじめるのは二章からなので、これから読む方はぜひまず二章まで読んでほしいです。 - ★★★ Excellent!!!神秘の世界と、輝きの海路。
この航海の果てには、何があるのだろう。
偉大なるグラヴェール家の令息であり、エルシーア国海軍に属する主人公シャインは、若干二十歳にして、特別な船『ロワールハイネス号』の艦長となることを命じられる。そしてその船にはレイディと呼ばれる不思議な少女の精霊が宿っていた。昼と夜の境界がまじわる美しい黄昏時に、ふたりは運命の邂逅を果たす――。
海上では常に危険と隣り合わせであり、読者の冒険心がわき立つ海戦シーン(他国艦との戦い、海賊討伐、夜の嵐の襲来など)が盛りだくさん。地上では、活気溢れる港町の散策や、裏通りの誘惑。薔薇の咲き乱れるグラヴェール邸、そこから馬車へ乗り出かけていく豪華絢爛な夜会と、さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!青い海と空、船首が切る波の音、鼻腔をくすぐる潮風の匂い。さぁ冒険だ!
青い海と空、船首が切る波の音、鼻腔をくすぐる潮風の匂い。大きな船というのはなぜこうもワクワクさせられるのだろう。現代のフェリーであれ、大航海時代の船であれ、船に乗るという行為そのものが遠くの地へ行くという、冒険の最初の一歩なのだと思う。潮風と共に脳裏に浮かぶ、見知らぬ外国の食べ物や、音楽、異国の衣装を纏う人々……。すぐに目的地につく飛行機や高速鉄道では得ることができない感慨を私たちは船に対して持っているのだ。それに、ホーンブロワーシリーズの海戦、海底二万里、バウンティ号の反乱、レイフ・エリクソンの北米到達、シャクルトンの帝国南極横断探検隊……、海洋冒険小説と史実の冒険も差がないくらいに、海…続きを読む
- ★★★ Excellent!!!複雑に交錯する想いと願いは、何処に向かうのか。
海を駆ける「ロワールハイネス号」という小さな縦帆船(スクーナー)を巡る物語です。
主人公であるシャインは、若くして海軍の士官となり、家柄も申し分ない、ある意味恵まれた境遇の青年。
ですが、彼にはその家庭環境故か、何処となく陰りが感じられるのです。
実直で飾ることのない爽やかな好青年の表情の裏に、見え隠れする仄暗い感情。
細やかな心情描写によって、読み手は自然とシャインの二面性に惹きつけられることでしょう。
そして、そんな彼を支えることになる二人の人物は、反面とても真っ直ぐにシャインを見つめてきます。
船の精霊、レイディ・ロワールは天真爛漫な立ち居振る舞いでシャインの心を癒してくれます。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美しい海を舞台に翔ける、鮮やかな人間模様
エルシーアという名の美しい海。
そこを舞台に繰り広げられる、「船の精霊」と海を愛する男たちの物語です。
まず船の描写が素晴らしい。作者の船に対する並々ならぬ愛情とこだわりが伝わってきます。
「船の精霊」などの不思議現象も出てはきますが、物語の大半が船と海軍、そして普通の人間たちである軍人・船乗りたちによって紡がれてゆきます。
そのため、異世界ファンタジーではあるけれど、まるで実在した歴史ロマンに触れているよう。
元気で愛らしい少女、「船の精霊」ロワール。
純朴で不器用な青年、シャイン。
この二人の触れ合いがほほえましく可愛らしく、目が離せなくなります。
「艦長」と「船」が絆を誓い合い、ま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!船には、(精霊)レイディが宿っている。
船には、(精霊)レイディが宿っている。
それは、伝説ではなく、
選ばれた人のみ、見れるものでしょうか。
物語を読むと、
特別な人にだけ、見える美しいレイディの姿を、
主人公シャインと共に、見ることが出来ます。
神秘的な、船鐘を廻るファンタジーは、
読む人を、広大な海の冒険へ誘ってくれます。
繰り広げられるのは、
壮大な海を廻る、個性豊かな人物達の織り成す
人生の旅。
海賊たちを廻る、軍との攻防、
迫力ある船上の戦いを、目の当たりにします。
始まりは、ひとつの船鐘と、レイディ。
シャインと運命を共にする、
生涯を歩む、船との出会い。
海洋ファンタジーが好きな方には、
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